呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。
映画FFはどうして転けたのか?
さて、またまた映画鑑賞をしたのである。
何と言っても水曜日の朝、突然友人Tから電話がかかってきたのだ。
「大変だニャ! 昨日の新聞読んだかニャ」
新聞というと読売か? タイムズといえばロンドン、ポストといえばワシントン、シンブンといえば、読売! なのだろう。
「そんなことはどーでもいいニャ。僕が新聞といえば、職場で購読してる朝日新聞の事ニャ」
はあ・・・新聞ぐらい自分で取れよ・・・。
「そんなことはどーでもいいニャ。『FFムービー』が今週でうち切りニャ!」
はあ、すっごく金をかけたあの映画が打ち切りだと・・・。
「だから、見に行くニャ。絶対に見に行くニャ。今晩、時間を開けておくニャ」
ま、いいけどな・・・。
と言うわけで夕方、勇躍見に行ったのだが・・・。
「これは・・・。駄目ニャ」
同感だ・・・。
悪いが30分で時計を見てしまったではないか。前回の『カウボーイビバップ』に比して凄まじい違いである・・・。
結局、もう一回時間的には見ることが出来たのだが、帰ってきてしまった。
そして、目に付いた居酒屋に二人して飛び込む。
生ビールを頼んで、手ぬぐいで顔を拭いて一息つく。
「なんか、凄いものを見てしまったニャ」
ああ、同感だ・・・。
「どうして、あんなものになってしまったのだろうニャ・・・」
まあ、まてまて。きちんと順を追って話していこう。
「人生激情で学習したニャ」
ま、そんなところだ・・・。で、まずはCGから行こう。
「これは凄まじく良かったニャ。本当に、ここまで素晴らしいCGはちょっとないニャ」
うん。全くその通りだと思うのだ。全く人間並の動きをしているからな・・・。メカの動きもなめらかだし、これはちょっとないくらいのSFXだったと思う。
しかし・・・。
「まず設定がどうしようもないニャ」
全く同感だ。というか、ガイア理論という奴はまず欧米圏では受けないと思うのだ。
「そうニャ、一神教では人間の魂は神の国で永遠の生命を受けるのがあるべき姿ニャ。なのに得体の知れないガイア理論なんてに行かれたらこれはもう違和感ばりばりニャ」
そうだろうなあ・・・。更にアメリカでは軍人さん方の方を主人公にした方が受けが良かったかもしれないな・・・。
「そうニャ、他の惑星のガイアなんてではなくて、インベーダーの侵略ニャ。それに対して抵抗する強く正しい正義の軍人さんニャ」
すると、主人公達は?
「最強のビーム兵器を完成させるには、いくつかの精神波が必要ニャ。だから強く正しい正義の軍人さんに協力して、それを集めるニャ」
なんだかな・・・。
「頭の悪いB級SFの完成ニャ・・・」
ははは・・・。そこまで言うか・・・。
「で、ストーリーに行くニャ」
うーん。基本フォーマットは『タイタニック』だ・・・。
「へニャ?」
考えてみるのだよ。ヒロインが主人公で、恋人と色々な困難に巻き込まれながら、最後は恋人がくたばってヒロインだけが生き残ってしまうのである。
「あの名作をそう言い切るのかニャ」
そうだ。しかし、それをデュカ様がやるならともかく、変なCG人形にされたのではどうしようもない。特に、外人さんは人外の存在に違和感を持ってしまうのだろう。ストーリーも肌が合わない、登場人物にも感情移入できない。だから、あまり売り上げが伸びなかったのだろうな。
「うーむニャ・・・」
でだ、日本ではこれらは全て肯定条件になるのだが・・・。
「じゃあ、どうして打ち切りニャ」
字幕ではな・・・。
「へ・・・ニャ」
これを人気声優に声を吹き替えていたら、絶対に大人気になったに違いないのだ。
「確かに・・・。ブランドはFFニャ。更に設定は日本人好みで、日本人はCG人形にも違和感を感じないニャ。そして、人気声優に声を当ててもらうニャ。これは・・・」
売れたであろうな。
「うーん・・・。凄い話だニャ」
ま、興行的には失敗だっただろうが、日本の映画が全米公開になったというだけでも良しとするのだよ。今回は。
「だから、プレミア版のパンフまで買ったのだニャ」
う、うるさいのだ。(01,10,5)