呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


逆アルスラーン

 うう。ここまで、ここまで虐めるのか。赤城おろし! うう、ユリアス。
 というわけで、前回、少しばかり熱くなってしまったので、今回はまったり行こうと思うのだ。うむ。
 こんな時には惚けるに限る。だから、武田、よろしく頼む。
 「そうニャ。ではすっごいネタを披露するニャ。『豪屋大介氏=佐藤大輔御大理論』に恐ろしい補強材料が見つかったニャ」
 ああ、あれか。
 「そうニャ。だのに上杉はこのサイトのどこにも書いてくれないニャ。だから自分で言うニャ」
 しかし、最初からそうだと思っていたから、たいした事ではないと思ったのだ。
 「上杉はそうでも、ぼくは吃驚したニャ。
 10日の日曜日に『はにわ書房』さんへ行った時のことニャ」
 ああ、確か、その後、地下鉄大通駅で朱雀と、私と武田がばったり出会って、そのまま朱雀の家でピザ囓りながら、莫迦話をした時だな。確か、武田は漫画しか買ってなかったのだ。
 「上杉だって買ったのは岩波少年文庫だけニャ。まともなのは石井進氏の『日本の近世』や、台湾の歴史家の本買ってた朱雀だけニャ」
 ああ、ひたすら本屋廻った時だ。
 更に生まれて初めて、自分の『冒険者たち』(斉藤敦夫著 藪内正幸画)を買ってしまった。しかし、15匹はキャラが弱いような気がするのだ。
 「そんな、児童文学の名著にけちをつける事はないニャ。『ガンバ』はまた別物ニャ」
 ま、ともかくそこで、武田は見たのだな。
 「そうニャ。『A君の戦争』が佐藤大輔の本の隣に置いてあって、そこにこう書かれているのを。
 『豪屋大介は佐藤大輔の変名です。それを知って後書きを読むと笑えます』
 ま、やっぱりとしか思わないのだが。
 「どうしてニャ。どうしてニャ」
 あれは紛いもなく『佐藤節』なのだ。佐藤大輔御大の作品をひたすら待ち続ける我々には自明の事なのだ。
 「そうなのかニャ}
 しかし、分からないのが『真拳勝負!』なのだ。一応、「違う」と思っているが。
 しかし、速く世みたいよなあ新作。上巻だけで終わるのは空しいのだ。
 「確かにニャ。といっても、このままでは『看板に偽りあり』になってしまうニャ。題名の通り『逆アルスラーン』って何の事ニャ」
  ああ、これか。いや『ノルマルク戦史』(赤城毅著 中央公論新社 C★NOVELS)があまりにも逆アルスラーンしてるんで笑ってしまったのだ。
 「へニャ?」
 いや、まず主人公は王子様だが全く違う。
 「よくある貴種流浪譚ではないのかニャ」
 うん。それにしてもアルスラーンは正式にはその血を引いていない。逆にユリウスは間違いなく王子様なのに破蠍星の子ということで忌み嫌われる。葡萄酒中毒で死んだとはいえ育ての親もとで結構幸せな子供時代を送ったアルに比べて、ユリの子供時代はともかく暗いのだ。実の父親に幽閉されて殺されかけるのだから、一応素直に育ったのは奇跡だな。
 「それは守り役のパッシェンダールのお陰ニャ」
 次の逆がそれだ。アルの守り役は国威の騎士、ダリューン。若くて今も生きてるのに、パッシェンダールは壮年にして3巻で死亡。
 「うぐニャ」
 更にこのことでユリには直属の将がいなくなる。
 「双子の兄弟はどうニャ」
 あれはお姫様の家来だろう。ぎりぎりのところで絶対にユリを守るとは考えられんのだ。鳥遊民の長にしたって部下ではあるまい。ところがアルは十二翼将ときたものだ。
 「そうニャ。そういえばアルスラーンには直接のGFのような存在はいないニャ」
 そう、男装の少女騎士は帰ってしまったしな。ところが、ユリにはちゃんと姫様がいらっしゃる。こうやってみていくとなんか、ことごとく逆張りのような気がしないか。エラムに該当しそうだった少年も死んでしまったのだ。ま、4巻でまた似たようなのが出てきたのはなんか『ダグラム』のような気もしないでもないが。
 「そうニャ。気にはなっていたのニャ。アルスラーンの世界には常に明るい日が差しているのに、ユリアスの世界は気がつけばいつも土砂降りニャ」
 こんなに疲れてしまった事は、誰にも隠せはしないだろ。だな
 「ううむ、そうだったのかニャ」
 ま、3月にもう一冊でるらしいから。それを読んで更に考えてみたい内容ではあるのだが。
 これって『太平洋の嵐』=『銀河英雄伝説』説並に説得力はないだろうか。ないかな。きっと。(02,2,16)


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