呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。

ちょっとした架空 その3

 さて、いよいよ日露戦争に突入する。このあたり、日英同盟専攻の友人Sに言わせると。ばかすか突っ込みが入るだろうが、それはさておく。
 さて、日露戦争は日本の分岐点であった。これは間違いない。日露戦争後、陸軍は教訓を守らず、海軍は基本を忘れ、政府と民衆は驕り高ぶった。
 これではその後の日本はどうしようもなくなるのは必然である。
 では、順に追ってみてみよう。
 日露戦争の最大の惚けは、当時のアングロ・サクソン二大強国英国と米国に対して、英国には『日英同盟』を用意しながら、米国には大統領の親日感情だけに頼ったことにある。
 これが惚けなのだ。
 一番いいのは、日米英三国同盟を結ぶことだろうが、当時のモンロー主義の米国には通用すまい。だから、日英と日米別の同盟になるだろう。
 日英同盟は歴史上のものに更に大陸の利権を大幅に認めるようにする。歴史的に見て日本は大陸の開発にはほとんど貢献していない。英国資本でごっそり開発していただいた方がいいのである。
 同時に、米国には満州の鉄道開発利権の半分を与える。これは、史実の『桂・タフト協定』の遵守に他ならない。そう、これで後顧の憂いなく戦える。
 さて、この状況で、日露戦争が始まるのだが・・・。
 今回も必要な日露戦争の意義だが、これは最後の帝国主義国家選抜戦争としての意義がある。被植民地となるか、帝国主義国家となるか、最後の椅子を争う戦いなのだ。
 しかし今回も、
戦場にされた場所の人間にとっては侵略戦争以外の何ものでもないわけだ。
 このあたりあんまりやるとまたまた生臭くなるのでおいておく。
 個人的に言うと、朝日新聞大好き人間であり、職場では左翼と呼ばれる男なのだが・・・。どーしてこういうことを考えてしまうのであろうか。(十分に右翼かも知れない。そんな私が左翼になってしまう職場って、何)
 さて、ここまで歴史改変を行った上での日露戦争だが、まず、充分な火力を持った陸軍だが、いかんせん、数がない。(そういう設定にしたのは私だが・・・)よって、史実以下の勝利しか得られまい。しかし、重火力は生きる。そして秋山好古が、ここで生きてくるのだ。この世界の日本は仏英風の陸軍を師匠としている。であるならば、仏国留学した好古こそエリートである。彼の望んだ陸軍の姿は重火力、高機動である。その陸軍になんとか勝ちすぎない程度に勝っていただく。
 で、海軍だが、日本の不幸は黄海海戦と日本海海戦。この二つに異常に莫迦つきしたことにある。
 だから、この世界ではつきは黄海海戦だけにしておく。日本海海戦では『三笠』に一発、致命傷が降ってきたことにしていただく。東郷平八郎。この人はそのつきで日本を勝利に導いてくれたが、日本海海戦後は日本海軍を対米戦に引きずり込んだお方でもある。ここで死んでいただくにしくはないのだ。(しかし、考えれば考えるほど、御大の作品はよく考えていると思う)
 結果として、日露戦争は痛み分け。日本、ロシアともに被植民地にならなかったが、帝国主義国にもなれなかった。このことは正しく国民に伝えられ、日本国の民衆は奢ることもなく、日本は英米との協調に生きるしかなくなる。
 しかも、満州の権益はほとんど英米に取られた状況でだ。
 しかたなく、日本は
英米協調路線をたどるしかない。満州の権益の大半を英国に、満鉄の権益の半分。(おそらくは資本の差から半分以上)を米国に譲った日本はその地理的優位性を(資本的優位性は存在しない)生かしての貿易しかその権益維持はできない。
 だが、この状況はやがて破綻を来すことになる。すなわち、米英の権益が極端に異なるのだ。英国の権益は米国の満鉄を使用しなければ維持できない。しかし、逆に米国の権益である満鉄は英国の権益の増大によってこそ維持できる。
 平和な時間が続けば、この三国の蜜月は発展維持されたただろう。しかし、やがて大きな破綻がやってくる。第一次世界大戦の勃発である。
 ここで、英米は巨大な満州に腰まで浸かった状態で第一次世界大戦を戦わなければらない。当然、欧州の戦力は低下する。米国は巨大な満州資本の明日のために英仏への戦費拠出を渋るであろう。そこで英国を救うのは、日英同盟の延長しかなくなる。
 日本人にはほとんど知られていない話だが第一次世界大戦で日本は地中海に艦隊を派遣。通商破壊に対応している。その戦力を増大させるのだ。で、変更された世界の日本は、よりずっぽりと第一次世界大戦にはまってもらう。
 当時日本には英国製の(英国艦隊と協調できる)巡洋戦艦が4隻存在していた。この4隻を日本は英国に貸与するのだ。
 しかし、この英国製巡洋戦艦という鑑種。第一次世界大戦ジュトランド海戦において、その防御力の弱さからぼこすか沈められている。
 4隻の巡洋戦艦を借りた英国は強気に出るものの、日本の巡洋戦艦2隻を含む多数の艦船をジュトランド沖で喪失することになる。
 同盟国の主力戦艦を借りながら、沈めてしまった負い目。もしくは鷹揚に自国防衛の要である主力艦を貸してくれるほど同盟に忠実な同盟国。この出来事が日英をより強固に結びつける。
 更に米国は、この機とばかりに、満州で暗躍、英国の権益を侵すこととなる。
 ここに、英日vs米の対立構造が成立するのだが・・・。ま、よくある話でしかないであろうか? 今世紀中に何とかまとめることができた。三回にわたり読んでい
ただいて感謝である。(00,12,19)


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