呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。

新春映画を見て思う

 さて、毎年、新年3日目から行動を開始するのが、私の正月である。行きつけの喫茶店『R』の新年最初の客になって、それから2本ほど新年のロードショウを見て、狸小路の『ライオン』で酒飲んで帰るのだ。
 去年は10時開店以前のお客がいて、バカ正直に10時に行った私は最初の客になり損なったが・・・今年こそ、ダメだった。
 少し早くおいでとのことだったので、15分前に行ったらもう、お客が来ていた。(お、おのれー)である。
 来年はもっと早くお邪魔させてもらおう。
 そこで、珈琲を2杯。次に『はい電気』のプレイガイドで『THIRTEEN DAYS』ともう一つの前売りを買う。
 そのまま、少し本屋で時間を潰してもう一本を見に行ったのだ。
 でもって、見始めたのだが・・・。いや、最初何かのコマーシャルかと思ったのだ。ニュースで1954年の事実が明かされる。それはいい。ところが突然大阪遷都である。ギャグだと思った。間違いなくギャグだと思った。何かのCMに間違いないと思ったのだ。
 「電気を大切にね」ジャン。
 しかし、結構長くCMは続くではないか。1966年、東海村原子力発電に誘われて再来訪。で原子力発電は禁止となって、1996年再々来訪。このときはプラズマエネルギーという新開発のエネルギー(核融合のことか?)に誘われてきたらしい。結局、これも禁止となる。しかも、このとき対応した特殊部隊が13人と携帯ミサイル砲だけ・・・。イーグルも、戦車もなし。
 絶対、何かの広告だと思うはずである。
 隣の少年は一言
 「ゴジラ、まだ始まらないの」
 同感である。しかし・・・。13人の特殊部隊が田中美里を残して壊滅したとき、私は恐ろしい事実に気が付いたのだ。
 これは、もう始まっているのではないか。
 その通りだったのだ。現れるタイトル。
 ああ、神は死んだ! また一つ駄作が増えてしまった・・・。
 ともかく、この作品は、昭和も平成も、ミレニアムも否定しているらしいことは理解できる。
 でもって、出てくるのがマイクロブラックホールで消滅させようと言うおポンチ作戦である。いったいどこをどう叩いたらこんなおポンチ作戦が成立するのだ。しかも核反応も核融合も利用できない世界で(ついでに言うとゾイドコアも利用できない)どうやったらマイクロブラックホールを造れるのだ?
 もう、この作品のシナリオライターは全員逝って良しである。観客をバカにするな。
 しかも、出てくる特殊戦闘機グリフォンは平成ウルトラマンみたいな恰好(決して平成ウルトラマンシリーズを否定しているのではない。あれはあの世界ではアリだが、この世界にはそぐわないのだ・・・)で、使う兵器が光子砲・・・。
 好きにしろよ。もう。
 マイクロマシンの専門家というのが、大規模プラントを小型化出来る人間だということも初めてこの映画で学習できたし、いやあ、得るところの多い映画である。
 更に、科学者が否定しても軍人が強行しなければならない試射すら行わない体たらく。
 いいか、ガキ向けアニメですら、砲弾が3発しかなくったって、試射はきちんとやってるのだ。それを・・・お前らが試射しないで外して、文句言うんじゃない!
 また、相変わらず放射線や放射能には無知である。ガイガーカウンターがガーガー鳴っているのに防護服なしでゴジラの背中に乗る田中美里・・・。あんた、近々白血病で死ぬぞ・・・。はあ。
 心暗く、2本目
『THIRTEEN DAYS』を見に行く。
 キューバ危機。本当に間違いなく、恐ろしいほどに、人類の死が近づいていた1962年。
 その13日間の物語である。
 いやあ。
いい。もちろん、これは映画なので。昔、公開されたケネディテープ(ケネディ大統領がキューバ危機の際のまわりの様子を密かに録音したテープ。しかし、あの人もこういう茶目が好きな人である)を元にNHKとBBCが取材した前後編、合計3時間の『キューバ危機 死の淵の13日間』(? だったろうか、記憶が曖昧である)には及ばないが、しかし、きっちりとキューバ危機を2時間15分間にまとめているのは流石である。このあたり、少しは学習しろ! 某映画のシナリオライター!
 まったく、堪能させてもらった。時間の余裕があればもう一度見に行きたいくらいである。こんな気分になったのは『ガメラ3』以来だ。
 で、『ライオン』で酒を呑む。今年も元気でありますように。ちょっと右脇腹下が痛いんだけど、大丈夫だろうか?(01,1,4)


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