呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。

愛の御旗のもとに

 去る人が去っていく。
 誤解を招いても自己の持病を定年まで隠し続けた人。病を発し、他者に迷惑をかける前に潔くその身を引いた人。人様々である。
 個人的には後者の生き様に憧れるものだ。しかし、実際はこのような趣味を持っていることを隠し続けているわけである。人間思うように生きれたならどんなに素晴らしいだろうか。
 「ボク、30代も半ばになってアニメとマンガが好きで、ヤングアダルト小説の買いすぎで部屋の床が抜けそうなんですぅ」
 言えない・・・。絶対に言えない。冗談ではない。
 島崎藤村がその作品で悩んだように、カミングアウトはかように難しいのである。
 などと壊れている今日この頃である。

 ようやく、仕事が忙しくなってきた。例年よりも10日も予定が遅れている。信じられない話だが、現在まで作成データがそろっていないのだ。ところが必要なのは例年と同じである。部下はいない。上司はまるで見計らったように人間ドックに入る。いったい何を考えているのだろう・・・。いや、きっと何も考えていないに違いない。
 更に、例年、自宅作業が許されているのだが、今年は職場で作業を厳命されてしまった。
 職場のPCは自宅のアキちゃん(P3 665M)の半分の性能もなく、ディスプレイは安物なのだ・・・。ちらつき目が疲れる。かといって、友人Sのように職員室に自作機持ち込むような真似はできないのである。
 「自作機だけじゃない、今度液晶ディスプレイも買ったから、もう、快適生活だぞ」
 おお、友人S。なんだと、貴様、そんな真似をしたのか?
 「おお、三菱の99,800円の奴が69,800円だったので衝動買いしてしまった。本当は59,800円のMG製を考えていたんだが、視力に関わるからな。ダイヤモンドクリスタはいいぞお」
 なんと・・・。69,800円の衝動買い・・・。私は酔っぱらってPS2ソフトを衝動買い・・・6,000円と69,800円。
 なんだかとてつもなく悲しい話ではないだろうか。しかも、私の方はそれが商売道具なのだ。
 「いや、最近、俺もこれが商売道具になってしまっているからなあ・・・。悲しい話だが・・・」
 はあ・・・。
 「それじゃ、時間割の作成に戻るぞ。お前もがんばれよ。お互い終わったら酒でも飲もう」
 友人Sもなかなか大変な仕事である。お互い終わったら小樽にでも行こう。第一倉庫で痛飲するのだ。
 ため息とともにDCのスイッチを入れる。
 入っているソフトは『サクラ大戦3』
 遅すぎたDCの救世主である。しかし、DCが9,800円になっているとは、去年の秋には考えもしなかったことだ。
 数日前まではまっていた『ボクと魔王』は、第三話でどうしても王女様が見つからないので一時お休みである。大仕事を控えて、心ここにあらず状態でやっていると、どうやら貴重な情報をどこかで聞き逃してしまったらしい。「お姫様見たっす。湖のそばをとことことことこ走っていたっす」(意訳)という話を信じて2時間。走り回ったがレベルはがんがん上がるのにお姫様が見つからないのだ。怪しいところには行けないし、怪しい石像は動かない。いったいどうなっているのだろうか・・・。
 しかし、私はこの『サクラ大戦3』まったく期待していなかったりする。
 だいたい、根性が汚い。何が
 「DC版『サクラ大戦』『サクラ大戦2』のクリアデータを使うと何かいいことがあるかも知れません」
 だ。
 SSでクリアした人間は、一体どうすればいいというのであろうか? DC版をもう一度購入しろと言うのか? このあたりセガが最弱のハードメーカーだった原因があるのかも知れない。下位互換が無くてもせめて何とかしてSSのデータを読み込める機能を付けておくべきだったのだ。
 このあたり、ユーザー不在と言っても仕方がないだろう・・・。
 ストーリーの方に入る前に紙数と時間が尽きた。明日こそ、明日こそ、データーが揃うといいのだが・・・。(01,3,26)


backindexnext