呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


やっとこ今頃デモンベイン

 さて、18禁ゲームメーカーのくせに、ちっとも我々が想像するレベルで18禁じゃない、全然関係ない所でしっかり18禁なゲームメーカー。『ニトロプラス』。そのニトロさんの新作を漸くレビューできる。はあ、なんで、今年はこんなに忙しいのであろうか。ま、それはともかく、『斬魔大聖デモンベイン』である。いや『デモンペイン』ではない。このギャグはFFのギルガメッシュが装備していた『エクスカリパ』以来ではなかろうか。実際に大まじめでそう言う名前の偽主人公メカは出てくるし。ともかく、そういう『ク・リトルリトル神話』とスーパーロボットとロリコンの美しき合体。(何か嫌)それが『斬魔大聖デモンベイン』なのだ。

 さて、本題に入ろう。まず、個人的には残念なのだが『虚淵節』は今回もお休みである。シナリオ自体は大変申し訳ないが、一字一句ひたすら読んでいくと少々クドい。何というか一種独特の形容詞等の多用が独特の文体を作っているのだが、これを一生懸命読むと少々クドいのだ。が、だんだん読み飛ばす(こういう言い方で良いのかは置いておく。悪い意味ではない。テンポに合わせて流し読むという感じか)とその独特のテンポが味になる。前作『ハロワ』がクラスタクラスタを一生懸命読んでおくと後半の盛り上がりがいっそう楽しめたのとは別な意味である種の癖のある文章といえるだろう。
 先に『ク・リトルリトル神話』といったが、そんなに知識はなくても問題ない。あればあるほど笑えるが、なければないでもモーマンタイと言った所か。世界観に大きな破綻はない。

 まずはキャラクターから。
 主人公、九郎君。甲斐性なし。この一言で全て解決してしまうとんでもない野郎である。自称突っ込みなのに呆けるし、生活能力は皆無。いや、はっきり言って、巻き込まれ型主人公である。が、決めるとこは決められる美味しいお兄さんなのだ。中の人はトーマ・シュバルト大尉。いやあ。はまり役。
 ヒロイン、アル。ヒロインアルアルヨ。アルアルイワナイ、アルアルヨ。というか、名前がストレートすぎである。アル・アジフといったら、もう、あれしかあるまい。しかし、こいつ可愛いではないか。うーむ。情の深い古本娘である。はまった。見事にはまった。攻略可能ヒロインナンバー1
 エンネア。拾った女の子、アルのライバル。炊事洗濯お掃除完璧。アルとは正反対。どうして攻略不可能なのか。どうして、運命は過酷なのか。無情を感じるのである。
 悪ボス、マスターテリオン。しかしなあ、事情を理解すると、この兄ちゃんが可哀想になってくる。悪役とは言い難い。
 悪ヒロイン、エセルトレーダ。いや、犬なのだけどね。この性格というか、基本設定というか。(このあたり、ク・リトルリトル神話を読んでいると笑える)やっぱり彼女も悪とは言い難い。というか、実情知ると主人公側が無知故の正義を振りかざしているような気がしないでもない。あの状況で、正義を振るえるか。私は悪いが自信がない。故に、この二人を責められないのだ。
 ナイア。魔乳というか人間離れした乳房のお姉さん。名前だけで簡単に状況が解ってしまう。アル・アジフといい、このお姉さんといい、何というかかんというかである。ま、わかりやすくて良いが。
 瑠璃。攻略可能ヒロインナンバー2。その小さな体に責任の重荷をとんでもなく背負ってしまった悲劇の(しかし、本人はそれを悲劇と思っていない所があっぱれである)少女。うーん。お酒御一緒しませんか。(命知らず)
 ウィンフィールド。ををを、ニトロ伝統の(本当か?)格好良い執事さん。しかも美形。ボクシングで魔術師と渡り合う漢。格好良いとはこういう事である。ただ、デートの認識は完全に逝ってしまっている。某悪役との勝負は見物だ。
 メイドさん4人組。チアキ、マコト、ソーニャ。稲田さん。凡人眼鏡、変態同姓少女愛好家、天然辛辣評論家。ニトロプラス常連少女。ま、外が濃すぎて影薄い。(重要な役ではあるのだが)
 ネス&ストーン。絶対になんかあると踏んでいたのだが、深読みしすぎたか。それはそれで格好良いのだが。
 ライカさん。攻略可能ヒロインその3。なんだが、イマイチヒロインとしては影が薄い。逆に脇役とするならば、九郎の命は全て彼女が握っている。
 ガキどもズ。男2人、女の子1人。ま、良くある設定。小さな防衛戦(ちょっと違うか?)みたいな話もあるし。ただ、野郎2人はもう少しマトモかと思ったのだが。少しばかり根性が良くない。(たたき直されたが)
 リューガ。ライカさんの弟にして、結構やばい。姉弟の間にはすれ違いだけが存在した。それだけなのに、悲劇は起こった。色々ベクトルは逝ってしまっているが、漢。あと、声がサイボーグ・ガイの中の人なので。うーむ。いや、この人が主役になると逆に格好良すぎるか。うむ。しかし、虚淵節ならともかく、この2人の方は少々、この文体では難しかったかも知れない。
 以下、悪役の皆さん。
 アウグストゥス。俗物オヤジ、しかし、某登場人物のもうひとつの姿という話もある。どうせ這い寄る混沌なんだし、さもありなん。
 ウェスパシアヌス。エセ紳士にして4つの命を持つ男、でも5回殺されてしまえばおしまいという算数の基本原則は逃れられなかったのだ。
 ティベリウス。オカマゾンビ(という分類が果たしてあるかは別として)気持ちよいほど卑劣だから後腐れなくやっつけられる。悪役の中では最高に良い悪役。ただ、結果論として究極の悪は這い寄る混沌なので道化にしか見えないのは可哀想。
 ティトゥス。エセストイックサムライ。いや、某執事との戦いは見事だったのだが、しかし、プレイ終了後に考えてみると、これって卑怯である。忍者なら許せてもサムライを気取る彼がやってはいけないでしょうが。
 「何故、使わなかった」
 「貴殿とは使わずに勝負をつけたかったのでな・・・ごふ」
 の方が余程良かった。
 クラウディウス。、ガキんちょ。クラッシャージョウのリッキー、マイナス世間の常識。アホ
 カリグラ。筋肉。クラッシャージョウのタロス、マイナス知恵。莫迦。いや、これじゃあ2人ともちんぴらじゃないか。
 ネロ、9番目。悲惨な目に遭う女の子。なまじっか力があるばっかりに・・・。わあん。何で攻略キャラにならなかったのか。残念無念なのだ。
 ドクターウェスト。いや、最初は悪役だがの、典型的な少年ジャンプキャラ。天才となんとかは紙一重と言うが完全にあっち側の御方。しかし、後半みるみる存在感を増していく。私は実は男ではドクターが一番のお気に入り。
 エルザ。ウエスト謹製のロボット。美少女。戦闘能力も並ではない。しかも語尾にロボである。ラブリィではないか! どうして攻略キャラにならなかったのか。残念無念。

 などと登場人物追っかけただけで紙数が尽きた。ネタバレエンディング解説はいつかまた。(03,6,12)


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