呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


最近の飲み会から

 実は、行きつけの店については今までぼやかしていたのだ。ご迷惑がかかってもしゃあないし、そう思っていたのだが、考えを改めたのだ。
 実は、何度か過去に呆冗記で紹介した紅茶の美味しい喫茶店が廃業なさってしまった。移転したとの噂もあるが、どこへ移転されたのか、情報がない。この不況は、私の安息の場をひとつ奪ってしまったのである。
 というわけで、密かに、売り上げに協力しよう。そう思うのである。たとえ1日平均3〜4人の訪問客の方々であろうとも。もしかしたら、売り上げに貢献できるかも知れない。そう思って、未許可ではあるが、ここに応援記事をぶっこく事としたのである。
 なお、上杉 明はバンドル名なので、『上杉のサイト見て来ました』と言ってもお店の人は何のことかわからないと思うので念のため。

 以下本文。
 4月の始め、例の泥沼から漸く脱出したと思ったら、さて、冴速氏が、来札された。となればもう、朱雀が全力迎撃するのが相場である。
 もう、行くのは2件しかない。ひとつは地下鉄南北線北24条駅近くの『みのすぎ』さん。もうひとつは地下鉄東西線西28丁目駅前の『木曽路』さんである。
 しかし、全くもってこの二軒の内容は異なる。
 すなわち、マスターの考え方の違いなのだ。酒主食従の『みのすぎ』、食主酒従の『木曽路』というところだろうか。
 要するに
 旨い酒を飲むには旨い食い物がどうしたっているだろう。
 というのが、『みのすぎ』のマスターの信念であり。
 旨い食い物を食うにはどうしたって旨い酒がいるだろう。
 というのが『木曽路』のマスターの信念なのだ。
 このあたり、間違えるとえらいことになる。

 よって、『みのすぎ』さんに行く場合、酒は一切、指定できない。なにせ、何が入荷しているか全くわからないのである。むろん、店の名前の入っている酒もある。『春華彩(しゅんかいろどり)中汲』。ちゃんとお店の名前が入っている。『みのすぎ』さんだけのお酒。これだけでも旨い。塩辛と奴だけでも4合はいけるのだ。
 余談だが、この酒、某地酒飲み屋にて瓶だけが存在していた。どうも、『みのすぎ』さんの裏から持って行ったらしい。
 それを見つけた朱雀の奴が。
 「『春華彩 中汲』があるんですか。じゃあ、それ下さい」
 「いや、切らしてまして・・・」
 「そうなんですか」
 性格悪いぞ、貴様!
 私なら、そのあと
 「へえ、これって、24条の『みのすぎ』でしか飲めないと思ってた。このお店、『みのすぎ』さんとなんか、関係あるんですか?」
 と大きな声で言ってやるのだが。
 ま、余談は終わって、ここのつくねは絶品である。伝統の味。あと馬刺し。サシが入っていて『田酒』系には、とてもあう。
 ここの料理は、何でも旨い。なにせ職場の同僚さんが、ここのチャーハンにはまってしまって、酒を飲むわけでもないのに通ったことすらアルのだ。推して知るべし。

 次が『木曽路』。
 はっきり言おう。私が良く行く飲み屋の中では一番高いのだ。が、世間一般の常識では安いという。いかに私が貧乏人か良く分かるお店である。突き出しに、そのた一品。天然鮎の塩焼きに、最後にお造り、ビール一杯にお酒三合で8千円弱。行きつけの中では、唯一、万札がいるお店だが、これ、余所で食ったら確実に1万越える。
 料理が旨い。更に今回、鮎のなれ鮨に鮒寿司等、新食材の入手経路が確立、いや、これがまじめに旨い。
 一言。本当に旨い鮒寿司は酸っぱくないぞ!
 ま、ヤギのチーズ大好き人間達の味覚故に一般論ではないかも知れないが。ここはお酒は一種類。『美酒無限』なる、これも『木曽路』限定酒がある。あくまでも、料理を食べるための酒である。
 あと、こっちの新食材、馬刺し。これの比較だけでも両店の差は明確である。
 うーん。料理か、つまみか。むろん、どちらをどうとする意図は全くない。それらは等価であり、比較できないのだ。戦車と戦闘機、どっちが強いかを問うようなものである。
 ただ、ただ、双方へ行って酒飲んで幸せになればいいのだ。

 あと、双方とも結構、マスターに一家言ある。故に個性的な店なのだが、お客様は絶対神という認識の方々は不愉快になるだけなので(過去にも何人かいた)近寄らないが吉かも知れない。しかし、旨い酒飲んで勉強したい。旨い食い物について勉強したい。そう、考えるならば、一度は訪問してしかるべきだと思う。(03,4,28)


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