呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


車に乗って考えた

 今日、危なかったんです。
 前から突っ込んできたんです。
 だから、あたし・・・じわあって冷や汗で濡れちゃったんです。
 などと、某作家のパロディをやる気は全くないのだが・・・。真面目に本日はやばかったのである。赤信号の交差点。直進しようとする私のボロ車。対向車はオバサン。右のウィンカーを出しているということは・・・右折であろう。
 さて、ここで質問です。この場合優先権はどちらにあるだろうか。

 1 当然直進車
 2 当然右折車
 3 勝負!

 って3は広島ルールではないのだから・・・。(広島出身の方の話によると広島では『青は進め、黄色も進め、赤は勝負』だそうな。あくまでも個人から聞いた話なので広島の方、怒らないでください)
 普通、教習所まともに出た人間にとっては正解は『1』のはずなのだが・・・。オバサンは私の顔を見ながら恐ろしいことに交差点に突っ込んできたのである。かくて、私のボロ車は保険金で新しくなり・・・。とはならなかった。私は交差点の途中でブレーキを踏み、オバサンは鼻息荒く交差点を右折して遠くへ去っていったのだ。上杉明運転心得の条『オバサンには気を付けろ』を遵守したおかげである。
 個人的な意見であるが、私は自分を信用していない。その自分が1トンからの金属の固まりを動かしているのだ。こんな恐ろしいことがあろうか。だから私は常に臆病である。冴速さんに言わせると臆病すぎるのだそうだが、そんな私に運転免許を与えてくれたのが今は亡き「札幌N自動車学校」だったのだ。ここは他社が女の教官や外国車を売り物にしているときに、警察あがりの教官、国産車の教習、しかし、教習所は一番広いというとんでもない玄人相手の教習所だった。私が教習所に入って聞いた話では、過去5年間、免許取得1年以内に交通事故で死んだ教習生が1人もいない。1年以内の死亡事故は教習所の責任。だから、不安のある奴はとことん落とすというとんでもない教習所だったのだ。運動神経のない私にとって最悪の教習所に入ってしまったものである。
 そんな教習所で、私の大半の授業を受け持って下さったN教官が言われたのが、『オバサンには気をつけろ』だったのである。(他に『児童生徒には気をつけろ』『アベックには気をつけろ』がある。これについてはいつか書く機会もあろう)曰く『オバサンはいつも正しいと思っている』のだそうだ。この件に関しては教官や私だけではなく漫画家の藤島康介氏も同様の感想を持っておいでだと愚考するのだ。(『逮捕しちゃうぞ』のオバサンの話)
 かくいう私も、経験から子連れママさんの乗用車は怖いという経験律を保持している。
 実際問題として保育園から飛び出そうとしている乗用車には道を譲るが吉であろう。ああいった乗用車の運転手は『私と私の坊や(嬢やもあり)を傷つける気ならかかってらっしゃい』とばかりに飛び出してくるお母様が多いのだ。「母は強し」である。そのお母様が年を経てオバサンになった時の恐怖たるや・・・いかほどのものがあるであろうか。ま、オバサンの恐ろしさについては、早朝、オバサンに突っ込まれて学校に遅刻した友人Sの事例が凄まじく笑えるかも知れない。(大雪の朝、対向車のオバサンが突っ込んできたので回避したところ道路脇にはまりこみ、オバサンはそのままトンズラ。Sは脱出に3時間を要した事件)
 女性ドライバーに関しては私は否定も肯定もしない。しかし、経験から一言。オバサンに関してはもう少し世間をご覧になっていただきたいな。そう考えるのである。(00,7,5)


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