呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


もっと縁のない話

 『葬式は1人で出来るが結婚は2人いないと出来ない』『だから結婚は難しい』とはとある賢者の言葉だが、事実そうである。
 この言葉を借りるなら、
 『VDはチョコを貰うことで成立するが、WDはチョコを貰わなければ始まらない』とでもなろうか。というわけでVDにさえ縁のなかった我々(もう、SもTも一緒である)に最も遠い行事がWDということになる。
 よって、おそらくは数多くの雑文サイトがWDをネタにしているのだろうが、ネタにしようがないのだ。
 が、今回はこれまで、というわけにもいかない。
 というわけで、今回は純粋に長年の疑問を考えてみたいのである。
 果たして、WDのお返しは何が正しいのか? だ。
 しかし、ところがである。恐ろしい話だが最近、私はとんとVDにご無沙汰なのである。職場に未婚女性がほとんどいないという恐ろしい環境に加え、毎日、毎土曜8時くらいまで職場という生活が私の女性運を蝕んでいるのだ。
 かの昔、キャンディが「OK」で、マシュマロが「ごめんなさい」だ、とか。逆でキャンディが「ごめんなさい」でマシュマロが「OK」だとか言っていたのが夢のようである。
 しかし、あれは果たしてどちらが正しかったのだろうか?
 ものの話によると、地域によってかなりの格差があるようなのだが・・・。
 というのも中学時代、関西から来た女の子にチョコをもらった某が、OKのつもりでWDにどちらかを返したら、「一月、楽しかったね」と言われて去られたという。そこで、高校時代、今度は地元の女の子のチョコのお返しに前回の逆をやったら、「そうなんだ、ごめんね」と去られたという。(私のことではない。念のため。私の中学時代はチョコなぞもらえなかったのだ。かえって悲惨な話だが)
 しかし、どちらにせよ菓子屋の陰謀で踊らされるのは業腹である。果たしてWDのお返しは何がいいのか? あてにならないが(私以上に悲惨な中・高時代の持ち主なのだ。あいつらは)例によって例のごとく二人に聞いてみることにしよう。

 まずはS。現役高校教員ならば自分のことではなく、生徒の話題でさぞかしいろいろな事象に通じているはずである。
 「おい、S元気か?」
 「元気ではない・・・」
 「?」
 「いやあ・・・体壊して、昨日、今日職場休んでしまった・・・。で、何だ」
 「いや、別に。じゃあな。お大事に」
 なんだか出鼻を挫かれてしまった。まさか病気の人間にWDなんたらと聞くわけにもいくまい。

 しかし、このままではこの雑文。落ちがつかない。こういう時のTである。
 「T、病気か」
 「病気ニャ。病気。全く、とんでもないものに手を出してしまったニャ。『鋼鉄の咆哮』は睡眠時間を削る悪魔ニャ。しかし、何でこの会話文、小さくしないニャ?」
 「変なことに拘るんじゃない。電話で文章が見えるか! ところで、WDのお返しなんだがな。何を送っているのだ、おまえ」
 「純米日本酒ニャ」
 「なに?」
 「猪口には日本酒。これ常識ニャ」
 「・・・。去年のチロルチョコのお返しって・・・」
 「当然、玉の光純米1升瓶を送ったニャ。当然ニャ」
 「当然・・・」
 私は疲れ果てて電話を切った。
 ありがとうT。何とか落ちた。(のかな)というわけで今回はこれで終わりなのだ。(00,3,14)


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