呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


無邪気な狂戦士(バーサーカー)

 雪やこんこ、あられやこんこ。降っても降ってもまだ降り止まぬ。
 犬は喜び庭駆け回り。上杉は布団で丸くなる。
 などと歌っていると。本当に丸くなってしまいそうで怖いのだが。
 しかし、市内でスパイクタイヤを禁止し、スタッドレスタイヤを使用するようになってからの市街地の交差点はまじ恐怖である。
 そんな中をちょこちょことオーバーオールの幼児が高い重心で歩いたりなんぞしているのを見ると恐怖でしかない。
 あ、やっぱ転んだ。
 号泣。
 ダメである。ダメダメである。青いオーバーオールの幼児のお母さん。そんな勝手に歩かせてはいけないのだ。こけるだけである。
 しかし、横断歩道であやすな。なのだ。ほら、後ろのランクルに乗ってる兄ちゃん(維持費はどうなっているのだ? 税金は? ガソリン代は? この私が、37才のリーマンの私がようやくボロ車を維持しているというのに。世の中どうなっているのだ?)クラクション鳴らしていやがる。どうして、ランクル系ののドライバーはああも高ピーなのであろうか。その、高い乗車位置からならば、現在、どういう状況か分かりそうなものなのだが。
 ともかく、そのクラクションに幼児を抱きかかえたお母さん。そそくさと歩こうとするのだが。
 あ、こけた。親亀こけたら小亀もこけた。ずるずるずる。
 えーい。ランクル青年、貴様のせいだぞ。

 などと、道端で見つけた小さな挿話などで始めてみたが、もうすぐ1月も終わろうとしているではないか。私は一体今年になってから何をしたのだ? HDぶちこわしただけなのか? そうなのか? 
 などと思っていると空しくなってしまうのだ。

 子供ネタでもうひとつ。先日、『コーチャン・フォー』に買い物をしに行ったときのことである。
 車から降りて駐車場を走り出す坊や。
 「走るな! こら」
 怒鳴るお父さん。こける息子。当然号泣。
 「だから、走るなと言っただろうが」
 いや、それは無駄だな。お父上。あなたの息子を良く見たまえ。平成ウルトラマンのデザインのオーバーオールを着せているではなか。
 彼はもう、ウルトラマンなのだ。なのにちょろちょろ歩いていられるであろうか。いや、ない。飛べないのが不思議なくらいである。そう、彼は、あなたの息子はウルトラマンなのだ。走って転ばせるのが嫌ならそんなオーバーオールを着せてはいけない。
 だいたい、子供は良きにつけ悪きにつけ、常に自分の目先のことしか考えていない。半径50センチ以内の生活範囲である。
 私の従兄弟なんぞ、ぴかぴかの黄色い長靴と黄色い傘を買ってもらったらもう、それを履いて傘さす事しか考えられなくなってしまったのだ。
 しかし、空はピ−カン。
 「履くぅ。傘さすぅ」
 もう、じたばたどたばた。
 叔母は当然、絶対却下。
 見るに見かねた祖母が晴天の中、散歩に連れ出して一件落着。
 これが、ばあちゃん子は三文安いと言うことなのだろうか。我慢することを知らない幼児達。
 しかし、充分満足した彼は二度とそんなことを要求することはなくなったのだった。
 私は両親に厳格に育てられた。泣こうが叫ぼうが世間の常識に反する行為は一切許されなかったし、おもちゃも買ってもらえることはなかった。
 結果。これである。もう、幼児期に満たされなかった要求をだだ漏れで満たしているのだ。
 従兄弟と私を比較すると、どう考えても従兄弟の方が常識人なのだが。
 これ、教育間違ったのではないかと密かに思うのである。(03,1,28)


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