呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


とんでもないものを見つけてしまった(完全内輪ネタ)

 連休である。日曜日は仕事だったが、月曜日は休みだった。しかし、久部さんもお体調を崩されて、遊んでくださらない。
 そこでよせばいいのに部屋の隅の混沌を片付け始めた。この混沌がすさまじいもので・・・。ま、それはどうでもいいのだが、とんでもないものを見つけてしまった。かの昔、高校時代に書いた駄文である。おそらくは失われた過去の残滓と言うべきであろうか。しっかし、元気かなあ。みんな。
 というわけで細かい解説はすべて文章末にまとめるが根本的なことだけ。いくつか。
 高校時代、ボードシミュレーションゲーム(これ自体も衰退してしまったのである)に私たちははまっていた。『スコードリーダー』、『アイアン・ボトム・サウンド』、そして、この駄文の元ネタとなった『AIR WAR』。休み時間に、放課後に、我々はひたすらサイコロを振りまくったのだった。
 そんな青春のヒトコマ。むろん、その基本設定などで不愉快に思われるものがあるかもしれないが(冗談で戦争を始めるところなど)ご笑覧いただけたら幸いである。
 以下駄文。なお、原文でカタカナ表記だった実在人物の名前は全てイニシャルに変更してある。

AIR WAR
PLAY1 大根切りの大空

 「K中佐(注1)
 名無しの通信兵(注2)が騒がしく司令室に駆け込んできた。ノックなしにドアを開ける。その時防音ドアの抵抗なしに廊下へ通る絶叫。そして沈黙。
 「ち、中佐、失礼しました」
 真っ赤になったKが怒鳴る。
 「ノックをしろと言っただろう!」
 A(エリア)−∞∞(注3)(なんと読むんだ?)の美男司令としてはあまりほめられるものではない。上から下まで真っ赤だ・・・。
 「ともかく、閉めろーっ!」
 彼のために付け加えると今は深夜である。
 「で、何なんだ?」
 「は、はい10時方向より30機近くの敵機が接近中であります」
 「スクランブル部隊は出たのか?」
 戦闘服を着込みながら外に向かって聞く。
 「はっ、A大尉(注4)S中尉(注5)が出撃されています」
 それを聞きながらKはシルキー(奥さん)(注6)が失神している上へ毛布をかけてやった。
 「素敵だったよ。シルキー」
 ドアを開けるとのぞき込もうとする通信兵を殴り倒してコントロールタワーへと進む。この基地のために言っておくとちゃんと電話はある。ただ、通信兵の心がけが問題なのだ。
 『しっかり見ちゃったーッ。ルン』
 名のない通信兵なぞこんなものだ。

 司令塔にはさすがにピーンと張りつめた空気があった。正面のレーダーに光点が散っている。
 「コンタクトまであと2分!」
 レーダー手が叫ぶ。
 Kがそっと呟く。
 「シルキーのため、私の目の黒いうちはこの基地を落とさせはしない!」(どーいう男だ? いったいこいつ)
 東区(イースト・エリア)の戦場、マダカオ。ここに戦争が始まってすでに数年が過ぎていた。戦争が始まるまでのマダカオは平和でヒマな国だった。
 ヒマというものはろくな結果を産みはしない。作者はヒマゆえに『スコードリーダー』に飽きたらず『AIR WAR』を買ってまったく金がなくなってしまったし、このマダカオの戦争も元はといえばヒマ過ぎたのだ。
 石油も貴金属も何ーんもないマダカオは世界で知っている人もいない。国民はあせったのである。このままでは一生外国の新聞にも載らずに一生が終わってしまう。国民は国王へ頼み込んだ。
 「戦争起こしてくだせー国王さま。オラタチ新聞に載りてーだっ!」
 本当に国民の事を思っていた国王は引退し、国民のためを思っていた王子は兄弟ゲンカを始めた。
 ここにクワとカマとトラクターによる戦争が始まったのである。
 外国人は観光のため、この昼休みと昼寝の時間のある戦争を見に来、国民は新聞に載り、子供達は観光客に「ギブミーチョコレート」とまとわりついて満足していた。(北杜夫の設定(注7)だな・・・。こいつは)
 そこへ、A、S超大国が目を付けた。古くなった火薬などためておくのは危険なだけである。ボンボン使ってもらおう。というのだ。かくて本格的な戦争が始まった。

 「Aーっ」
 「どうした、Sっ!」
 A−∞∞のエース。A大尉は戦友S中尉の声に答えた。
 「大変だ! レーダーの光点が近づいてくる!」
 「じゃかしーっ」
 バランスを崩したF−105S(注8)を立て直しながらS中尉のF−5E(注9)へ向かって怒鳴る。
 「俺達は攻撃をかけるんだぞ。しっかりしてくれよ!」
 「そうか・・・」
 S中尉はF−5Eのコックピットの中で呆然となった。
 「そうだったのか。俺帰る」
 「あのなァ・・・」
 そう言うAのコックピットの中で小さくブザーが鳴った。
 「エネミーシグナル!」
 「反応レッド!」
 Sも叫ぶ。
 「2,4,6,10,36。ちょーどいいハンデだ。ロックオンだろ・・・」
 F−14の電子装備を積み替えた特製のF−105はF−16のエンジンを持ち、フェニックスミサイルをも装備可能になっている。(注10)そのスコアは100を越えた。
 「キャッチ・アンド・キル!」
 Aの声とともにフェニックスが発射される。
 「10、20、30、40、50」
 ドーンと敵機が爆発した。
 「次だ!」
 超合金のフェニックスは傷一つなく飛び続けている。Aのコントロール一つで右へ左へとエモノを求めるのだ。
 「まるっきりエルメスとビットかロケットパンチ(注11)やな」
 Sはそう呟いた。
 「ぼけっとしてないで突っ込まないか!」
 そう言うAの前をMigが突っ込む。
 「あーっ、ナンマイダ」
 とはS。
 「ちぇあーっ!」
 2機が交差する。ギラっとF−105の翼が光る。
 ズゴーン。
 Migが真っ二つになって光った。
 「斬鉄翼(注12)ぅ?」
 「またつまらぬものを斬ってしまった」
 「う、うそだァ」
 Sの絶叫。
 数分後、フェニックスがパイロンに戻ってきたとき、A大尉はスコアを36伸ばしていた。
 (次回、『その男T』へ続くことはないと思う)

注 1 名古屋のKさん。お元気ですか。お気に障ったらこの話欠番にしますが・・・。
注 2 裏設定ではたしか上杉 明という名が付いていたはずである。
注 3 そうなのだ。あれのパロディなのだ。名作『エリア88』この前、4回目の再版買ってしまったのだ。
    が、誰かこの話のオープニング。の絵コンテ持ってないかな。サッドが88をぶったおしてしまう奴。
注 4 いつもチェックのシャツ着てたAくん。元気かな・・・。
注 5 友人Sがこんな時から・・・。ちなみにTとのつき合いは大学からなのでここには出てこない。
注 6 ある失言から、Kさんの彼女は必ずシルキー・マウ(聖戦士ダンバイン)なのだ。
    (ネタばらしていいですかね。Kさん)
注 7 このころ、北氏の『さびしい』シリーズにはまっていたのだ。
    ライト・アンド・レフト・ジェントルマン・プリーズ・ギブ・ミー・サム・マネー。
注 8 Aくんが好んで「AIR WAR」で使った機体。爆撃任務よりの戦闘に向く。
注 9 Sが好んで「AIR WAR」で使った機体。格闘戦に敵を巻き込むとなかなか強いが火力が・・・。
注10 「AIR WAR」を冒涜しているかな。この設定。
    でも「変形するトムキャット」「分離するドラケン」「ミサイル1発の迎撃機」もあったことだし。
注11 そういう時代だったのだ。「これが若さか」。
注12 このギャグをAくんが考えたときはみんなでしばらく笑いが止まらなかった。

 いやあ、しっかしこんな莫迦な話書いていたとは・・・。なんかなあ。ほのぼのしてしまうような。しかし、部屋片づけないで何やってるんだろうなこの男は。(00,3,20)


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