呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。
とんでもないものを見つけてしまった 3
さて、今回だが・・・。あんまり出来は良くない。(今回も、か?)原典に忠実すぎたかも知れない。例によって例のごとく、現在の上杉明はいっさい関知しないのでそのつもりで。(笑)
以下駄文。なお、前回同様、原文でカタカナ表記だった実在人物の名前は全てイニシャルに変更してある。
AIR WAR
PLAY3 遙かなる砂丘
「Mig−27、6機、S中尉、ポイントPにおいて交戦中」
真夜中の司令室のレーダーに光点が七つ光っていた。
「おい、誰が知らせに行く?」
建物の微妙な振動を感じながらオペレーター達が顔をつき合わせる。
「俺行く」
「いや、俺!」
「ジャンケンにしよ。そーしよ」
簡単に決まった。
『じゃんけーんぽん!』
「わーっ勝った! ルン」
一人が喜びの声を上げた。
「行ってきまーす」「わーっ。こちらS、タイガー2のSクン! エマージェンシー、エマージェンシー! メーデーメーデー! SOS、SOS!」
「じゃかしゃい! ええかげんにせえ」
「へっ?」
敵に怒鳴られてSは口を閉じた。
「お前はもう落ちることに決まってるわい」
「そ、そんな事でいいのか?A−∞∞小説の品位が落ちるぞ!」
「んなものあるか」(注1)
「わーん」
「さーて、何がいい。ミサイルで爆死? それともバルカン砲で出血多量?」
敵の隊長がニヤけて聞いてくる。
「腹上死」
ドッシャーン。Mig−27の一機が地上へと落ちていった。
「あ、阿呆か・・・」
完全に囲まれているSとしては精一杯のジョークだったのだが・・・。
「初な人」
「貴様ぁ!」
ズドドドド!
「わあ」
エンジンのコンプレッサーが撃ち抜かれる。
「おい! 死刑囚だって最期の頼みは聞いてくれるんだぞ!」
「何だ頼みというのは?」
「ネコの卵の目玉焼き!」
「あるか! んなもん!」
「じゃあ、ナメクジのシオカラ!」
「いいかげんにせー!」
ズドドドド! グァーン!
エンジンのコンプレッサーを打ち抜かれた機体は下。弾は上。完全な同士討ちだ。
「おんどりゃーっ」
残った3機が突っ込んでくる。Sは叫んだ。
「ジャンケングー!」
「なにぃ・・・!」
「可変翼が半分開いてるから君達チョキ」
「隊長、無念ですぅー」
うち2機が下へと落下。(注2)
『どーいう性格してしてるんだ? あいつら』
Sは一人悩んだ。しかし、あと1機である。
「ジャンケン」
「えっ?」
敵に言われてびっくりした。敵機の可変翼がふわっと拡がる。
「ジャンケンパー。君は拡がらないからグーのまま!」
ズダダダダ!
「うっうそだあ!」
タイガー2は落下していった。(注3)そろっ、そろっ。オペレータはそっとK中佐の部屋の前に立った。
なでなで、なでなで。
「ノックしましたよ。中佐」
ガチャリ。
「わ(はあと)」(注4)
今やコトの真っ最中!
「中佐、S中尉がですねえ・・・」
反応はない。机の上のインターコムを取り上げた。
「おーい来てごらん!」(注5)
『中佐、よっぽどお母様に躾られたんですねえ。精神集中。途中でやめてはいけませんって』
カーペットの上に座りながらオペレーターは呟いた。「くっそぉ、俺は死なんぞ!」
見捨てられてしまったSは脱出に成功していた。
「畜生、出来るだけ基地の方へ飛んでおいたつもりなんだが」
ペンシルライトで地図を見ながら基地の方を調べる。
「けど、まったく。こう暗くちゃどうしようもないか。明日になるまで野宿だ」
Sはそう言うと眠ってしまった。翌朝、A−∞∞の司令塔のてっぺんでSが発見されたとかされなかったとか・・・。よく落ちなかったもんだ。
注 1 わが作品ながら酷い台詞である。
注 2 日本語か。これ?
注 3 回覧原稿の落書きから
『限度ないアホやな』同感である。
注 4 『はあと』もないものである
本当にお目汚しでございました。(00,6,3)