呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。
紅葉求めて250キロ
「俺ってそんなに変なのかな」
友人Sが開口一番そう聞いてきた。
「なんだか、前回の話だと結構変人のようなんだな」
変人だと思っていなかったのか? こいつは。
「ま、いいんだけどな。これ、土産」
これって、わかさいも麦酒。「洞爺湖の滴」じゃないか。昭和新山にでも行って来たのか?
「その通り、実は日曜日に紅葉を見に冴速さんと定山渓に行ったんだな」
って、まだ、紅葉なんてなかっただろう。あのあたり。
「全くその通り。しかたがないから、そのまんま中山峠に向かったわけだ」
日曜日雨が降ったのに難儀なことだなあ。おい。
「峠は冬でなくても結構怖いからな。気をつけて行って来たんだが・・・。峠の頂上でも紅葉がなくてな。仕方がないから、峠を降りたところで特産の蕎麦でも食おうと思ったんだが・・・」
莫迦だなあ豊平峡に抜ければ紅葉していたという話だぞ。それにあのあたり太い道には蕎麦屋がないだろう。
「その通りだ。そうしたら冴速さんが「昭和新山えぞしか牧場」の看板を見つけてだな。えぞしか牧場なら鹿肉が喰えるだろうということで洞爺湖へ向かったんだな」
・・・。何という刹那主義な考え方・・・。
「で、洞爺湖畔でまだ、もうもうと火山灰吐いてる新火口見たりしながら、えぞしか牧場に向かったんだが・・・」
どうした・・・?
「閉まってた・・・」
なに?
「オフシーズンでな見事に閉まってた。世界のガラス工芸館も2F閉鎖だったし。10月半ばって北海道では観光シーズンではないんだな。それでいて紅葉もなしだ」
しかし・・・難儀やな。
「仕方がないので、わかさいもでビール買って、そのまま支笏湖へ抜けたんだが・・・支笏湖湖畔もひっそりとしたもんでな。仕方がないのでそこの食堂でスパゲッティセットと生姜焼き定食1000円で食って帰ってきた」
って、お前たち何しに行ったんだ? 生姜焼きなら札幌でももっと安く喰えただろうに・・・。
「さあ、俺にもわからんのだな。で、致命的だったのはな。それぞれ注文した直後に、アメマスフライ定食の張り紙を見つけてな。せめてアメマスフライでも食えたらそれが成果だったのだが・・・」
250キロ走って何事も成さなかったんだな。やっぱりお前、変人さんだと思うぞ。
「うーん、北郷と南郷がすぐそばだと信じていたやつに言われると悲しいものがあるなあ・・・」
そ、それを言うか貴様!(00,10,17)