詰将棋の話(11)

(2016年7月18日)
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将棋盤面/攻方41銀51成銀12飛32歩42歩52歩62銀25歩35▲46桂/受方11金21桂22銀13歩23歩33玉43香34香44歩36歩57△/持駒なし
題名「ダブルアクセル」
ルール:覆面駒使用(▲は攻方覆面駒、△は受方覆面駒、ここでは「持駒を覆面駒として打てない」ものとします)  (特殊ルールの説明)
「Web Fairy Paradise」20号掲載、2010年2月)

特殊ルール詰将棋を扱うインターネット配信誌「Web Fairy Paradise」で発表した作品です。
この作品は「最後の審判」と同じく、本来は攻方に対して不利に働くはずの「連続王手の千日手禁」ルールのおかげで受方を詰めることができる、という状況を実現しています。さて、この千日手禁については将棋のルール上の解釈に不明瞭な点があり、そのせいで「最後の審判」が詰将棋として成立しているかどうか意見が分かれました。しかし、本作においては「最後の審判」が成立するルール解釈だろうと成立しないルール解釈だろうと関係なく手順が成立する、というのがこの作品の狙いです。さすがに普通ルールの詰将棋としてこの狙いを実現するのは無理があると思いますが、覆面駒の性質を利用することで(協力詰系のルールでなく、いわゆる「かしこ詰」ルールの下でも)こうした狙いを実現できました。
この作品は「この詰将棋がすごい!2012年度版」にも収録していただき、意外だったのでとても驚いたことを憶えています。

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縫田 光司(ぬいだ こうじ)  jpnuida[at]mwa[dot]biglobe[dot]ne[dot]
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最終更新:2016年7月18日

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