呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


女は強い?

 日本人の美女に対する価値観は最近、再び大きな変換を余儀なくされているのであろうか?
 過去においてお多福から細面等、微妙な変更(微妙か?)はあったものの、色白、黒髪が最高の美人の条件であったはずなのだ。しかし、最近はどうもおおきな変化が起きているようである。土曜日の夕方、1週間の激務に疲れた私が地下鉄で都心へと向かい、一時、おでんや地酒やカクテルでその疲れを癒そうとするとき、確実に増加している人々がいるのだ。一般的に言うところのガングロコギャルだ。まったくもってハリのなくなった黒い肌、もはや茶色ではなく白と言った方がいい髪。耳はまるで金物屋の店先のようにピアスが光り、目の上は何に対しての魔よけかしらないが真っ黒いアイシャドウ。真っ黒いマニキュア。本来持っている血色を隠すような白口紅。とことんまでたくし上げたスカート。某フランス人デザイナーが『世界中で最も醜いもの』と評したルーズソックス。そしてもう、初冬だというのに彼女たちは極端な薄着。底が異常に分厚いブーツ。いやあ、ここまで体に悪いことをしているといっそ爽快だというものである。
 常識を逸した日焼けは、若い現在はともかく、今後数十年後には確実にシミ、シワの原因となり、本来の色を無理矢理脱色した髪の毛根は確実にその寿命を狭めているはずだ。私は個人的には東洋医学シンパなのだが、耳にどれほどのツボがあるかを考えると、ピアスという存在がいかに恐ろしいものかがよくわかる。適当にぶすっと穴を開けた場所にいかなるツボがあるのか? しかも、そのツボを常時刺激し続けるのである。考えるだに恐ろしい。ま、アイシャドウは何かの魔よけとしても、体の最先端で常に呼吸している爪に分厚いマニキュア。人間の気の最先端、体のインジケーターという場所に分厚くコーティングすることが体にいいとは思えない。更に極端な薄着は確実に彼女たちの健康を蝕んでいるのだ。昔から言うではないか。腰を冷やすと将来産むべき子供に悪い影響を与えると。そしてとどめが異常な靴底の厚さである。あんな不安定な靴は膝や足首の靱帯に大きなダメージを与え続けているのではないか?
 いったい、何のためのファッションなのか? あなた方の先達は、日本の民族衣装とされる和服すら、袴のない帯一本で脱着が可能な服装は男のエゴの成果であると否定したのではなかったのか? デニムのジーンズこそ女性復権の旗印ではなかったのか? 今のあなた方は男の側から見れば和服以上に容易にエゴを満たすことが可能である事に気がついていないのだろうか? とまあ柄にもなくクイッションマークを連呼してしまうのである。
 それとも数百年の男の美的基準、白い肌、黒い髪を打破するために犠牲的な精神を発揮しているのであろうか?
 と、職場の大先輩である女性に昼飯の時にぼやいたら
 「ま、歳が来ればわかるわよ。あの子達も。それに、ミニスカート履きまくってきたあたしだってちゃんと1児の母よ」
 と言われてしまった。
 やっぱり女性の方が生物学的に強いのだろうか?(99,11,8) 


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