原の辻地蔵
  原地区の長野川に架かる橋本橋のたもとにある。ここ橋本の地はかって村役場、郵便局、農協、商店、駐在所、医院などがならび旧原村の中心地で、「原で橋本田舎の名所出馬入馬馬の市」といわれ古くから賑わっていたようである。
  地蔵の基礎石には宝暦13年(1763)の刻銘があり、「右 山縣道」、「左 石州道」とある。長野地区から七曲り峠、砂谷を経て山縣方面に行く道(現在は国道433号線として整備されつつあり、極楽寺やアルカディア・ビレッジに行くことができる)と川末地区、泉水峠、玖島、吉和を経て石州方面へ行く道の道しるべであった。
  この地蔵はこれからの険しい山越えの道に向かう旅人達の道中の安全を祈願して建立されたものであろう。なお、この地蔵は反対側の分かれ道にあったが、交通の障害になるために現在地に移設されたものである。
交通の要地廿日市      はつかいち点描