【BABYLON -2-】
by-Toshimi.H


 点滅するネオン。けたたましく鳴らされる車のクラクション。自分の知らないミッドガルがそこに在る。
「何か、お飲みになりますか?」
「あ…あぁ…」
 上着を脱いだツォンがウイスキーとタンブラーを用意していた。既にテーブルの上には、氷と炭酸が用意してある。
 手際良く、ルーファウスの好みのハイボール作る。
「どうぞ」
 部屋へ入り、差し出されたグラスを受け取る。
 ツォンは足の長い椅子に据わったまま、静かに自分のウイスキーを作って行く。
 何を話せば良いのか、判らない。
 何故か判らない不安な気持ち。
 なるべく長い時間を共に過ごしたかった。
 グラスに一口、口を付け、テーブルの上に置く。
 それを見計らったかのように、ツォンが腕を掴んだ。
 視線が合い、引き寄せられるようにツォンと向き合う。そのまま彼の腰を跨ぐ様に据わった。
 そして、どちらからともなく唇を合わせる。
「ん……」
 両腕をツォンの首の廻し、一層彼を求める。
 まさぐられる身体が、熱を帯び始める。
 離した唇を繋ぐ唾液を、ペロリと舐め取った。
「………」
 まともにツォンの顔すら見る事が出来なかった。もう、何度も繰り返している行為なのに。
 ツォンの手がロングベストのボタンを外す。そして、パサッと乾いた音を立てて、床に落ちた。
 引き寄せられ、ツォンの舌が首筋を這う。
「あ…んっ……」
 避けるようにされ、強引に愛撫しようとすると、ルーファウスの意を決したような碧い瞳が、真直ぐツォンを見つめていた。そして、気恥ずかしさからか、顔を見られない様にツォンにしがみつく。
「………。今日は俺がやる…」
 そう、耳元でポツリと呟いた。
「それは楽しみですね」
 ツォンは口元で笑いながら、ルーファウスの頬に唇を押し当てた。
 再びルーファウスの腕が首に廻され、ゆっくりと唇と唇が触れ合う。躊躇いがちに侵入して来た舌の感触が心地良い。
 これで無理矢理に舌を絡ませたら、怒るだろうな、などと思いながらルーファウスの舌の動きに答える。
 離された唇が、ツォンの首筋から鎖骨へとなぞられる。
 そしてシャツのボタンに手がかけられた。一つ一つゆっくりと外されて行く様を、余裕の笑みを浮かべながら見つめる。
 露になった胸を、ルーファウスの白い手がなぞる。突起部分に触れると、それを口に含ませ、舌で転がす。
 その感覚は、ツォンを欲情させるのに充分であった。ルーファウスの辿々しい舌の動きが、余計にそれを刺激した。
 ルーファウスを片腕で抱き、もう一方の腕でその金色の髪を梳く。
「ルーファウス様、シテいただけますか」
 こくりと頷いたルーファウスの身体を下ろす。
 すでに堅くなっている自らのものを取り出そうとすると、ルーファウスの方からそれをした。
 わななく唇を開き、口に含む。そして、丹念に愛し始める。そうしている間にも、ツォンの中心は大きくなって行く。
「ん…っ」
 先端部分を刺激され、ツォンは低く呻いた。
 今日のルーファウスは乱れている。必死になってツォンを求める姿に、愛おしさが込み上げてくる。
 ツォンは目を細め、ひたすら欲望の化身を貪るルーファウスの頭を撫でる。
 やがて達しそうになったツォンは、自らを引き抜いて、愛撫を止めさせる。
「良かったですよ、ルーファウス様」
 ルーファウスは恥ずかしそうに背を向けると、自ら服を全て脱ぐ。その間に、ツォンも全裸になっていた。
「さぁ、ルーファウス様」
 足を少し開き、ルーファウスを受け入れる体制を作る。
 再びルーファウスはツォンの腰を跨ぎ、中心部分を握った。
 しかしルーファウスはそのままで、少し困ったような顔をしていた。それを悟ったツォンは次の行為を促す。
「あなたのお好きなように…」
 その言葉を聞き、彼は自分の秘部にそれを押し当て、腰を沈めた。
「ルーファウス様?」
「やっぱり俺…ツォンを感じたい……。俺の中でツォンを感じたいんだ…」
 ルーファウスの眼から一筋の涙が落ちる。
 それでも太く膨れ上がったツォンのそれを、ゆっくりと自分に入れて行く。
「んっ……っ、あぁ…」
 今までに何度も犯され、受け入れているとはいえ、今日は慣らされていない為、感じた事のない痛みがルーファウスを襲う。
 ツォンにしがみつき、激痛で眉を顰めながらも、奥へ奥へと少しづつツォンを銜えて行く。
「ルー…ファウス様っ…、痛いのでしたら…お止め下さい」
「いい……。大…丈夫…」


←BACK NEXT→