シチリア旅行記
(2004/04/27〜05/06)



2004/05/04(tue) カステルモーラとカターニャ
朝、窓を開けると小雨がぱらついていた。う〜ん、ちょっとがっかり。
今日はホテルでゆっくり朝食を取る。
9時くらいにチェックアウト。荷物はホテルに預かってもらって、周辺を散歩する。

ヴィットリオ・エマヌエレ広場に面して建つコルヴィア館は11〜13世紀の建造で、1階に観光案内所がある。
到着日に一度来たけど、そのときは日曜日だったので開いていなかった。
中にはバスや鉄道の時刻表が張り出されていて、バスターミナルや駅まで行かなくても調べることができる。なかなか利用価値はありそう。
2階はシチリア民衆芸術博物館になっていて、絵皿や昔の生活品などが展示されていた。

コルヴィア館

バスターミナルから、9時45分のカステルモーラ行きのバスに乗る。
カステルモーラはタオルミナから5kmほど離れた山の頂上にある小さな町。バスで15分くらいで到着する。
途中、タオルミナの背後にそびえる城塞(カステッロ)を経由するが、カステルモーラは、向いの頂きのもっと高い場所にある。
町外れのバス停でバスを降りると、さらに坂道と階段を登ってカステルモーラの町へたどり着いた。

雨は止んでいたけれど、空はまだ雲に覆われている。
まずは町の一番高いところにある城塞を目指した。
タオルミナの町もけっこうな高台だったけど、城塞の展望台から眺めると、カステルモーラの町並みのずっと下に見える。
そして、その向こうには美しく曲線を描く湾。
天気がよかったら、きっともっと素晴らしい眺めだったろう。

城塞より

城塞から下りて来ると、今度は町中を散策した。
地図がないので、適当に歩く。
細い道が迷路のようにつながっていて、迷子になりそうだ。
「Cattedrale」の標識を見つけて、その方向に歩いてみる。
町の中ほどにあるカテドラルは、この町らしい、質素ながらやさしい印象の教会だった。
周辺にはバールやリストランテが軒を並べていて、多分このあたりが町で一番にぎわう場所なのだろう。
まだ昼前のせいか、ひっそりとしていた。

カステルモーラの街

バスは1時間に1本程度。昼間になると2時間に1本しかない。
あまり時間が取れなくて残念だったけれど、11時過ぎのバスで帰って来た。

タオルミナに戻ってくると、カフェで軽く昼食を取る。
飲み物はスプレムータ(オレンジの生ジュース)。さっぱりした甘さが美味しい。

午後になると青空が広がってきた。
14時のカターニャ行きバスに乗る予定なので、それまでタオルミナの町を散歩する。
ウンベルト1世通りをしばらく進むと4月9日広場に出る。この広場はいつも人でいっぱいだ。
テラスからは青く輝く海を一望できる。

タオルミナの街

さらに進むと町のシンボルである大聖堂(カテドラル)と噴水がある。
噴水は「女ケンタウロス像」(見た目はただの馬?)に守られている。
大聖堂は13世紀の創建で、その後、何度か改修されている。
朝と夕方しか開いていないようで中には入れなかった。
大聖堂と噴水

帰り道は1本裏道を適当に歩く。
こういう裏道には隠れ家的なお店やリストランテが多い。
山の斜面に建つタオルミナの町は階段や坂道が多くて、迷路のような細い道を歩くのは楽しかった。

 
タオルミナ
―街の風景―


お土産に
カラフルなフルーツの
お菓子はいかが?


     


楽しそうな看板

新鮮な果物の移動販売車

ホテルで荷物を引き取り、バスターミナルに向かう。
カターニャ行きのバスは1時間に1本程度出ており、14時のカターニャ行きバスに乗った。
途中、駅前で停まったとき「来る時もバスだったんだから、帰りは鉄道にすればよかった…」と思いつく。
駅は町からかなり離れているので、なにも考えずにバスにしてしまったけれど、鉄道の方が海の眺めがよさそう…ちょっと後悔。


15時過ぎにカターニャのバスターミナルに到着。
すぐ近くに2つ星ホテルがあったので、ここに泊まることにする。
でも、ここのおばさんは今まで会ったシチリア人の中で一番愛想がなかった。安くて便利でいいホテルだったんだけど…。
ここから駅はすぐ近く。駅構内の観光案内所で地図をもらい、町の散策へ出かけた。
町の中心は駅から少し離れているので、バスに乗って、まずはカテドラルを目指した。
バスの運転手さんに教えてもらった場所でバスを降り、示された道を進むとドォーモ広場に出た。

黒く重厚な印象のカテドラル。象をかたどった噴水。広場を取り囲むバロック様式の建物…。
黒を基調とした建物に囲まれ、シックな雰囲気の調和のある美しい広場だった。
大聖堂(Cattedrale)は11世紀の創建だが、豪華なファサードは18世紀のもの。黒と白の対比が美しい。
内部は三廊式の広い空間で、意外とすっきりした印象だった。

黒く重厚な印象のカテドラル。象をかたどった噴水。広場を取り囲むバロック様式の建物…。
黒を基調とした建物に囲まれ、シックな雰囲気の調和のある美しい広場だった。
大聖堂(Cattedrale)は11世紀の創建だが、豪華なファサードは18世紀のもの。黒と白の対比が美しい。
内部は三廊式の広い空間で、意外とすっきりした印象だった。

カテドラル

カターニャの町はバロック様式の町として有名だ。(→バロックとは
バロック建築はゴテゴテしててあまり趣味じゃないと思っていたけれど、実際に見て見ると、カターニャの黒っぽい町並みにとても似合っている。
通過点としか思っていなかったカターニャの町に急に興味が湧いてきた。

バロック様式の館

駅でもらったカターニャの観光パンフの地図をみながら散策。
目抜き通りのエトネア通りは工事中で歩きにくかったので、1本裏に入ってみるとぐっと庶民的な通りになった。
北に進むと、円形闘技場跡に突き当たった。
大通りの真ん中にあって、ここだけ車の流れが迂回する。
柵で囲まれていたので中には入れないのかと思ったら、東側に門があってそこから入れた。
この闘技場は溶岩で作られているそうで、黒っぽくてゴツゴツしている。
あんまり座り心地はよくなさそうだけど、火山が近いこの町ならでは建造物だ。

円形闘技場跡

教会が続くCrociferi通りを戻り、右折してサン・ニコロ教会へ。
1687年に着工されたが、地震のために未完成となっているという壮大な教会だ。
正面の柱は途中で途切れているし、教会の上部の方は「いかにも作りかけ」という感じ。
教会の内部はがらんとしていたが、床に文字が描かれていて「なんだろう?」と思ったら、日時計になっているらしい。教会の中にあるのを見たのは初めてだ。

教会の前にはローマ時代の浴場跡があった。この町には意外とローマ時代の遺物が多く残っている。
ドォーモ広場に戻る途中にもローマ劇場跡があった。
ガイドブックには記述がなかったけれど、けっこう大きくてしっかりした劇場だ。
横にはOdeonと呼ばれる小さな劇場跡もあった。

買い物するためにスーパーを探しながら歩いていたけれど、今まで歩いた範囲にはスーパーらしき店はなかった。
町の中心にはスーパーは少ないのかな?と、あきらめてホテルに戻ることにする。
ホテルは駅の近くだから、バス停でまわりの人に駅に行くバスを聞いて乗った。
ところが、そのバスはもうすぐで駅というところで曲がってしまって、どんどん駅から離れていく。
だんだん心配になってくる。
そのうち前方にさっき見た円形闘技場が見えてきた。
バスはそこで曲がり、駅の方向へ向かう。すごい遠回りだけど、ちゃんと駅に行ってくれるみたいだ。
現在位置がわかって安心したとき、ちょうど停まったバス停の前に大きなスーパーがあった。
思わずバスを降りる。バスの切符の有効時間は90分だから、買い物してからでも大丈夫。
スーパーでみやげ物になりそうな日用品を探す。お菓子やお茶やインスタントの食品、etc…。
その中で一番気に入ったのはクノールのリゾット。
「鍋に水と一緒にいれて15分煮詰めれば出来上がり」という簡単商品。
原料が米なので重いのは難点だけど、イタリアらしいし1ユーロとお買い得なので、友達へのお土産にいくつか買い込んだ。

ホテルに戻って荷物を置き、食事に出掛けた。
ホテル周辺にはリストランテやトラットリアがなかったので、駅の近くの軽食の店へ。
ガラスケースの中の惣菜の中からいくつか指差して注文し、パニーニとカプチーノを頼む。
お腹いっぱい食べたのに、めちゃくちゃ安い!
シチリア最後の夜なのにすごい安上がりになってしまった。

明日は朝早いので、荷造りを済ませると早めに寝る。
予想以上に気に入ったカターニャの町、もう少しゆっくり見たかったなあ。

(5/4終わり)

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本日の出費(2004/05/04)
シチリア民衆芸術博物館
2.6ユーロ
バス(カステルモーラ往復)
2.0ユーロ
昼食2人分
10.3ユーロ
切手(3枚)
2.4ユーロ
バス(カターニャ)
4.0ユーロ
市バス(3枚)
2.4ユーロ
ジェラート
1.6ユーロ
ローマ劇場
2.0ユーロ
みやげもの(スーパー) 11.05ユーロ
夕食(軽食)2人分
9.0ユーロ
宿
30.0ユーロ





バロックについて

バロックとは、劇的な効果を狙った豪華で動きのある17世紀の様式のことです。
1693年にシチリア南東部を襲った地震のために当時の町は壊滅状態になってしまいました。
その後、この地域には都市計画の下でバロック様式の町がいくつか誕生しました。
カターニャ、ミリテッラ・ヴァル・ディ・カターニャ、カルタジローネ、モディカ、ノート、パラッツォーロ、ラグーザ、シクリの町は「後期バロック都市の町」として2002年に世界遺産として登録されました。
(ダイヤモンド社「地球の歩き方 南イタリアとマルタ」より)
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