呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


やっぱり時代劇はいいなあ

 さて、激務にささくれたこころを癒してくれるのはやっぱり時代劇である。このまったりとした、勧善懲悪の世界こそ、日常に疲れた私たちに、癒しを与えてくれるものなのだ。
 ああ、金さん、伝七親分、平治親分、将軍様に黄門様。長七郎様に桃さん・・・。というわけで、最近火曜日の8時から時代劇をみることが出来て、私としてはとても嬉しいのだ。
 ああ、時代劇の栄光の日々よ・・・。あんなにあった時代劇が今はほとんどみられない。これを悲劇といわずして何というのだろう。現在、時代劇の主役を張れる俳優さんがどれだけいるのだ? あの若かった加藤剛氏がもう、お年であり、もっと若かったはずの松平健氏だって暴れん坊と言うにはお年を召しすぎた。北大路氏の先代へ似てきたことは祝着だが、申し訳ないが、少々テレがあるようにお見受けする。先週までの『旗本退屈男』。もっともっと無茶苦茶でいいはずなのだ。なんたって、隧道くぐり抜けた前とあとでは着物の柄が違っていた! という映画だったのだから・・・。(って、私はいくつだ?)
 しかし、金さんはやっぱり二代目、中村梅之助氏にとどめを刺す。(流石に初代の金さんはみたことがない)あれこそ、金さんの醍醐味の具現化ではないのだろうか? 金さんは明朗快活でなければならない。三代目様はその点を何か誤解されていたような気がするのだが・・・。やっぱり金さんは『善人は死なない』のだ。
 しかし、過去の時代劇は洒落た遊びをしていたと本当に思う。『伝七捕物帖』で、たしか、伝七親分(中村梅之助)が大名家の秘密かなんかに関わってしまう。管轄違いを縦に圧力を奉行所にかける大名。時の南町奉行が親分を呼ぶのだが、これが遠山金四郎(中村梅之助)でもって、お調べ中止を命じるかと思いきや、盛大にハッパをかけまくるのだ。で、かけ終わって、親分が退出してから部屋に残った金さん一言。
 「あいつ、本当に俺に似てやがる」(だったかな)
 文章で書いても大して面白くないにちがいない。しかしだ、その実際の演技をみると思わずニヤリとさせられるのだ。名優中村梅之助、渾身の演技である。もう、お奉行の中村氏はもう、間違いなくお奉行のそれであり、親分の中村氏も間違いなく親分のそれなのだ。だからカメラが切り替わって、お互いに話していても、同一人物という印象が希薄になる。顔の似た二人の男。という印象が濃厚に出てくるのである。いやあ、昔の俳優さんは凄かったと思う。(こんな事を考えている小学校低学年の私って何物だったのだろうか? 桑原、桑原)

 さて、最近どうも前ふりが長くなって困る。
 今回は『御家人残九郎』である。いやあ、渡辺謙氏。白血病大丈夫なのだろうか? いい俳優さんになられた。母上様もお変わりなく、元気に息子をいぢめている。(「虐めて」とか「苛めて」とかより「いぢめて」がぴったりくるのはどうしてだろう。やっぱり私がそういう立場だからだろうか?)
 はっきり言って。渡辺謙は余人に変えられる「かも」しれない。しかし、母上様は、余人に変えられるだろうか? 『極道の妻たち』の野際氏では、あの上品だけど食べ物に意地汚いおかしみが出せるだろうか? (意地悪いと、意地汚いは少し違うような気がする。母上の場合、意地悪をしているのではなく、息子が立派に成長した今となっては、自分のお腹が一番大事なのだ。そのあたり「本家の姑」に出せるだろうか?)
 うーん。シリーズものでここまではまってしまうと、俳優諸氏のご健勝を祈るばかりである。ってなんだか、またまた紙数尽きようとしている。しかし、なんだか、今回のシリーズは10回は続いてくれるという話だし、おいおい、いろいろと評論などしてみたいと思うのだ。それに、今回、故意に外した『必殺』シリーズについても是非とも書いてみたいと思う。

 そんなこんなで、今、思いついたのだが・・・。
 渡辺謙の念仏の鉄と役所広司の八丁堀・・・。どうだろうか・・・。(ひかる一平の三味線屋は悪趣味だよなやっぱり・・・)(01,11,13)


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