- 12月1日(金)
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- 今日は出勤しなくて済む日だったので家にいたのだが、とんでもなく寒い日だったので家に居られて幸運であった。
- 12月2日(土)
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- 週末。とても寒かったので、いつものパン屋さんに昼食を買いに行った以外は家に籠っていた。
- 12月3日(日)
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- 週末。やはりとても寒かった。細々とした用事を片付けるなどしていた。
- 12月4日(月)
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- 某著書を使用している方の学生セミナーで、エルガマル暗号に対する攻撃アルゴリズムを表すのにテキストではAElGのような記号を用いているのだが、添字の「ElG」(←2文字目は小文字のエル)のことを「EIG」(←2文字目は大文字のアイ)だと思い込んで発表が進められていた。実は去年の学生セミナーでも同様のことがあったのだが、まぁただでさえ小文字のエル(TeXでいうところの \ell ではなく、普通の文字)と大文字のアイは見た目が似ていて紛らわしいことに加えて、前後の「E」と「G」がともに大文字であることもあいまって、2文字目も大文字だろうと考えやすくなっているようである(著書には「エルガマル」の英語表記を載せていないので余計である)。「誤り」ではないので正誤表には載せないことにするが、もし著書を改訂する機会があったらもっとわかりやすい記号にしようと思う。
- 12月5日(火)
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- 昨日の日記の件で書き忘れたのだが、エルガマル暗号の名称の由来である考案者のお名前が当時"El Gamal"(←2文字目は小文字のエル)と綴られていて(最近の文献では"Elgamal"と綴られているらしい、理由は知りません)、それを1語に圧縮した際に、2語だったときの1語目の先頭と2語目の先頭の大文字化が引き継がれて先頭のEだけでなく3文字目のGも大文字で書かれる慣習になった、と聞いたことがある。
- 午後の学生セミナー、先週は耐えたのに今週はまたしても著書の誤記が発見された。土下座を禁じ得ない。最近「学生セミナー→著書の誤記を発見→個人ページの正誤表更新+出版社に正誤表更新依頼のメール送信」までがお決まりの手順になってしまっている。(まぁ、それだけ学生さんが熱心にセミナーの予習をしているということなのでそれについては喜ばしいことである。)
- 某所の日記の移行作業。2013年9月分について、まずは2013年9月2日~9月5日の分:
この日から5日まで「組合せ論サマースクール2013」のため盛岡へ出張。今回の出張にはいくつか不安要素があり、まずは3日(正確には日本時間で4日の朝9時)に締切の論文投稿が1件分積み残されていること。次に現地の会場兼宿泊施設では普段使っている無線Wi-Fi機器の電波が届いておらず、周辺の湖の橋向こうぐらいまで歩かないと電波が使えないこと(別の某通信会社の機器なら使えたのだが、直前に機器レンタルを申し込みに行ったらレンタルは扱っていないと言われてしまってorzとなった次第)。あと4日朝一の発表の準備が何一つ進んでいないこと。一応世話人の一人ということになっている手前、集会中に雲隠れして論文書くわけにもいかないこと。ろくに寝ていないこと。等々、ここまで困った出張も珍しいと思いながらどうにか荷詰めして出発して現地に到着するところまではこぎつけた(新幹線車内で危うく寝過ごすところだった。危ない)。はてさてどうなることやら。
前日は移動日だったので、この日がサマースクール初日。ちなみにこの集会は「サマースクール」と銘打っているものの入門講義などがあるわけではなく、「未解決問題セッション」があることと参加者全員発表義務があること以外は通常の合宿型研究集会である。さて、前日の現地入り以降も論文書きを進めていたものの全然終わらなかったので、この日もどうにかして論文書きを進めていた。昼食も夕食も、他の参加者がゆったりと談笑しながら食事する脇で全速力で食べ終えてさっさと部屋に戻るという有様であった。その甲斐あって、日付が変わる頃にはどうにかゴールが見え始めてきていたのだが…(続く)
この日の朝9時が運命の論文投稿締切である。ここ数日の睡眠時間と引き換えに朝6時頃にようやく論文を投稿できる段階になったものの、問題は電波事情により宿からでは論文投稿ウェブページにアクセスできないことである。以前書いた通り、ネット接続のためには周辺の湖に架かる橋を渡らなければならない。この日の朝に雨が降っていなくて本当に幸運であったと思いつつ、PCとWi-Fi機器を持って宿を出て橋へ向かう。途中、橋まで行かなくても電波を拾えないかなぁと悪あがきを繰り返しつつ、15分くらいかかって橋へ到達。Wi-Fi機器の電波状況を確認しつつ橋を渡り始めると、だんだん断続的にではあるが電波を拾えるようになっていき、橋の中央付近では一応通信が可能そうな電波強度になっていた。というわけで、橋の中央でPCを取り出し論文投稿作業開始。状況としては、右手に持ったWi-Fi機器を高く掲げ(ちょっとでも高い方が電波を拾いやすいかもしれないという気休め)、左手にノートPCを広げ、vsギアッチョ戦のラストを思い起こさせる見事な朝日に照らされる湖を眺めながらウェブサイトからの応答待ちを繰り返す(途中、投稿に必要な著者情報などを人差し指入力しつつ)という実に絵になる状況である(絵心の無さにより図解は割愛)。左手の筋肉痛と戦いながら論文投稿(と、溜まっていたメールのチェックと緊急のメールの返信)を終えるまでに40分か50分くらいはかかった模様である。ちなみに作業中に朝の散歩中と思われる地元住民3名とすれ違い、さわやかに朝の挨拶を交わすなどした。「不審人物には声をかけて反応をうかがう」という原則に忠実な住民の方々であった。
というわけでどうにか重要な作業を終えて宿に戻り、2時間足らずの間に朝食と身支度を終えて発表に臨んだ。発表準備は全くしていなかったのだが、幸いにも発表内容は直前まで書いていた論文の中身なので、ある意味で今までで最も熱心に発表準備した発表だったと言えるかもしれない。そして発表を終え、これ以上なく爽やかな気分に包まれながら遠足自由討論をスキップして全力で睡眠を取り、MarriageTheoremのサマースクールはこれからだ!となったところで、残りは翌日の午前だけとなってしまったorz。でも、久々にのんびりと食事できたことは本当によかったと思った。
サマースクール最終日。これまでの鬱憤を晴らすかのように他の方々と議論を行うなどした。特に、未解決問題セッションで某氏が提示した問題についてちょっとよさげな方針を思いついたのでご本人と少しディスカッションし、逆に私が提示した未解決問題についてもちょっと興味を持ってもらえたようだったので簡単な要点のメモを作ってお渡しするなどした。その未解決問題は暗号の研究に出てきた問題をなるべく数学的に定式化したものだったのだが、定式化してみると私のあまり詳しくない分野の知見がないと手が出せなさそうな問題になっており、逆にその某氏は私よりそちらの分野に詳しい方なので、何か進展が得られるといいなぁと期待しつつ帰路についた。まったく、一時はどうなることかと思った今回の出張ではあったが、どうにか収まったようなのでほっとしている次第である。あとは件の論文が(せめてどちらか一つだけでも)アクセプトされてくれるといいのだが…。
「この修羅場、どの論文のことだったっけ」と気になって当時の発表題目を調べてみたところ、何度か投稿してrejectになって、結局旬が過ぎてしまって(+他の仕事が忙しくなって)お蔵入り(というか、プレプリントだけ公開してある状態)になった内容だったことが判明した。涙を禁じ得ない。あんなに大変だったのに…。
- ↑次は2013年9月23日の分:
三連休最終日。そういえばこの連休中に第4回関西すうがく徒のつどいが開催されていた。発表のラインナップを見るとわりと面白そうなネタが多かったので行けなくて残念であった(いや、行こうと思えば行けたのかもしれないけど忙しい時期に関西まで自腹で聴講だけしに行くのは。どこでもドアの実用化が急務である)。某選択公理の人などいくつかの発表は実況まとめである程度雰囲気を味わえたのだけど乱数の話とか実況も見当たらないし云々。さて、次は第5回か。
本編とは直接関係ないのだけど、もし本当にどこでもドアが実現したとしても、利用者同士の激突などの事故を防ぐために、原作にあるような各個人がいきなり目的地に直行するような使い方ではなく、現在の飛行機のように「どこでもドア用の駅」ができて駅間の移動限定で運行状況を管理しつつ使われるようになるんだろうなぁと想像している。
- ↑↑次は2013年9月24日の分:
Twitterでも宣伝したけれども、友人が「パズルゲームで楽しむ写像類群入門」という本を書いた(まだ発売前っぽいけど)のでこちらでもささやかながら宣伝。
出版社のウェブページによると現在入手困難らしい。残念だが、当初の在庫は捌けたということであればそれは良かったのかもしれない。
- 12月6日(水)
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- 12月7日(木)
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- とても大変な作業の締切に追われていた(二日連続2回目)。何とか仕上がったのは良かったが、不慣れな作業とはいえ事前の予想所要時間の5倍ぐらい時間が掛かったのはいただけない。やれやれ。
- 12月8日(金)
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- 12月9日(土)
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- 週末。日頃の疲れが出たのかほぼ一日中眠り続けていた。
- 12月10日(日)
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- 週末。体調はある程度復活した。今日締切の作業について、昨日丸一日作業できなかったのでどうなることかと思ったが、何とか終えることができた。ふぅやれやれ。
- 12月11日(月)
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- 学生セミナー2件+共同研究打ち合わせ。1月のSCISに向けた原稿書きが大詰めなので慌ただしい。
- 12月12日(火)
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- 学生セミナー2件。午前中のセミナーでは、本当はテキストにしたかった本があったのだが入手困難状態なため、代わりにその元ネタである集中講義の資料(著者によりウェブページで公開されている)をテキストにしているのだが、ドラフトっぽい雰囲気の資料なのでところどころ記述が丁寧でない箇所がある。今日の発表の範囲でも、元々の証明の記述に不明瞭なところがあって発表者がギャップを埋めるのに苦心していた。(基本的には優秀な学生さんなんだけど、今日の箇所は「まぁこれは初見で対応するのは難しいよね」という類のギャップだった。)
- 論文アクセプトの通知が届く。めでたい。
- 某所の日記の移行作業。2013年10月分について、まずは2013年10月1日の分:
仕事で母校の数学科に行ってきたついでに生協で「パズルゲームで楽しむ写像類群入門」を入手してきた。その後建物内の椅子に座って論文を読んでいたら、その本の著者の一人であるところの私の友人が目の前を通り過ぎた気がしたのだけれども、そのことに気付いたのが遅かったので話しかけたりはできなかった。もっと早く気付いていれば買ったばかりの本にサインを頼んだりできたかもしれないが、友人からサインをねだられるとか嫌がらせ以外の何物でもないので機を逃して残念やらなくてよかったかもしれない。
今では私も著書にサインを求められる実績を解除してしまっているのだが、私の下手な字でサインなんかしたら本の市場価値が下がりそうなので毎回躊躇してしまう。
- ↑次は2013年10月10日の分:
今日は、東京オリンピックの開会式が行われた日ということで祝日になっていたはずなのに観光需要創出のためだか何だかで祝日がずれてしまって平日扱いなので通常勤務である。こういう物事の由来を大事にしない精神は個人的に大嫌いである。「お前同じ理由で天皇誕生日を月曜にずらせるのか?」と小一時間問い詰めたいところである。
最近あった方ではなくもっと昔にあった方の東京オリンピックのことです、念のため。なお、大学教員に転職してからというもの、「月曜日に祝日が固まりすぎると講義日程の調整が難しくなる」という即物的な理由で上記の風潮がますます嫌いになっている。
- ↑↑次は2013年10月12日の分:
週末。この日、A月C日(十六進数)は選択公理の日ということにその筋ではなっていて、狙い澄ましたかのように選択公理オフが開催された。私は参加してないけれども実況まとめを読むだけでも熱いものがこみ上げてくるようである。真面目な話、こういうクレイジーな(←当然であるが褒め言葉)イベントが平然と行われる様子を見ると数学の未来は明るいと感じるのである。勿論参加者の側は数学の未来なんて知ったこっちゃないだろうし、だからこそ素晴らしいのである。
「勿論参加者の側は数学の未来なんて知ったこっちゃないだろうし、だからこそ素晴らしい」という精神は今後も大事にしていきたい。
- ↑↑↑次は2013年10月20日~10月23日の分:
週末。翌日からの研究集会に備えて現地へ前日入り。集会自体は午後開始なのだがデモ展示の準備は午前中からあるので当日では間に合わないのである。現地で一緒にデモ展示する皆と合流して、うどんを食べながら作戦会議…のはずが所謂象の卵案件の相談に。
コンピュータセキュリティシンポジウム2013初日。デモ展示の準備もデモ展示もどうにか無事できたので一安心。一方、夜の部で某国際会議の宣伝をしたときは、私自身が体力切れでへろへろだったこともあり聴衆の反応も今ひとつであった。無念。
シンポジウム二日目。シンポジウム本体は翌日までだが、デモ展示はこの日に一足先に終了した。で、とても嬉しいことに優秀デモンストレーション賞をいただきました。皆様どうもありがとうございます。直前に寝込んだり責任者としてどーなんだという有様だったのに、壇上で賞状を受け取るオイシイところだけさらってしまってごめんなさい。
今までに賞というものをいただいたのは、「詰将棋パラダイス」誌の詰将棋デパートというコーナーで半年間の最優秀賞(というか、担当者のお気に入り作品賞)をいただいたことがあるのみで、賞状があるよう立派な賞は今回が初である。賞に縁があるような人間とも思っていなかったのだが、世の中何があるかわからないというか、持つべきものは良い仲間であるなぁ。
前日の表彰式のとき、別の賞で先に壇上に上がっていた方々が賞状の他に副賞の目録を受け取っているのを見て、気にしていなかったけれどもそうか副賞なるものがあるのかと思い、自分の番になって賞状の後に副賞を受け取るべく待っていたら結局何も渡されず、そうかデモ賞には副賞がないのか、これでは副賞がないにもかかわらず副賞をねだるみたいな振る舞いになってしまったなぁと少々気にしていたところ、一晩明けてデモの片付けなどをしているときに運営の方から目録と副賞を早く引き換えにくるようにと言われ、なんだ結局副賞はあったのか、と拍子抜けした一連の右往左往を表現するかのような悪天候だった。よく飛行機飛んだなぁ。
上でも言及している「詰将棋デパート」コーナーのデパート半期賞(という名称だった気がする)をいただいたのは良い思い出である。他にも巡り合わせが良ければ詰将棋学校(←別のコーナー名)の半期賞を1回ぐらいは取れたかもしれないのだけど、多分私のバズりの才は某作品にあらかた吸われてしまったのだろうと考えている。
- ↑↑↑↑次は2013年10月25日の分:
こういうDVDが販売されているということで勝手に宣伝。「よくわからない数学 色々な反例で遊ぼう」
私は拝見したことがないのだが、ニコニコ動画などで数学(や物理学?)をテーマにした動画を公開されているらしい。私の記憶が確かならばご本人には第1回選択公理オフでお会いしたはずなのだが、ご講演を聴いたことがないのでいずれ機会があるといいなと思っている次第。このような色々な媒体で数学の発信をされる気合の入り方は見習わなければなるまい。
行動力の化身・・・(画像略)
- 12月13日(水)
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- SCIS原稿書きが佳境ということで臨時学生セミナー。何とかなりそうな様子で安心している(油断は禁物だが…)。他の論文も目途が立ったので何よりである。今回は私が関係している論文が全部で6件(うち単著1件)で、前回(全8件、うち単著1件)よりは少ないとはいえやはりこの時期は慌ただしいものである。
- 某所の日記の移行作業。2013年11月分について、まずは2013年11月5日の分:
ここ3年ほど、放送大学の講義、といってもテレビ出演する方ではなく普通に教室で行う方の形式の講義を年に1科目担当させてもらっているのだが、今年はこの日と来週の二日間かけて講義をすることになっている。普段は講義をする立場にない人間が日に4コマしゃべり続けるというのは、良い刺激にはなる一方、終わった頃には喉がわりと大変な状態になったりすることもある。この日も喉がかれた。
講義の内容は、大まかに「数学の話」と指定がある以外はこちらで自由に決めてよいことになっているので、その時々に興味のあるネタを中心に構成を考えている。折角なので自分の色を出していこうと思い、単に数学の理論的な話をするよりも、暗号も含めた応用との関わりも交えつつ色々なトピックの紹介をするというスタンスで臨んでいる。で、講義を実際に行う半年ほど前に「あの話題も出したい、この話題も面白そう」と作った夢いっぱいのシラバスを半年後の自分が読んで、半年前の自分の無茶振りにキレるというパターンが毎回続いていて、今回も同じ轍を踏んでしまった。
ちなみに、この日の講義の一コマでは、バースデイパラドックスの話を枕として離散対数問題に対するBaby-Step Giant-Step法のあらましを紹介した。その予習中に、バースデイパラドックスでオーダーが平方根になるというアレの解析を初めて真面目に考えたりして個人的にとても有益だったのだが、「予備知識は高校程度の数学で充分」とシラバスに書いているため群の概念も前提知識とできないということに白板の前で初めて気が付き慌てる場面などもあった。やれやれ。
あと、話の都合上「完全秘匿性」「頻度検定」「擬似乱数」のような難しい(←当人比)漢字を書く必要があったので入念に予習していったにもかかわらず、実際には漢字どころかひらがなを何度も間違えて書いてしまったというのは我ながらどうかと思った次第。
個人的に、前提知識として使えないことが判明して慌てがちな概念2強は、上に書いてある「群」と、あとは「有限体」である。私が関わっているような暗号分野の題材だと大体このどちらかは出てきてしまうので、そこをどうやり繰りするかが難しいところである。
- ↑次は2013年11月12日の分:
というわけで、睡眠時間2時間弱の状態で某所での講義に突入してしまった。休憩時間に自己流の擬似睡眠法(眠っているわけではないのだが、ちょっと眠った気分を味わえる)を発動したりしてどうにか一日持ちこたえることができたのだが、件の擬似睡眠法は傍から見るとかなり挙動不審な動きをしているような気がしてならないので、受講者の皆様を驚かせてしまったのではないかと心配である。
「というわけで」というのは、この日の朝6時が締切の論文執筆作業で徹夜する羽目になった(その後一応仮眠はとったが)、という事情。なお、上記の「自己流の擬似睡眠法」というのは、イメージとしては脳内だけ超リラックスモードにして脳を半分眠った状態にするような感じである(あくまで「感じ」であって、科学的根拠がある話ではありません、念のため)。当然ながら注意力散漫になるので、周囲の安全に気を配って発動しないと大変なことになるので注意。
- ↑↑次は2013年11月16日の分:
週末。妻と一緒に、三浦大知ライブ「Door to the unknown」を観に行ってきた。感想を詳しく書くにはこの余白は少なすぎるのだけど、何度観ても「あのパフォーマンスを生身の人間が演っている」事実そのものが驚異的であると感じざるを得ない。至福の時間。
「三浦大知のような音感と空間把握能力をもっていると世界がどんな風に見えるんだろう」とはずっと思っている。私が生きている間に、そういう他者の感覚を疑似体験できる機械とか発明されないかなぁ。
- ↑↑↑次は2013年11月24日の分:
書き忘れていたが、金曜日に母校の学園祭に行ってきたのだった。といっても、朝に近くを通ったついでにちょっと立ち寄っただけで、数学科の展示と学生時代に在籍していたサークルの展示を冷やかした程度だけしか滞在できなかったのは残念であった。で、帰宅してから学園祭パンフレットを眺めていたところ、いつの間にか学園祭のマスコットが誕生していたり、地図にAED設置箇所が記されるようになったり、子供用の遊び場が設けられていたり、良い意味で学園祭っぽくないしっかりとしたイベントに成長していたのは感慨深かった。今度はもっとじっくりと学園祭を堪能してみたいものである。
そもそも数学科の展示自体、自分が学生だった頃には無かったものである。世の中良い方向にもちゃんと変化しているのである。
- ↑↑↑↑次は2013年11月30日の分:
週末。妻の妹さんが創作した芸術作品の個展がこの日まで開かれているということで妻と一緒に観に行ってきた。かなり特徴的な作品で、詳細を書くと簡単に個人特定されること請け合いなのでここには書かないけれども、完成品の姿で目にするのは初めてだったこともあって見事さに圧倒されることしきりであった。今回が初の個展だったのだけど、これからもさらに道を歩んでいかれることを切に願う。
学者業界もまったく他人のことは言えないのだが、芸術方面も、分野外の人間に伝わってくる情報は大抵が「スタープレイヤー」もしくは逆に「その分野で芽が出なかった人々」に関するものになりがちなので、上記のような縁もあり「地に足の着いた」芸術方面の事情を聞く機会があるのは勉強になってありがたいものである。
- 12月14日(木)
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- SCIS原稿は無事すべて脱稿できた。万歳。一方で、今日はなぜかメールソフトの挙動が極端に重くて事務仕事の進みがとても悪かった。
- 某所の日記の移行作業。2013年12月分について、まずは2013年12月7日の分:
「特定秘密の保護に関する法律」、いわゆる特定秘密保護法の法案が国会で可決、成立した。この法案に関しては、法律の専門家である日本弁護士連合会などいくつもの団体が反対表明し、果ては国連の人権高等弁務官までが懸念を表明する(下記)など、国内外から多くの反対、懸念、慎重な審議を求める声が上げられていたにもかかわらず、衆院・参院ともに自民党・公明党両党による強行採決で可決されることとなってしまった。
秘密保護法案、成立急ぐな=国連弁務官が懸念
時事通信 12月3日(火)1時10分配信
【ジュネーブ時事】ピレイ国連人権高等弁務官は2日の記者会見で、衆院で可決した特定秘密保護法案に関し、「日本国憲法が保障する情報アクセス、表現の自由を適切に守る措置がないまま法制化を急ぐべきではない」と述べ、強い懸念を表明した。
弁務官は法案が扱う「秘密」が不明確だと強調。政府に都合の悪い情報が秘密と定義される恐れがあると指摘した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131203-00000003-jij-int
私はこの法案に反対であったし、具体的に懸念を覚える点を記載したパブリックコメントを送ったりもした。とはいえ私は法律の専門家ではないため理解が足りていない点があるかもしれないので、法案の具体的な中身にはこれ以上言及しないことにしておく。
しかし、今回の件で(下手をすると法案の中身そのものよりもさらに)暗い気持ちになったのは、このような重大な法案が衆院で強行採決され、参院でも強行採決されようとしていた(参考人質疑の場で参考人全員が法案への慎重姿勢を表明しているにもかかわらず)最中、もちろん法案反対派からは審議のあり方への批判が相次いだが、一方で法案賛成派から審議のあり方への批判がちっとも聞こえてこなかった点である。法案の中身を脇に置いて、「国家国民に重大な影響を及ぼし得る重要法案が審議不足のまま強行採決で通される」という点については、法案への賛成反対を越えて危機感を覚えるのが真っ当な反応なのではなかろうか。私が心情的に賛成できるかどうかはさておき、「法案自体には賛成だが、もっと慎重に審議を重ねるべき」というのも立派に筋の通った意見であるはずなのだが。
ある人がある対象を盲目的に支持しているかどうか知るには、その対象の欠点を挙げさせてみよ、といった趣旨の言葉に触れたことがある。その言葉をふと思い出した。
先日も国立大学法人法の改変に関して同様の強行採決があったばかりで、議会のそういう挙動自体ももちろん問題なのだが、一般市民からも「選挙で多数派を取った勢力の思い通りに進むことの何が悪いのだ」と言わんばかりの意見が出てくることが増えているように感じられて非常に危険な状態である。議席数だけで物事を決めるべきではないからこそ、日本も含めた多くの国の議会が、採決前に審議するという仕組みになっているんでしょうよ。
- ↑次は2013年12月13日の分:
arXiv.orgにアップされていたこのプレプリントがTwitterで話題になっていた。論文の内容ではなく、謝辞の内容(7ページ目の冒頭)によって。涙を禁じ得ないためここに引用するのは差し控えるので、興味のある方はリンク先から入手できるプレプリントのPDFファイルをご覧いただきたい。
どんな内容だったっけ、と思ってPDFファイルを無造作にダウンロードしたら180ページぐらいあったので、読もうとする人は気を付けてください。なお、全然本質的でないコメントとしては、当該箇所に出てくる大学名の英語表記は正確なものではない(よく間違われるポイントなのだが)。
- ↑↑次は2013年12月15日の分:
本日の名言シリーズ:(「成功している人間はそうでない人とどのように違いますか?」という問いに答えて曰く)「自分の蒔いた種が,いつか咲く日がくると,信じられるか否かでしょうか.なんつって.」(by @nolimbreさん)
↑シリーズの第2弾があるかどうか不明だけど、長さ1の数列を数列とみなすのと同じ理由でシリーズということにしてしまった。
ある特定の界隈の人以外にとっては普通の名言なのだが、その界隈の人にだけ真の狙いがわかるという二段構えの名言である。
- ↑↑↑次は2013年12月20日の分:
某C大ミーティング。勉強会でとある国際会議の発表論文60件あまりの概略を一気に紹介するという無茶企画が敢行された。素晴らしい。
近々開催されるこのイベントを強烈に連想させるエピソードである。
- 12月15日(金)
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- 講演のために出張中。今回は、有名だけどこれまで使ったことのなかった空港(以前住んでいた地域からなら新幹線の方が早いので)を使ったので、それだけでちょっとした観光をした気分である。
- 12月16日(土)
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- 高校生(を含む非専門家)向けに群の概念やそのちょっとした応用の紹介をするという講演をした(使用したスライドのファイルはこちら)。なるべくわかりやすく説明しようとしたつもりではあるのだが、そもそも群の概念(というよりも、「群」のような抽象化された概念)自体が高校までの数学では馴染みのないものなのでどうしても難しくなってしまうのかもしれない。それでも「なんだかよくわからないけどそういうものもあるのか」ぐらいにでも何かが参加者の皆様の心に残ってくれていたら嬉しい限りである。
- 12月17日(日)
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- 妻とともに三浦大知のライブに行ってきた。大満足の内容で、とんでもなく寒い中頑張って出かけた甲斐があったというものである。それにしても、三浦大知のライブって「あるダンジョンのボス敵が次のダンジョンでは普通の敵として出てくる」みたいな構成が多いと思うんですよね。まったく無茶をする方である。
- 12月18日(月)
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- また出張。今回のお目当ては某氏によるソロライブ…じゃなかった、セミナーで、234本の論文の概要を2時間で説明するという中々アレな内容である。それをちゃんと成立させた同氏の芸達者ぶりには脱帽の一言である。参加費無料だったのだが、あれは本来タダで観ちゃいけないレベルのパフォーマンスだったと思う。
- 12月19日(火)
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- 昨日のセミナーは夜の開催だったので今日は移動日。出張(講演あり)→ライブ参戦→出張、というスケジュールはやはりハードだったらしく、ホテルのチェックアウトぎりぎりまで部屋で呆けていたらチェックアウト締切時間を破りそうになった。危ない。
- 12月20日(水)
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- 昨日までのハードスケジュールが祟ってか、夕方頃まで抜け殻のように過ごしていた。
- 12月21日(木)
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- 今年の講義納め。寒かったからか出席者が少なかった。あと、夕方のセミナーで面白い研究のお話を聴いた。
- 12月22日(金)
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- 朝からオンライン会議で、その後病院の定期診察へ行ってきた。
- 12月23日(土)
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- 12月24日(日)
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- 週末。この日は外食しようとすると混雑がすごいこともあり、今年は自宅でゆっくり過ごしていた。
- 12月25日(月)
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- 12月26日(火)
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- 毎年恒例のCRISMATHワークショップ。今年は新企画としてチュートリアル講演を導入してみた。題材はゼロ知識証明で、興味のある人が多いかなと期待してこの題材にしたのだが、現地参加とオンライン参加合計で80人ぐらいの参加者になって驚いた。多分歴代最多の参加人数じゃないかなぁ。有難い限りです。
- 12月27日(水)
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- CRISMATHワークショップ2日目。この日の講演も面白かった。講演自体もさることながら、質疑応答の時間にたくさん議論できたのもよかった。それを期待して質疑応答の時間をかなり長く設定している(毎回のポリシー)のだが、その時間を使い切らんばかりの白熱ぶりだった講演もあって嬉しい限りである。来年も企画頑張ろう。
- 12月28日(木)
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- 前所属先に残してきた指導学生が博士論文審査を控えているのでオンラインで発表練習をするなど。これで対外的には今年の仕事納めである。
- 12月29日(金)
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- 年末休みに突入。「年末休み」と言いつつ締め切りが迫っている仕事がいくつか残っているのだが、さすがに一年の疲れが出たのか仕事はあまりはかどらなかった。
- 12月30日(土)
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- 年末年始用の買い出し。現在の住まいに引っ越してから3回目の年末を迎えるのだが、年越しそばの具材の品ぞろえを見ると改めて、遠くまで引っ越してきたんだなぁと実感する。といっても別に困っているという話ではなく、こちらの定番の具材も美味しくて気に入っている。
- 12月31日(日)
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