シチリア旅行記
(2004/04/27〜05/06)


2004/05/02 タオルミナへ(Sun)

朝、6時半前にホテルを出る。
精算は昨夜のうちに済ませていたけれど、ホテルのおじさんに「玄関は鍵がかかっているから、出かける時はベルを鳴らしてくれ」と言われていた。
ベルを鳴らすと、ガウン姿のおじさんが現われた。
朝早くから起こしちゃって悪かったかな。

ホテルからバスターミナルまでは歩いてすぐだった。
軽く食事をするようなところがあるかと思ったら何もなかった(早朝のせい?)。
持っていたクラッカーやお菓子を食べて空腹を紛らす。
今日はタオルミナまで移動。
アグリジェントから直行バスはないので、カターニャまで行って乗り換えることになる。
6時45分発のカターニャ行きバスに乗った。
バスターミナルにて
バスターミナルにて

車窓からの景色はのどかな緑の大地。
CANICATTY、CALTANISSETTAのふたつの町を経由し、CALTANISSETTAから先は高速道路をずんずん飛ばす。
やがて正面にエトナ山が見えてきた。
標高3323メートルのこの山は、今でも噴煙をあげる活火山。
17世紀の噴火ではカターニャの町まで溶岩流が達したという。

10時前にカターニャのバスターミナルに到着。
バス会社の営業所でタオルミナ行きのバスを調べると、20分後にあった。
カターニャからタオルミナまでの高速道路は、海岸線から離れているので景色はあまりよくない。
1時間ほどで高速道路を降りて、バスはタオルミナ駅に到着。
鉄道は海岸線を走っていて、駅の目の前は海だ。
タオルミナの町は海岸から切り立った崖の上にあるので、バスはさらに15分ほどかけて坂道を上って行く。
すごいヘアピンカーブの連続。青い海が真下にどんどん広がってゆく。


終点のバスターミナルでバスを降り、5分ほど坂道を登ると旧市街の入口メッシーナ門に着く。
まずはホテルを見つけなければ。
今日派日曜日なので観光案内所はお休み。
メインストリートのウンベルト1世通りを歩いて探し、ちょっと脇の道を入ったところのホテルに決めた。
2つ星で90ユーロはこれまでに泊まったホテルよりは高いけど、なんと言ってもここはシチリア有数のリゾート地。妥当なところだろう。

部屋で少し休憩してから、さっそく海へ向かった。
海岸にあるマツァーロの町へ行くには、バスもあるけれどロープウェーが便利。
8人乗りくらいの丸いゴンドラが4つ繋がったかわいいロープウェーだった。

海岸ではデッキチェアでくつろぐ人がいっぱい(さすがにまだ泳いでいる人はいなかった)。
私達はボートに乗りたかったのだけれど、乗り場がわからない。
近くにいた係員(ライフガード?)のお兄さんに尋ねると、近くにいたおじさんを呼んでくれた。
おじさんの後についていくと、海岸の端にボートが何艘か止まっていて、そのうちの一艘に乗り込む。
船がエンジンをかけるのに気付いたのか、近くにいたイタリア人のカップルも乗り込んできた。
マツァーロの海岸
マツァーロの海岸

水飛沫をあげて走るボートは、まず青の洞窟へ。
有名なカプリの青の洞窟には負けるかもしれないけど、小さな暗い洞窟の中に不思議な青い世界が広がっている。
まるで水底から青い光りが射し込んでいるみたい。なぜこんな青になるのか、ほんとに不思議だ。
次に向かったのはイソラ・ベッラ。
「美しき島」という意味のこの島は、立入り禁止で入ることはできない。
ボートは島を回るようにゆっくり進む。

イソラ・ベッラを眺めながら、おじさんがカンツォーネを歌い出した。
バリトンの陽気な歌声だ。
青い海に青い空。こっちまで楽しくなってしまう。
ボートはさらに南下し、海に突き出た岬に向かう。
岬の先端には映画「グランブルー」の舞台になったホテルCapo Taorminaがある。
ここでボートは反転。今度は寄り道せずまっすぐ戻る。
出発地点を通り越し、その向こうの岬の入り江へ。
ここは最高級ホテルAtrantic Bayのプライベートビーチになっている。
こんなホテルに泊まってのんびりリゾートできたら気持ちいいだろう。
ここでまた反転し、出発地点に戻ってきた。
全部で1時間ほどの遊覧。なかなかおもしろかった!

おじさんと

そのあと、海岸のレストランでちょっと遅い昼食。
ピザとサラダをひとつずつ頼んでふたりで分けた。
私達には半分でちょうどよかったけど、隣の席のお姉さんはひとりで1枚ペロリと平らげていた。
やっぱり日本人って少食…。
青い海を見ながら飲むビールは美味しかった。

休憩の後はイソラ・ベッラまで歩いてみる。
海岸沿いの道は交通量が多くて歩きにくいけれど、マツァーロの駐車場からしばらく歩くとイソラ・ベッラの海岸へ続く遊歩道の入口がある。
青い海と緑の島の景色に目を取られながら石段を歩いていたら、道が凹んでいて足を挫いてしまった。
景色がよくても足元には気をつけましょう。
イソラ・ベッラ
イソラ・ベッラ

ロープウェーでタオルミナの町に戻る。
タオルミナの町はシチリア屈指のリゾート地だけあって、さすがにお土産物屋さんが充実している。
ジェラートを食べながらお店を物色。
店先には色鮮やかな陶器類や、貝殻やエトナ山の黒い火山岩を使ったアクセサリーなどのお土産がいっぱい並んでいた。

土産物屋の並ぶ通りの突き当たりにギリシア劇場があった。
紀元前3世紀のもので、シチリアでは第2の規模(直径115m)を誇る。
紀元2世紀には闘技場として改築されたそうだ。
客席に登ると、舞台の向こうに青い海が見える。遠くにはエトナ山が霞んで見えた。
ここでは現在でも夏に演劇やコンサートが行われるそうだ。
開放感にみちた気持ちのいい舞台だろう。
ギリシア劇場
円形劇場跡

ウンベルト1世通りに戻り、ぶらぶら散策する。
トラベルエージョントの事務所を見つけたので、明日のエクスカーションを申し込む。
タオルミナの町にはいくつかエージョントがあって、行き先の組み合わせや曜日が少し違っているけれど、内容はだいたい同じ感じ。
どこも「エトナ山」のコースは毎日、他のコースは曜日が決まっている。
私達が申し込んだのはSATという会社の「エオリア諸島」のバスツアー(月・水・金に実施)。
他には「シラクサ(月・木)」「パレルモとモンレアーレ(水・金)」「アグリジェント(火・木)」と「ピアッツァ・アルメリーナ(火)」などのコースがあった。

夕食
イカスミのスパゲッティと
シーフードのラビオリ
夕食はホテル近くのリストランテへ。
時間が早かったせいか、客は私達だけ。
お店の人が親切にいろいろおすすめの料理を教えてくれた。
おすすめのイカスミのスパゲッティと、シーフードのラビオリを注文。
これがメチャクチャ美味しかった!
メインのムール貝も美味しかったし、デザートのティラミスとケーキもボリュームたっぷり。
食後には食後酒をサービスしてくれた。
「Grotta di Ulisse」というお店。おすすめです。
(5/2終わり)

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本日の出費(2004/05/02)
長距離バス(カターニャ)
10.0ユーロ
長距離バス(タオルミナ)
4.0ユーロ
ロープウェイ(往復)
2.7ユーロ
ボート
25.0ユーロ
昼食
6.0ユーロ
ジェラート
2.0ユーロ
ギリシア神殿
4.5ユーロ
明日のバスツアー料金
55.0ユーロ
夕食(トラットリア)2人分
47.0ユーロ