呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


結局、こうかい・・・
(東京魔人学園剣風帖)

 卒業してからしばらくたちましたがお変わりありませんか。

 結局、クリスマス。デートに誘ったのに、つき合ってくれなかったね。美里さん。
 直前の会話では、随分と期待できるような事を言ってくれたし、中央公園での雨宿りもつき合ってくれた。だから、その後の会話で、愛を高めて充分だと思ったんだ。
 でも結局、クリスマスデートにつき合ってはくれなかったね。
 だから、そのときにわかったんだ。君とのエンディングは迎えられないって。
 結局その通りになって、卒業式になってしまった・・・。
 友人Tの話だと、君が誘拐された時、僕の対応が悪かったらしい。
 やっぱりさ、人として一緒に誘拐されたマリア先生を助けに行くというのは必要だと思ったんだよ。そこで、僕だけ君を介抱しているわけにはいかないと思ったんだよ。でも、君はそうして欲しかったんだね。そして、そうしなかった僕をそんなに怒っていたんだ。他の所では随分と君の事を思っていたし、君との方陣は攻撃力が弱くて難渋したけれども、友好度を上げるために随分とがんばったつもりだった。
 でも、君はあの時のことをどうしても許してくれなかったんだ。
 僕はそんなに恋愛を知る人間ではないけれど、詳しいTに言わせると、
 『愛は、100の内たったひとつの嫌なことで冷めることもあれば、100のうちたったひとつの好きなことで燃え上がることもある』
 とのことだけど、その通りだったんだ。
 いや、現実にこの戦いを攻略本もなしに解くことは無謀な事だったのかもしれない。
 僕の煮え切らない性格が、如月君や雪之さんを苛つかせ、コスモレンジャーと袂を分かち、劉の協力を拒絶してしまったんだね。兄弟弟子の壬生君が怒ってしまったのも僕のせいなのかもしれない。
 でも、比良坂さんがこの世に戻ってこれなかったのは君を一途に思っていたから、愛の入力をためらったからなんだよ。ま、そのときには、まさか還ってきてくれるとは思わなかったから、このことは言いがかりかもしれないけれど・・・。でも、間違いなく僕は君のことを一途に思っていたんだ。
 そりゃあ、たしかに第一印象でおでこが無茶苦茶広いなとか、なんだか笑うと不気味だなとか思ったよ。実は真神の主要キャラ中では小巻ちゃんの方がお気に入りだったりするし、本当はキャラの中では高見沢かマリィがお気に入りだったりする。
 大体、女だてらに生徒会長やってたり、容姿端麗、学業優秀、スポーツ万能。まったく嫌みな女だと思ったこともあったさ。スポーツ万能のくせに妙に打たれ弱かったりすることに苛ついたこともあったさ。
 でも、一回目はやっぱり正統派ヒロインをとエンディングと思ったんだよ。
 でも、賢い君のことだ。きっと僕のそんな気持ちを見抜いていたんだね。
 友人Tから攻略本を借りることが出来たのできっと、今度は君とのエンディングを迎えることが出来るだろう。でも、それは、君とのエンディングではないんだね。
 本当の恋愛にもしやでもや攻略本はないんだから・・・。

 高校卒業後は教員資格をとって高校の先生になるんだってね。
 友人Sが言っていたけれども高校の教員も大変らしい。でも、君ならきっと男子生徒に泣かされることもなく、立派な先生になれると思う。がんばってね。なんだか風祭だとか那智だとかいろいろと僕たち以上の問題児がいるみたいだけど・・・。
 君が来なかった後、薬師寺と醍醐とラーメンを食ったよ。いつもより少ししょっぱかったのはどうしてだろう・・・。
 それではお元気で。さようなら

20001年5月31日

緋勇 明

美里 葵様(00,6,1)


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