呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


我が愛しのボロ車

 さて、先だって、私の愛車のセルモーターがおかしくなり、クソ役たたない単なるゴミに成り下がるという可能性(最悪の事態は回避されたが、車なんてエンジン廻らなければただのゴミである)があったため、WEBページ上では3週間ひたすら旅行記をお送りしたのだが、実際の時間では我がボロ車は10月15日に修理工場に旅だったのであった。
 「あれまあ、こりゃ、セルモーターのOHですねえ」
 我がボロ車に乗り込みセルモーターを回した工場のおじさんはそう言われた。
 「あと、音を聞くとマフラー周りも穴があいてそうですが・・・」
 ちょっと待て、先だって車検が終わったばかりだぞ。
 しかし、もう10年以上乗っているボロ車である。いくら丈夫な国産車でもそろそろ消耗部品があいついでへたる頃なのは間違いない。
 「ま、いろいろ調べてみますが1週間、いただけませんか。ちょっと今日明日、車検関係で混んでいますんで」
 それはいい。それはいいのだが・・・。
 「代車はあるのだろうか?」
 ないと仕事にならないのである。
 「代車ですか?」
 おじさんはしばし悩む。
 「上杉さん、あなた、3ナンバー乗ったことあります?」
 
「へえええええ!」
 自慢ではないが生まれついての5ナンバーなのだ。
 「け、軽自動車はないんですか?」
 軽自動車なら何度か乗ったことがある。
 「いえね。3ナンバーのワゴンなら空いてるんですけどね」
 「ほかは?」
 首を振るおじさん。
 「う・・・」
 そのとき、私の頭に浮かんだのは先だって車検に愛車レオちゃん(スバルレオーネ)を出したSの顔だった。
 
「いやあ、代車が3ナンバーのツーリングワゴンでさ、シートは気持ちいいし、アクセル踏めばどこまでも加速は伸びるし、もう最高! まじで、今度は3ナンバーかなあ」
 「どうします?」
 
「お願いします!」
 人生、わかっていたはずなのだ。見栄で生きてはいけないのだ。しかし、見栄を張らずして何の男ぞ。
 結果として、1週間、車体感覚がわからず死ぬほど怖かったことは申し添える。
 しかし・・・我がボロ車も寿命なのだろうか? 悲しいなあ。
 でも、絶対に3ナンバーには乗らないぞ。(笑)(99,11,1)
 


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