シチリア旅行記
(2004/04/27〜05/06)



2004/05/03(Mon) エオリア諸島ツアー

ホテルで朝食を取ってから、バスターミナルへ。集合時刻は7時。
(ほんとはホテルの朝食サービスは7時からなのだけど、事情を話したら早めに用意してくれた。)
7時ちょうどに「SAT」と横に大きく書かれた観光バスがやってきた。
途中のマツァーロのバス停でも何人か乗客を拾い(ここで日本人カップル2組が乗ってきた)、バスは高速道路へ。
参加メンバーは全部で15人。ガイドはコジモという名前の65才くらいのおじさんだった。
座席のみんなに何語が話せるか、きいて回っている。
その後、さっそく英語、イタリア語、ドイツ語の3ヶ国語で流暢にガイドをはじめた。
さすがに日本語はムリだけど、フランス人がいたらフランス語でもガイドしてくれたんじゃないかな。
やっぱりタオルミナはイタリアだけでなくヨーロッパ中から人が集まるリゾート地なんだと実感。

やがてバスはシチリアとイタリア本土をつなぐメッシーナの町にさしかかった。
高速道路のパーキングにバスを止めてくれたので、みんなバスを降りてメッシーナの町を眺める。
町の向こうにはメッシーナ海峡が広がっている。
その向こうにうっすら見える陸地はイタリア本土のカラブリア州だろう。
ローマからの長距離列車は、対岸のレッジョ・ディ・カラブリア駅で車両を切り離されて、この海峡をフェリーで運ばれるそうだ。
「列車のままフェリー」なんて、一度経験してみたいような気がする。
メッシーナ
メッシーナの町

9時頃、ミラッツォの港に到着。バスを降りる。
船がまだ到着していないらしく、しばらく港で待ちぼうけ。
コジモおじさんが案内してくれたバーで、めいめい飲み物を注文したりして時間つぶし。
せっかく早起きして来たのに、結局、1時間ほど遅れてしまった。
港の駐車場には同じような観光バスが何台も泊まっていた。
船が到着すると、みんな集まってきて桟橋は大混雑。
コジモおじさんからはぐれないようにするのが大変だった。
(コジモおじさんが派手なウィンドブレーカーを着ていたのは、このためだったのかも。)

まずエオリア諸島で一番大きな島、リパリ島に上陸。
高速艇が着くコルタ港は小さな港なので、ちょっと歩くとすぐにメインストリートのヴィットリオ・エマヌエレ通りに出た。
時間が押してしまったせいか、コジモおじさんはヴィットリオ・エマヌエレ通りをずんずん通りぬけ、城塞への坂道を上る。
(ヴィットリオ・エマヌエレ通りにはかわいい土産物屋さんが並んでいて、覗きたかったのだけど…。)
リパリ
リパリ島のコルタ港

階段を上りきったところに大聖堂があった。
その前に柵がもうけられていて、その中に遺跡の遺構が残っていた。
コジモおじさんが3ヶ国語で順番に説明してくれる。
紀元前16世紀から2世紀にかけて、このあたりにアクロポリスがあったという。
地中海は古代から様々な民族が興亡を繰り広げたところだ。この島も海上の中継地として栄えていたのだろう。
今ではネコの住み家になっているのか、遺跡のあちこちに寝そべっているネコの姿が見えた。

次に大聖堂を見学。
ノルマン時代に創建され、15世紀にバロック様式に改装されている。
内部には銀でできた聖バルテロメオの像があり、人々の信仰を集めていた。(聖バルテロメオはエオリア諸島の守護聖人。)
ここにはノルマン時代の古い回廊が残っている。
0.5ユーロ払って回廊へ続くドアを開けると、どっしりとしたドーリス式の円柱が並んでいた。
モンレアーレのキオストロのような華麗さや繊細さはないけれど、素朴なたくましさが感じられた。
ドォーモ
ドゥオーモ内の回廊

大聖堂の横には博物館があったけれど、時間がなくてこちらは素通り。
博物館にはアクロポリスからの出土品や海底に沈んでいた難破船の積み荷などが展示されているらしい。
受付のお姉さんがヒマそうにしていたので、入ってあげたかったな。
その向こうが城塞。
自然の高台を利用して、16世紀にスペイン人が築いたという。
ここからは港周辺の景色がきれいに見えた。
リパリ
城塞から見たリパリの町

城塞の門の近くの石壁に、ケッパーの花が咲いていた。紫色の可憐な花だ。
こういうところに自生するのは珍しいらしい。
イタリア料理に使われるケッパーは、この花の蕾を塩漬けにしたもの。
今までずっとケッパーって実だと思っていた。今度食べるときはじっくり観察してみよう。
ケッパー
ケッパーの花

城塞から裏道を通り、ルンガ港へ。ここから専用の観光船でヴルカーノ島へ向かう。
最初に下りたコルタ港より大きい波止場だったけれど、船の姿はほとんどない。
観光シーズンにはまだちょっと早いみたい。

やがてやってきた観光船は40人乗りくらいの小型船。
波が高く、かなり揺れる。
外の景色を見ようとみんな甲板に出ていたら、入り江を出たところですごい波が襲ってきた。
デッキの入口近くにいた私はすぐ避難できたけれど、他のみんなは頭から足の先までずぶ濡れ。
まるで服のまま泳いだかのような姿だった。
荒波の中を船は進む。窓には白い波が襲い掛かってくる。
「青い海のリゾート」だったはずなのに、なんだかとってもスリリングなクルーズに…。

船はりパリ島をぐるっと回り、やがてヴルカーノ島へ向かう。

ヴルカーノ島はその名の通り活火山のある火山島。(Valcanとは火山のこと)島の中央の噴火口からは煙が立ち昇っている。
観光船が着いたのはレヴァンテ港。
この周囲には黒い砂浜が広がっていて、海水浴場になっている。
この季節はまだ海岸に並ぶレストランはみんな閉まっていて、島中が閑散とした雰囲気。
風がものすごく強くて、風圧でまっすぐ歩けない。
粉塵なのか砂浜の砂なのか、髪や服がジャリジャリするし、おまけに空には雲が出てきて、海は灰色。
う〜ん、「リゾート」にはほど遠い…。
ヴルカーノ
ヴルカーノ島

しばらく行くと泥温泉(Pozza di Fanghi)があった。
入場料は1.5ユーロ。
かなり強烈な硫黄泉で、皮膚に刺激が強いので長くは入れないそうだ。
こんな強風の中でも入っている人がふたりほどいた。
私達は見るだけ。
あたりには硫黄の匂いが立ちこめ、岩も黄白色の硫黄の色をしていた。
泥温泉
泥の温泉

ここで時間まで自由行動。
たった1軒、営業していたリストランテで昼食を取る。
日本人6人で合席して、パスタ、ピザ、リゾットなどをひとりひとつづつ頼み、みんなでシェア。
いろいろ食べることが出来て楽しかった。
昼食後は土産物屋を物色。とは言っても、営業している店は3軒ほどしかなかった。
トレッキングツアー(火口まで1時間弱)やボートなどの看板も出ていたけれど、開店休業状態。
シーズン外のリゾート地というのは、どうもわびしい感じがする。(晴れていればもう少し違うんだろうけど…。)

3時にさっきのリストランテに集合。みんなでもうひとつの港、ポネンテ港にぞろぞろ歩いて向かう。
ここでコジモおじさんがおみやげだと言って参加者みんなに軽石をくれた。
(軽石は土産物屋で1ユーロくらいで売られていた)
高速艇を待っている間もすごい風が吹きつける。
こんな風じゃ欠航しないかと心配だったけれど、やがて高速艇がやってきた。
リパリ、サリーナ島を経由してミラッツォへ。
すっかり眠くなってしまって、帰りの船やバスの中では爆睡してしまった。

思い描いていたリゾートとはかなり違ったエオリア諸島ツアー。
エオリアの名は風の神「アイオロス」に由来するそうだけれど、「そよ風」ではなく「暴風」だったか…と思いつつも、コジモおじさんのガイドはおもしろかったし、楽しい一日だった。


6時半頃、タオルミナ着。タオルミナの町は雨だった。
昨日のリストランテに行こうと思ったら、なんとお休み!しかたなく隣のリストランテに入った。
こちらも悪くはなかったんだけど、昨日が美味し過ぎたのかなあ。
本日のパスタ(クリームのラヴィオリ)と豆とトマトを使ったタオルミナ風リゾット。
メインに大海老のグリル。もちろんワインも。
デザートにはカッサータとアーモンドケーキ。リコッタチーズこってりのカッサータが美味しかった!
このお店でも食後にお酒をサービスしてくれた。タオルミナの習慣なのかな?
とりあえずお腹いっぱいで幸せな気分に。
明日はシチリア観光、最後の日。晴れるといいな。(青い海が見たい!)
(5/3終わり)

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本日の出費(2004/05/03)

大聖堂
0.5ユーロ
昼食
8.0ユーロ
夕食(トラットリア)2人分
50.0ユーロ