ドッペル・コンチェルト


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5月13日のレッスン

 発表会が終わってからの課題曲は,鈴木4巻の最後の曲でバッハの「二つのバイオリンのための協奏曲」第1楽章の第2バイオリンです.今日は,発表会終わって最初のレッスン,気が抜けた訳ではありませんが,譜読みがほとんど出来ていまん.自信なく教室に行くと先生から重大発表がありました.
 なんと,先生は結婚されるため,今年の7月から受け持つクラスを半分くらいに減らすというのです.そして,私の土曜日のクラスも続けられなくなるということでした.私も発表会が終わったらお礼ということで夕食に誘ってみようかと思っていたところなので,なかなか寂しい思いをしました.先生のほうも,この話を発表会の後まで黙っていたようです.
 この曲が先生との最後の課題曲になってしまうことになりました.有る意味では,最後を飾るのにふさわしい曲だと思います.6月末の最後のレッスンまでに,何とか先生の第1バイオリンと会わせて弾いてみたいものです.先生も何とか最後に合奏してみましょうとの一言を言ってくれました.

5月19日のレッスン

 5月15日CITRONさんのオフ会に参加してきました.休憩時間によてっちサンとまるなめサンがドッペル・コンチェルトを弾いていました.私は,まだ1/3くらいしか譜読みができていないのと,ポジションを記入した譜面がないので途中まで一緒に弾こうと陰で挑戦していましたが,全然歯が立ちませんでした.次回のオフ会では絶対一緒に弾いてやるぞ!
 5月は何かと土日に予定が入り,特別に平日30分のクラスです.こうなると土日に課題の練習ができず,サラリーマンの私としては,1週間の練習期間ではとても進歩が見られません.先ず,一人で弾いてみてることになったのですが,1ページ目の3分の2くらいでストップ.ここで,先生はここまでをもう一度と言って,第1バイオリンのパートを一緒に弾き出しました.さすがにこれは厳しく,つられるは,どこを弾いたらいいのか分からなくなるは,グチャグチャでした.

5月26日のレッスン

 まずは,音階とカイザーから.カイザーの7番ですが,なかなかつまらない曲です.ひたすら弾いていると,「曲の感じが出ていない.それではちっとも面白みがない(これにも面白みが必要なのか?).音程も悪い.」とこてんぱん.「もう一度聴かせて下さい.」とのこと.そして曲も22日が法事で実家に帰っていたので練習不足.1ページちょっと弾いたところで,止まってしまいました.何カ所か直されたあと,先生の一言「次回(6月12日)までは,時間がだいぶ有るので,譜読みもずいぶんできるでしょう.」頑張らなくてはネ.最後の合奏を楽しみに….

6月12日のレッスン

 今日から土曜日のレッスンにもどって11時30分から.私の家から教室までは車で30分弱,いつもの時間に家を出たのですが,車の量がいささか多い.6月の最初の晴れた日,江ノ島へ向かう国道467号は毎年渋滞するのです.そして,今年も例年通り15分遅刻.まずは,遅刻の言い訳から,「今日みたいに天気がいいと,みんな海に行くんですかネ.車が渋滞していて.毎年,この時期遅刻しちゃいますね.」
 そして音階,次にカイザーと続くのですが「今日はカイザー自信が無いんですけど」と怒られるの覚悟で曲にうつりたいことを伝えると,「じゃ曲いきましょう.」とあっさり曲へ.まずは一人で,必死にところどころつまづきながら弾いてみました.「ちょっと怪しいところがありましたが,大体弾けてますね.今度は一緒に弾いてみましょう.」いよいよ合奏です.最初の30小節ぐらいはなかなかいい感じで,気持ち良いというか楽しい感じでした.そう思ったのもつかの間,ちょっと間違えるとグチャグチャになって来ました.それでも,先生はかまわず引き続けるのです.しかし,グチャグチャは立て直せずたまらずダウン.「どうしてやめちゃうんですか.間違えても,引き続けなくてはダメです.」と言われましたが,もうどこやってるのかさっぱり分からなくなっちゃっては継続不能.気を取り直してもう一度.今度は,テンポの変化を私に合わせてくれたせいか,何とかグチャグチャと最後まで.「一人で気持ちよく弾いて手もダメですよ.相手の音も良く聞かないと.ちゃんと拍子を数えて弾かないと合わせてなんて弾けませんよ.伸ばすところはしっかり伸ばす.休むところはしっかり休んで下さい.音程が悪いところはポジション移動よりもファーストポジションで音を確かめて,正しい音を覚えて下さい.………」と指導の嵐.「でも,休みのあと途中から入るところは綺麗に入れてましたよ.なかなか,入れない人が多いのですけど.」と最後に一言,ほめてもらえました.
 次回が,先生とは最後のレッスン,どこまでこの曲を決められるでしょうか?

6月26日のレッスン

 ドッペルを最後まで合奏できるように,ファーストバイオリンをコンピュータに入力し,それに合わせて弾く練習を勝手に実施していました.これは,練習としてはあまり意味の無いものなのかもしれませんが,途中で迷子になることなく,最後まで先生と一緒に弾いてみたかったのです.ゆっくりであればある程度,コンピュータと合わせて弾けるようになりました.
 そしていままでの先生とは最後のレッスン,今日もいつものように音階とカイザーを実施.カイザーの7番は,おまけで完了.次の先生に引き継ぎやすいようにでしょう.次回から8番と言うことになりました.そして,いよいよ曲です.まず,一回一人で弾いてみて,そして,合わせて一緒に弾くことになりました.いよいよ,最後のチャンスです.自分のテンポでゆっくり弾き出すと後から先生が合わせてのってきました.出だし,なかなか気持ちよく(これは自分だけがそう思っているのですが)弾いていましたが,曲も半ばに入ると余裕がなくなってきます.途中で音程が狂い出し,戻そうとしているところで,一回まったがかかってしまいました.そして,続きを再開,最後まで弾き終わってこれで,本当におしまいです.ちょっと楽しく思えた瞬間があったことが,よかったと思います.
 そして,最後に次回までの練習内容.カイザーの8番はスラーをとって弾けるとこまで練習すること.音階はいつもの続き.そして,最後に「曲を弾こうと焦らないで,ひとつひとつの音を丁寧に弾くことを心がけて練習して下さい.次に進もうという意識が強すぎるのは,良い結果にならないですよ.」と最後の注意をうけました.4年半もの間ありがとうございました.小学校から考え直しても同じ先生と4年以上レッスン(授業)あったのは初めてかもしれません.

7月3日のレッスン

 今日は新しい先生とはじめてのレッスン.どんな先生でしょうか?挨拶代わりにドッペルを一緒に弾けるかななどと考えながら教室へ.受付のところで先生を紹介され,「これからよろしくお願いします.」の挨拶を交わして教室へ移動しました.なかなか,楽しそうな先生の印象を受けました.
 そして,音階のあとカイザーへ.弾き出すと,「ちょっと拍がわかりませんね.しっかり4拍子と分かるように弾いて下さい.」との指摘.そこに気をつけながら弾くと,なぜか今日は,一行飛ばして弾いてしまうというのを3回もやってしまいました.先生は,「また,飛ばしましたよ.」と言って笑っていました.前の先生は,このようなミスが続くと厳しかったのですが,初めてなので手加減しているのでしょうか?でも,バイオリンの持ち方が悪いと,立ち方,持ち方を直されてしまいました.バイオリンと体の角度が変わったので,弓の動かす方向が変わったり,バイオリンの位置が安定しないので弾きにくくて厳しいものがありました.でも,以前から肩当てのあたり方などちょっと疑問に思っていた点があるので,この際解決できたらと思い指示にしたがってみることにしました.(家に帰ってから,その持ち方を再確認すると肩当て無しでも弾けることが分かりました.そこで,色々肩当ての角度,高さを調整していろいろ試してみています.次回のレッスンでそのことについて確認してみたいと思っています.)
 曲になると,はじめの4小節を弾いたところでいきなりストップ.スタッカートが弾けてないとの指導で,スタッカートのひたすら練習.アクセントを付けずに,ただ弓をピタッと止めるだけだというのですが,なかなかできません.弾いているところを,弓をしたから手で押さえたりされて大変でした.でも,満足行くような結果は得られなかったためか,「これを毎日100回練習して下さい.そうすれば,できるようになりますよ.」とニコニコ.「えっ.100回ですか?」(ちょっと,厳しいな.)結局,一日目は一緒に弾くどころの騒ぎではありませんでした.

7月17日のレッスン

 スタッカートの練習を集中的に練習して,いざレッスン.音階のときにいきなり,「音が出てませんね.松ヤニをもっと付けて下さい.」そして再度弾き出すと,「ちょっと弓を見せて下さい.」私の弓でちょっと弾いてみて,「弓は何時張り替えましたか?」「一年前に買い換えてから,していませんが」「半年くらいに一回はしたほうがいいですよ.私の先生は日本人の生徒は毛換えをしないと何時も怒っていました.先生は2週間に一回くらい毛換えしていましたよ.」との話でした.バイオリンを買い換えてから1年たつので,点検も兼ねて購入した工房へ言ってみようと思いました.
 レッスンのほうはスタッカートは下げ弓はだいぶよくなったが,上げ弓はまだあまいとのこと.持ち方はどうか確認してみると,「いいですよ」との回答で一安心.

 7月22日に工房に毛の張り替えと点検をお願いに行きました.「1時間くらい時間がかかりますが,どうしますか?」との問いかけに,「見させてもらってもいいですか?」とお願いすると,快くOKが出ました.仕事部屋に入ると,天井からバイオリンが何本かぶら下がっていて,バイオリンの木型みたいなものがおいてありました.「イスが無いので,これに座っていて下さい.」と脚立を出してきてくれました.
 まず,毛の束から,パスタの一人前を計る道具の小さいもので毛を計りとります.毛は3種類置いてありました.それらは,白いのが漂白したもので,やや茶色っぽいのは未漂白のもの,短いのが子供用の3種類との事でした.普通は漂白したものを使うとの事でした.計りとった毛の片方を糸で縛って先端をアルコールランプで熱した松ヤニでまとめて,中性洗剤で洗っていました.脂を取るためだそうです.そして,弓をばらし始めました.全てははめ込み式で意外と簡単に分解出来ます.分解すると金属(銀,強度上純度は高くない)の部分をピカール(金属磨き)で磨いてくれました.どうしても,銀なので黒ずんできてしまっていましたが,艶がよみがえりました.毛を止めるのはくさびを打ち込んで止めます.まず,元のほうから固定します.くさびは毎回作り替えるようで,小さなカンナで微調整しながらくさびを作成し,はめ込んで固定します.その後,半月型の金属をはめるときに毛が均一に分かれるようにします.そして,櫛で毛を解かしながら先のほうも同様にくさびで固定します.最後にドライヤで乾燥して出来上がりです.「毛換えはどれくらいしたほうがいいのですか?」と聞くと「半年に一回くらい湿度が高い時期と乾燥する時期に行うとよいですよ.今だとちょうどよく次に1月か2月に換えるといいですよ.」とのことでした.時間はちょうど一時間くらいかかりました.そうしているうちに,別のお客さんが来て毛換えの弓を置いていきました.
 次に点検,点検はスケールを使って各部の寸法を計っておもに位置のずれがないかを確認しているようでした.そして,駒の位置を若干直してあと,「発音のテストをしてみましょう.」といって,作業場から隣の応接間(?)みたいなところ(この部屋がすごく響きがよくのです,極めてライブ)で,バイオリンを弾き出しました.「問題ないでしょう.駒が少しずれていましたが,バランスよく音も出てると思います.」との事でした.

 8月の一回目のレッスンは7月31日の予定でしたが,都合で延期してもらうことにしました.

8月18日のレッスン

 8月はじめてのレッスンはお盆休みの最終日となりました.お盆は実家で過ごしました.当然バイオリンも持って帰ったのですが,評判が悪いのであまり練習はできませんでした.
 教室に行くと,B6程度の大きさの紙をもらいました.ちょうど会社で昇給などを知らせる通知書のような紙です.内容は,
「進級のお知らせ Nobby(仮:HN)様は演奏内容ならびに技術が上達され」
と,ここまでは,なかなかいい内容です.ところが,この後は,
「なお一層向上して頂くために,下記のように進級することになりますのでご通知申しあげます.8月より中級Aクラス」
と続き,結局最も重要な内容は月謝500円アップです.会社だとこのような通知は給料が上がるのですが,月謝が上がるのにはがっかりです.こんな風にレッスンの月謝って上がるものなのでしょうか?何かサービスが代わるのかな?
 さて,レッスンですが,なかなか厳しいレッスンで,新しい先生でのレッスン開始以来,音階,カイザー,曲(これは当然)と一つも合格していません.そして,スタッカートは今回も指摘をうけました.先生曰く,「弓を止めるだけでいいのです.キラキラ星でやった要領で,弓は5cmしか動かさない.毎日30分これを練習して下さい.」とのこと.30分って,私の一日の練習時間だったりするのですが…考えがあまいのでしょうか??

9月4日のレッスン

 まずは音階.3,5,7ポジションをつかって,3,4指(薬指,小指)だけで1オクターブ弾くもの.これがなかなか難しい.特に第7ポジションの4指が,なかなかまともな音がでない.G線なんかはとても聞けたものではない.また,楽しくない練習なので,どうもやる気がでない.結局,今日も不合格.
 曲にはいっても,なかなか前へ進まない.この曲は臨時記号が多く,なかなか左手の指使いが難しい.中途半端なところに指をおろすと中途半端な音がでて,先生に制止される.「音程がちがいます.もっと….はい,そこを今から5回.」繰り返し弾き直して5回目にはいるとき,「はい,最後,間違えたらパンチ.」なかなか,今度の先生は体育会系です.相手が,小学生だとここでほんとにパンチがでるのでしょうか?「毎回,同じところで,注意されちゃダメですよ.しっかり注意されたところは練習してきて下さいね.」が今日の最後の一言.おっしゃる通りです.

9月18日のレッスン

 今週は比較的練習する時間がありました.HPの更新も考えましたが,ヴァイオリンの練習を優先しました.その甲斐あってか,音階は,かろうじてOKがでました.新しい先生になってからはじめての合格です.長い時間がかかりました.
 カイザーの8番もずいぶん続いています.レッスンの度に,音程が低いのでもっとあげてという意味の“↑”印,その逆の意の“↓”印が増えていきます.直ったところは,消す作業も加えないと矢印だらけになってしまいます.それとも,どんど悪くなっているってことなのでしょうか.
 曲にはいるとまた同じような調子で指摘をうけましたが,「大分良くなってきました.」の一言がもらえました.「来週は,最後までいきますので,通して練習しておいてください.できたら合わせて弾いてみましょう.」嬉しい一言でした.

10月16日のレッスン

 10月9日にCITRONさんの企画するオフ会に参加しました.今回で3回目の参加となり,はじめて参加したときの緊張もなくなり,顔なじみのメンバとともに楽しい一時を過ごしました.今回のオフ会は難しい曲が多く,モーツァルトのアイネ・クライネ・ナハト・ムジークは全く歯が立たず,次のオフ会にむけての刺激になります.
 また,その翌日にはASKAさんのお誘いで,千葉のアマオケの練習を見学させて頂きました.いつかは,アマオケにと思っている私にとって,とてもなごやかで魅力的なオーケストラでした.もし神奈川のオケだったら入団していたかもしれませんが,練習に参加するにはちょっと距離があり,下手くそなのに時々の練習参加では失礼でしょう.

 さて,オフ会,アマオケ見学と良い経験をさせて頂いたわけですが,このため通常だと10月9日に行うはずのレッスンを10月16日に延期してもらいました.音階では右肩(上腕)を動かさないようにの指摘,これは再三注意されていて,オフ会でもtonoさんに指摘されてしまいました.この癖がなかなか直らない.
 曲のドッペルはオフ会でも弾く機会があり,練習時間はいつもより長くとれたかも知れません.曲を弾きはじめると先生も第1バイオリンで乗ってきました.そして,先生が途中で部屋を出ると譜面を持ってもどってきました.やっと,合わせて弾くことになりました.しかし,気合いが入ったせいか,普段間違えないところまで間違えたりしてしまいます.オフ会では間違えてもそのまま続けて弾いてしまいますが,レッスンではそうは行きません.音が違ったりすると容赦なく演奏ストップやり直しです.結局,合わせて弾くといってもズタズタなものになってしまいました.また,後半は未だ弾き切れていないので,先生から「後半だな.大分よくなってきたところもあるのですが,後半は最悪ですね.印を付けたところの部分練習は100回やって来て下さい.」というお言葉を頂きました.

10月23日のレッスン

 アマオケ見学の印象があまりにもよかったためか,自分もアマオケに参加したいという欲求がわいてきました.そして,インターネットのFREUDEというページで近所のアマオケを探してみることにしました.一カ所,良さそうなオケがあったので早速担当の方にメールしてみました.
「バイオリン歴5年で鈴木の4巻のドッペル練習中なのですが,参加できますか…」
しばらくして,丁寧な返信が届きました.
「5年もやっていれば大丈夫でしょう(実力を知らないから)….10月30日の練習を見学に来ませんか.」
といったものでした.
 今日のレッスンは,このメールをカイザーの教本の間にはさんでの参加です.今回分の音階はぎりぎり合格したあと,カイザーにはいるときページを開きながら相談したいことがあることをうち明けました.
「実は,アマオケに入ってみたくて,こういうメールを頂いたのですが…」
そのメールを読みながらしばらく考えて,
「オーケストラ難しいですよ.でも,楽しみを見つけることは良いことなので,参加してみてはどうですか.」
と言ってもらえました.その後,オーケストラの注意点などの話のあと,最後に一言,
「それでは,オーケストラに入っても恥をかかないように,レッスンを厳しくしないといけませんね.」
だそうです.ドッペルは今回も不合格.次回へ続きます.


11月6日のレッスン

 さて今日もいつもの通り音階から,音階は何とか○をもらって次のページへ進むことができました.しかし,カイザーはドッペル同様,不合格.最近,カイザーとドッペルに関しては,なかなか進歩が見られない,あたまうちみたいな状況が続いています.
 この日のレッスンの後,
 「オケはどうしたのですか?」
の質問があり,入団したことを告げました.
 「譜面はまだないのですよネ.」
実は,なんかのきっかけがあったらとしっかり持って行っていました.ファイルに入った譜面を出すと,
 「ファイルに入れてはダメですよ.注意事項等を練習中にどんどん書き込むので,ビニールがかかっていてはすぐ対応できませんよ.製本しなくちゃダメです.私製本プロですよ.…(ハンガリー舞曲の第1番の譜面をみながら)これは難しいかな〜.そんな記憶がある.5番のほうは何とかなるかもしれませんネ.ベートーベンはしっかり練習すればある程度弾けるようになるでしょう.」
 先生からオケに入ったときの注意事項,パートのトップに合わせて演奏するを教えて頂きました.レッスン時間30分延長してもらった感じで非常に参考になりました.そして,
 「なんか分からないことがあったら私に聞いてもらってかまいませんよ.ただし,レッスンの曲がおろそかにならないようにね.」
ときちんと最後の一言を決めてもらいました.

11月20日のレッスン

 11月13日にオケに正式入団の申し込みをして練習に初めてさんかしました.演奏会を2月に控えて,曲目はブラームスのハンガリー舞曲第1,5番,シューベルトの未完成,そしてベートーベンの交響曲第1番で,オケ・デビューにちょうどよいと勝手に思っています.練習はぼろぼろで,ほとんどまともに弾けずたまに参加して,変な音をだしたりするので邪魔しに行っているみたいでした.
 さて,レッスンでは教室にはいるといきなり,
 「オケどうですか?」
の一言から,
 「なかなか,手強いです.」
と答えると,
 「手強いときたか〜」
と笑っていました.そして,なにやら紙を一枚取り出して
 「発表会どうします?」
と言いつつ渡されたのは来年4月の発表会の案内.もうそんな時期になってしまったのです.オケでてんてこ舞いなのにそんな余裕があるのでしょうか?
 「オケの演奏会があるので….」
 「演奏会いつですか?」
 「2月6日です.」
 「演奏会の曲を練習しながら,ドッペルを一緒に弾くという手もありますよ.間に合うでしょう.それよりもオケの演奏会のほうが心配ですね.」
おっしゃる通りです.
 レッスンのほうは,進歩があまり見られない状態が続き,ダメなところに青鉛筆でカギかっこを書き込まれ,
「ここ100回やってきて下さい.」
 またちょっと弾くと制止され,青鉛筆と100回練習の一言,
 そして,4回目に先生が青鉛筆を手にしたときには,お互い顔を見合わせて笑ってしまいました.
「はい,ここ100回」

12月4日のレッスン

 「はい,ここ100回」の部分を効率的に練習するにはどうしたら良いかを考えてた結果,その部分を何回もコピーしひたすら演奏を繰り返すようにコンピュータに入力しました.これを繰り返すことにより,強制的に繰り返し練習をするようにしようと考えました.オケの曲もあるため,効率的な練習が必要です.ポイントを絞らなくては,帰宅後のわずかな時間では間に合いません.
 さて,練習前日は幕張メッセで展示会があり,その帰りにいつものショットバー寄ってしまいました.次の日のレッスンとオケの練習を考え早めに切り上げるつもりでした.いつものようにカウンターに座ると,隣には以前このお店でご一緒したことがあるとても綺麗なS嬢が一人で飲んでいました.久しぶりの挨拶の跡,注文をする前から話が弾んでしまいました.なぜか話がビリヤードの話になりました.そして,私が
「15ヶのボールのなかで8番がすきですね.一つだけ黒色だし,エイトボールの上がりのボールだから….」
という話をすると,
「私も8と赤い3が好き.」
といって,鞄のなかからキーホルダを取り出しました.それは,8番の玉のものでした.
彼女は,そのキーホルダを取り外すと私に,
「これをどうぞ…」
はじめはお断りしたのですが,せっかくの好意ですし頂くことにしました.それからもすっかり話が盛り上がってしまいました.カクテルも7杯目になってしまいました.(私は,通常マックス5杯と決めていますが,盛り上がるとリミットを越えてしまうことがあります.)マスターが,
「今日は,タクシーですか?」.
時計をみると終電10分前,慌てて帰宅しました.
 話が脱線してしまいましたが,こんな訳で,次の日朝目が覚めたのは朝10時.そこからシャワーを浴びて朝御飯を食べてレッスンに出発.家を出ようとしたときカギが見つからずレッスンに10分遅刻.いきなり音階をはじめると,
「指が動いていませんね.寒くなったら電車のなかで指を動かしながら来るとか,事前に練習してくるとか工夫をして下さいね.」
いきなり怒られてしまいました.この日のレッスンの結果は,ここに記すまでもないでしょう….

12月25日のレッスン

 今年最後のレッスンも,練習準備万全というのにはほど遠い状態でした.というのは,週の3日が出張で,更に忘年会があり,おまけに風邪までひいてしまうという念の入れようでした.ほんとうは,風邪なんかひいている場合でなく,バイオリンを弾かなくてはいけなかったのですが,思い通りに行かないものです.
 教室に着くと毎年恒例の「年末には練習する時間がない.」という挨拶から始まりました.音階とカイザーについては,「やっぱり練習不足ですね.もう一回やってみて下さい.」とのこと.覚悟していたとはいえ,なかなかいやな始まり方です.
 さて,曲(ドッペル)をまずは一人で弾いてみることになりました.何カ所か注意されましたが,指摘がそれほど厳しくありませんでした.そして,
「一回,弾いておけば,次はもう少し弾けるようになるかな?」
といって,先生もバイオリンを取り出し合奏です.2カ所ほど指摘で止められましたが,途中危ういところを笑って誤魔化したりしながら最後まで一緒に弾ききりました.すると.先生は,
「この曲は,これで上がりにしましょう.」
意表をついた一言に驚きです.先生も,いい加減進歩がないのでいやになったのか,クリスマス・プレゼントのつもりだったのか,真意のほうは定かでありませんが,とにかく,この曲は上がりということになりました.
 次のレッスンについて,5巻を開きながら
「5巻に第1バイオリンありますけど,続けてやりますか?」
「いえ,ちょっと.他の曲がいいですネ.」
もう8ヶ月くらいドッペルやっているのですから,続けてというのはちょっと勘弁という感じです.結局,次のレッスン曲は,教本の順番通りに,バッハのガボットから始めることになりました.さて,問題の発表会,
「発表会の曲何にします?」
「テキストの曲じゃないのがいいんですけど…」
「そうですか」
と言って,先生は教室から飛び出していくと何カ所化の部屋を走り回って,曲集をかき集めてきました.
「こんなかで,弾きたい曲ありますか?」
もくじなどを見ながら,
「ラフマニノフなんかだめですかね…」
「ラフマニノフ!!」
「はい.ラフマニノフのボカリーズを弾きたいんですが?」
「どんな曲でしたっけ.ちょっとピアノで弾いてみて下さい.」
(私は,バイオリンが初めての楽器なので,ピアノで弾くことは不可能.曲の感じをバイオリンと口で説明.)
「それやってみましょうか.譜面手に入りますか?」
「年末実家に帰る途中でヤマハで買って帰ります.」
「これを,ビブラートを綺麗にきかせて弾けるようになりたいのですが,まだ,ビブラートをちゃんと教えてもらってないのです.」
「やる気があるなら教えますよ.…」
といって,ビブラートや5巻のガボットについての説明で少しレッスン延長.来年のレッスンが楽しみになってきました.
果たして.ボカリーズどうなることでしょうか? オケの練習もあるのに…

ドッペル・コンチェルト完
 
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