呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。

哀しきDVD

 さて、最近ネットワークでいろんな所に顔を出していると過去の常識が通用しない状況に唖然とするところがある。
 さらに、この世界、オマージュとパロディに満ちているからその原典がなんなのかよくわからないという事もあり得るのだ。
 例えばAという作品のある部分にオマージュを捧げたとしか思えないBという作品の部分、それを更にパロディにしたCと言う作品によって原典がなんだかわからなくなる。ということなのだ。
 たとえば、あるゲームで敵ボスが勝利した味方に対して勝利を祝う通信を送ってくる。
 これは何のパロディか?
 現状においては『銀河英雄伝説』のパロディ(オマージュ?)とされることが多い。
 しかし、これ、実は『宇宙戦艦ヤマト』なのだ。(例のデスラー総統)
 田中芳樹氏がこの作品を意識したと思われる節が多大にある。なにせ氏は筋金入りの『カリオストロの城』マニアでもあらせられる。間違いないだろう。この『カリ城』オマージュ作品が『白夜の弔鐘』なのだ。が、また別のところでこの作品、有名だ。
 この作品KGBの凄腕が弾倉が空っぽの拳銃を気付かずに最後の敵に突きつけて返り討ちになるという、信じられないシーンが出てくる。大藪春彦マニアには笑ってしまうものなのだそうだ。(結構有名らしい)
 ま、それはともかく、こんな偉そうなことを言っていても、実はヤマトも別の作品から引っ張っていたなんて事があったら笑えるのだが。あったら許して欲しい。(どうせ、65年生まれの半端なSFマニアなので・・・)
 ま、このような事象は衛星軌道から地球に落下するときに「君はどこに落ちたい?」というシーンは『サイボーグ009』だ。というように枚挙に暇はない。(これ、原典は『地球の緑の丘』のはず。部屋が錯乱して調べようがないのである。偉そうに言って申し訳ない)

 何か例によって前ふりが長くなってしまったが、「ヤマト」である。
 『無頼航軌道』が終わってしまった・・・。第三艦橋を強化した本家本元の連載よりもはるかに面白そうだったのに。あれだけ風呂敷広げておいて、第一部完? である。悲しい・・・。
 まったくあれだけ美味しそうな素材を用意して、あれはない。あれは・・・。
 ま、これはコミックが出たら考えるとして、ヤマトである。ヤマトは第三艦橋を強化してはいけないのだ。それなのに、やっぱりあれはない。あれは・・・。それに、過去の兵装を全て下部に動かしたというのなら、第1副砲はどこに行ったのだ?前方に主砲塔2基、後方に副砲塔1基、主砲塔1基。誰が許しても私が許さないのだ。上部の兵装は「まほろば」と同じ。
 えーい、少年ジャンプでもあるまいし、敵味方のインフレ化が激しすぎるのだ。何がしたいのだ? 『新 銀河鉄道999』の時は「ヤマト」は、まともだったぞ・・・。
 最近、どうも松本零士氏の昔の続編? は面白くないような気がするのだが・・・。私の感性が鈍ってしまったのだろうか?
 などと悲しい心をぶら下げて、街を彷徨っていた私は、とんでもないものを見つけてしまった。
 それは、中古の『宇宙戦艦ヤマトDVDボックス』。それも二つも。
 いや、確かに発売されているから驚くには値しない。しかし・・・。問題はその価格である。いちきゅっぱ。半額に近い。
 なんと言うことだろう・・・。悲しい。悲しすぎる・・・。
 少なくとも『宇宙戦艦ヤマト』と『劇場版 さらば宇宙戦艦ヤマト』は愛蔵するに相応しい作品ではないのか? それが新品同様で半額で売られているなど・・・。信じられない・・・。悲しい。哀しすぎるのだ。
 この哀しみは定価で買っていたらもっと深いものになったであろう。
 いや、見送っていて本当に良かった。今度、臨時収入でもあったら買ってこよう。
(01,2,18)


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