呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。
サッポロ グランドビア
今回は麦酒の話である。恐ろしいことにATOK13は「ビール」と打ち込んで「麦酒」と変換されるのだ。では「ぶどうしゅ」と打ち込んで「ワイン」と・・・変換されなかったではないか・・・。残念。(それでは「蒸留麦酒」と書いて「ウィスキー」と・・・)
さて、日本人には日本酒である。これは間違いのないことなのだ。暑い日に冷や奴と塩辛で冷たい純米をいただく。これこそ人間生きていてよかった。状態に陥るのだが、不幸なことに日本人は長いことまともな日本酒を失っていた。(申し訳ないが、私は某飲み屋で友人Sに強引に日本酒を飲まされるまでは「日本酒は不味い」と思っていた不心得者である)そんな大多数の日本人が愛した酒。それが「麦酒」なのだ。アルコール分解酵素の一つを大多数が持たない日本人にとって、日本酒の3分の1しかアルコールを持たない「麦酒」はうってつけの酒であったのかもしれない。よって日本は世界に冠たる「とりあえずビール」「まずはビール」の生産地となったのだろう。
キリン、アサヒ、サッポロ、サントリー。これが「麦酒」の4大メーカーなのだが、北海道の「麦酒」党人間にとってはサッポロビールこそ全ての「麦酒」の中でもっとも美味なる「麦酒」を作るメーカーと信じて疑いないのである。よって友人Sのような、2回もビアグルメになってしまうおバカヤロ様(バカの最大の敬称)も出現するのだが、端から見ているとサッポロビールくらいおもしろいメーカーもない。
遙か昔から麦芽100%の「麦酒」。「恵比寿ビール」(しかもわずかに高い)を作り続けたメーカーであるが。
氷を淹れて飲む「麦酒」。「ロックビール」? を唯一発売したメーカー。(どなたか正しい名前覚えていらっしゃらないであろうか)
某社ドライ打倒のために、「スーパースター」なる味も素っ気もない、それでいて何か癖になる「麦酒」を発売したメーカー。
主力「麦酒」並に美味な「発泡酒」を生産。自分の主力「麦酒」のシェアを「発泡酒」で喰ってしまったメーカー。
良心的な、「サッポロクラッシク」や、長いこと唯一の黒ビールを生産してきた日本「麦酒」業界の最古参都は思えないような商品展開である。悲しいことに、「ロックビール」? も「スーパースター」も今はない。
そんなサッポロビールが開発した「グランドビア」が、新発売されたので買ってきたのである。
結果は・・・。
実におもしろい。
一言で言うならば、麦芽とホップだけで作った「スーパードライ」である。
「恵比寿」、もしくは「クラッシク」で作ったドライビール。これは盲点であった。
「ドライ」の金属をなめたような味ではない、かすかに旨味が残っている。
果たして、こいつは売れるのか? 「美味しんぼ」世代には売れそうな気もするし、こんなもの飲むくらいなら、「クラッシク」を飲めとも言いたくなる。
果たして、シェア3位に転落したサッポロの救世主になれるのか? 水の泡にならないことを祈るばかりなのである。
というわけで、これ以上サッポロのシェアが墜ちないように、今回の話にオチはないのだ。(00,2,24)