(http://www.ohyeah.jp/p/35423.htmlにて、2011年5月30日)
妻がデザイナー登録しているTシャツ通販サイト「Oh Yeah!」で、詰将棋作品をプリントしたTシャツを販売したいという妻からの要望があった際に作った作品です。
Tシャツということで盤面曲詰「T」です。
元々苦手分野の曲詰ということに加えて、詰将棋マニア以外でも解けるような易しい手順にすること、持駒をプリントするとデザイン的に美しくなさそうな気がするので持駒なしで作ること、といった制約条件を追加して作ったので、作品の内容のわりに創作に難儀した印象があります。物を売るって大変ですね(笑)。
本当はもう一段下げた字形で作りたかったのですが、そこまでの余力はありませんでした。
なお、気付かれた方もおられるかもしれませんが、52の歩は手順的には実は不要駒です(なくても2手目の変化は同手数駒余りで割り切れています)。
そういうわけで通常であればこの図は発表しないところですが、今回に限っては「不要駒があるということは逆に既存作品との衝突の危険性は低いだろう」という読みもあって、敢えて飾り駒入りの図を出すことにしました。
(あと、「52歩がない図だと2手目の変化を割り切るのに無駄合の概念が必要だが、52歩を置けば無駄合概念と関係なく変化が割り切れるので、一般向けの作品としては52歩を置く意味がある」という屁理屈を捏ねることもできなくもないかもしれません。)
ちなみに、Tシャツにプリントされた盤駒は私の以前からの愛用品です。
「この盤駒はあの『最後の審判』の創作に使われた盤駒なんですよ」というとTシャツの価値が上が…らないですよね(笑)。
それにしても、思い返すとこの頃は1週間ぐらいの間に5作も詰将棋を作っていたことになります。一体何が起こったのでしょうね。
(c) Koji NUIDA 2011- All Rights Reserved.