汐原観音堂の喚鐘
汐原観音堂にあるこの喚鐘は元妙音寺の喚鐘で、同寺の廃寺によって汐原観音堂に移されたものである。この喚鐘は宝永4年(1707)5月作られたものであるが鋳造者は不明である。 銘文は洞雲寺19世の晦巌忍随が記しており、元禄8年(1695)には洞雲寺の梵鐘を廿日市の鋳物師山田貞能が鋳造しているので、晦巌忍随が開山した妙音寺の喚鐘も山田氏が鋳造したのは間違いないものとみられる。宝永4年(1704)頃は山田貞能が鋳造活動をしていた時代でありこの喚鐘の鋳造者は貞能とみられるのである。 | よしわ点描 | 洞雲寺 |