その後、本日の観光のメイン、王立美術館へ行く。
まずは古典部門から。
年代別に展示されており、順路は15世紀のフランドル絵画から始まる。
まず見逃せないのは16世紀のフランドル絵画、ブリューゲルのコレクションだ。
16世紀に活躍したブリューゲルという画家は3人いる。
父がPietre Brugel l'Ancien、長男がPietre Brugel le Jeune、次男がJean Brugelだ。
長男は父と名前も同じな上、父の絵の模写をしていたりするから更にややこしい。
一番有名なのが父で、農民の生活を生き生きと表現した。
ここでは「ベツレヘムの戸籍調査」や「イカロスの墜落」などが見ることができる。
題材は聖書の物語でも、背景にはドイツの農村風景が細かく描写されているのがおもしろい。
17世紀に入るといよいよルーベンスの登場。
ルーベンスの部屋には大作7点が展示されている。
「聖母被昇天」「東方三賢人の礼拝」など、見上げるほどの大画面に描かれた作品は迫力がある。
それまで見てきたドイツ絵画の素朴で固い描線の印象から一転して、色鮮やかで大胆な躍動感を感じる。
次は近代美術部門へ。
古典部門とはエスカレータで繋がっている。
3階から地下8階まで展示室があるが、建物の構造が複雑で、自分がどの階にいるのかすぐわからなくなる。
ここはマグリットやデルヴォーなどのベルギー・シュールリアリズム絵画のコレクションが豊富だ。
キリコ、エルンスト、ダリなどの作品もあり、シュールリアリズム好きにはうれしい美術館なんだけど、さすがにこの頃になると疲れてきて、こちらはずいぶん駆け足で周ってしまった。
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