W | 摂食・嚥下障害の対応 |
T.機能面へのアプローチ(治療的アプローチ) U.能力面へのアプローチ(代償的アプローチ) V.環境面へのアプローチ(環境改善アプローチ) W.心理面へのアプローチ |
C筋力増強 ・割りばしや、木片などを咬合面上において噛ませ ます。咀嚼筋の筋力増強と咬合のリズム性を獲得 しようとするものです。 ・ボタンに糸を通して、それを患者に口唇で保持さ せ、術者はその糸を引っぱります。口唇閉鎖に伴 う筋力増強を目的とします。実際はボタンでは小 さすぎる時がありますので、レジンで作成するの も良いでしょう3)。(図8) |
@構音訓練 嚥下と構音(発音)は同じ器官を使っていることか多 いので、構音訓練を行います。 ・口唇音:Pa、Ba ・舌尖音:Ta、Da、Ra ・奥舌音:Ka、Ga ・通鼻音:Ma、Na ・軟口蓋挙上音:【A:】 以上を発音させ、さらに単語→文章→会話といった順 に難易度を上げて音読、復唱させます。(図9) |
A舌の筋肉増強 舌圧子、スプーン、指などで舌を抑え、それに抵抗す るように患者に舌を運動させます。(図10) |
間接的訓練のまとめ |
5つの時期はそれぞれが連動しているわけですから、各訓練は一つの時期を対象に独 立したものではなく、相互の時期に影響していると考えるのが自然です。 また、以上記載してきた項目を全て一遍に行うのは困難なので、患者が受け入れやす いものから適材適所施行していくのが良いでしょう。その時は、5つのどの時期に、そ して、どの器官に問題があるのか具体的にあげていくことから始めるべきだと思います。 |