星ケ城跡
 極楽寺の南、極楽寺参道の廿日市道と原道が出合った左上の標高616.5mの尾根上にある。この城跡からは広島湾のうち厳島から太田川河口の範囲、および廿日市の平地部、中世の街道があった石内筋が俯瞰できる位置にある。
 城跡は南北弓状に伸びた尾根上に長さ約280mにわたって16郭を配し、堀切りで3つの郭群に分けている。先端の郭群には2つの高所の郭があり南側には階段状に郭を設けたもので、展望がきく場所であり見張り所的な郭群とみられ、中央の郭群には4つの郭を配し、堀切りを隔てて後部の郭が設けてある。本城跡は厚い腐植土に覆われており、視覚的な探査しかできず詳細については不明である。
 城主については大永期(1521〜28)ごろ立野主膳が守居していたとの記録しかないが、立地的なことから見ていくと桜尾城と連動していた城とみられるのである。
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