みなえのチェコ日記 12

前の日の日記> <次の日の日記><チェコ日記トップページへ

 

11月25日(日)

ああ、プラハの朝がこんなにも怖いとは。

それなのに、プラハの二度目の朝はあいかわらず静かで

空は何事もなかったように美しかった。

そして、平然とトラムの音が行きすぎてゆく。

 

今日は楽しいことがあるかしら。

ちょっとびくびくしながら、憂鬱に負けそうになりながら朝食をとりにロビー前のレストランへ。

遅めの朝食をとりながら、何組かの人達が 地図を広げたりしていた。

昨日はほとんどがビジネスマンでスーツを着ていたけれど、

今日はみんなラフな服装の人達ばかり。そうか、観光するのか。

本当はいい街なんだな、なんて思うってことは、

すっかり昨夜の出来事がトラウマになっているってことか。

 

ここまで来たのに、うじうじしてたって仕方ない。

昨日だって、ちゃんと思い出してみれば朝からずっと、いいことばっかりだったじゃないか。

たった二人の悪意のために、たくさんのハッピーを忘れてしまうなんてもったいない。

この、小さな子供を連れた東洋人の夫婦のために、

それ以外のたくさんのプラハの人達はとても親切だった。

 

拓弥のおむつ交換のために、たくやが先に部屋に戻った。

だから、ひとりでお茶を飲みながらそんなことを考えていた。

 

気を取り直して出発の準備をした。

今日は軽装で行こうと決めて、後の荷物はみんなホテルの地下駐車場の車の中へ。

チェックアウトだけして、拓弥グッズを入れる私のリュックと、

いつもの、ナイロンの買い物用バッグを持った。

もし大きなお土産が増えた時のために布カバンをもう一つ入れておいた。

プラハでも、お店のロゴが入った袋を下げている人は観光客くらいのものだった。

昨夜は、そのお土産屋のビニールバッグを持っていたから目をつけられたのだ!(断定)

(なら最初っからバッグを入れ替えてたらよかったんだよね。早く気づけよ、バカ夫婦。)

 

フロントのおじさんに聞いたら、トラムの路線変更については知らないとのこと。

毎日、「12・14・54」番の3つが通るはずの路線を 

「1・25」の2つも通っているんだけど、なんでかはわからないんだって。

そーーうーーでーーすーーーかーーーー。

わかりました。わからないんですね。(へんなの)

一番確実なのはタクシーなんだって。でも、言葉がわからないからぼられるのも確実だな。

まあ街へ行ければいいんだから、ということで路線図は無視して、

昨日乗った12番でカレル橋の手前まで行くことにした。

そこで降りて、てくてく歩いて旧市街地へ。

なんでこう本当に、ふっるい建物が立派に残ってるんだろうね?

伝統を重んじるチェコ人だからこそなのかしら。

戦争やソ連侵攻で石畳が壊された後も、

プラハの人達は黙々と一つづつ石を持ち寄って石畳を直したらしい。

まあ小難しいことはおいといて。

今日はチェコビーズの買出しデー。ちょっと寄り道しながら、

前もって聞いておいた出店の場所へ。日本人はほとんどいない。

簡単な英語は通じるけど、ドイツ語とチェコ語がほとんど。後はボディランゲージ。

日本人も何人か来たけど、一巡りしたら帰っちゃったらしい。もったいなーい。

プラハにしちゃ、すっごい安いのに。大きい広場の出店よりも安いのに。

でも、お土産っぽいのはあんまりないのかな。レース屋さんが素敵だと思ったけどな。

お母さんと一緒にいた2才の女の子と目が合った拓弥、早速お友達に。

一通り遊んで、買い物へ行くためにバイバイしたら女の子はわーわー泣いていた。

でも彼女ったら。違う子と目が合ったらそっこー泣き止んで、にこにこして手を降ってた(爆笑)

あら(笑)

眠くてぐずり始めた拓弥を寝かしつけてたくやを待たせて、なんてやってるうちに、

ビーズ屋さんの前は人だかりに(^^;)

世界的に、こういうお店の前では女の人は釘付けになるものらしい(笑)

たくやがいうには20分待たされて、それから私も20分粘ってたらしい(爆笑)

チェコのカットグラスに的を絞って、店頭に出ていたののほとんどを手に持って

さらにぶら下がっていたネックレスも取ってもらったんだけど、そしたら

おばちゃんがごそごそと「カットグラスが欲しいのならほかにもあるから見てみる?」って

(たぶんそう言ってた。)カットグラスばっかり入った箱を出してきてくれた。

ええぇぇぇぇっっっ、ほかのもあるん? やーん、おばちゃんたら商売上手♪(うふ)

というわけで、うはうはしながら買いまくってしまった(爆笑)

今日は休憩重視で行動。スーパーマーケットでおやつを購入。

道端の茹でトウモロコシ屋で一本買いつつジュースを飲んで、

それでお昼を食べるために路地裏にイタ飯屋を発見。

「ここにしよう」ってたくやと路地に入ろうとしたら、

その角に立っていた明らかに違うお店のタキシードのおじさんも歩き始める。

『ぬぬぬ、その手は桑名の焼き蛤!』

おじさんのお勤めなのはちょいと高級なレストラン、その前で「どうぞこちらへ」ってな顔で立ち止まる。

だからしらばっくれて「ん?なに?」って顔して通りすぎちゃった:-p

っちゅーか、拓弥ザウルスつれてっても良いんですかい、おじさん(笑)<後悔するぜ

 

イタ飯チェーン店だったんだけど、拓弥はずっと叫びまくり。

椅子から落ちるわ、お隣のお姉さんにくしゃみ掛けそうになるわ、ああごめんなさぁぁぁぁいい。

あんまり目立ってたので店内にいたプラハ在住の日本人ご夫妻の目にもとまったらしく、

声を掛けていただいた。

で、絶叫の原因は、う〇ちでした(笑)

前の日に全然出なかったので、お腹が痛かったらしい。

しかも、う〇ちしたら二日分出て、おしりがとっても気持ち悪くなったらしい。

いやあ、迷惑な日本人でございました(涙)

 

迷惑も顧みずに食事を済ませて、また徒歩で「火薬塔」「旧市民ホール」へ。

ここは、よくわかんないけどお隣に建っている。

で、「旧市民ホール」の中にはあの有名な「スメタナホール」がある。

毎年5月に国際音楽祭が行われるんだけど、

その初日は必ずここでスメタナの「交響詩『我が祖国』」が演奏される。

「プラハの春」音楽祭ってやつですよ奥さん!

うちの父が「いいなあ、いきてえなあ。」ってつぶやいていたよ。

でも、普通の日はホールまでは入れない。なので、玄関先をぐるっとして、

拓弥は地下レストランへの階段を一往復。ばっちり堪能して、出た(笑)

ああ、歴史のロマンを感じつつ、無血の革命を成功させたチェコ民族の誇りを感じつつ、

いやあどこにでも悪い人はいるものね、っと昨夜の出来事を思い出にしつつ、

ホテルへ戻った。

駐車場の出庫手続きをして、トイレに入ったら壊れてて水が流れなかったけど

ごみ箱のバケツ使って水流したからまあいいや。フロントのお姉ちゃんに言ったら

びっくりしてなかったから直してないだけだなこりゃ。

まあいいや、だってチェコ人だもーん(爆)

 

車に乗って、わたくしのナビで帰路に就く。(みなえちゃんえらい)

さらばプラハの街並よ!

っと思ってたらあっという間にいなかの高速道路になっちゃった(笑)

遊び足らない拓弥はぐずってなかなか寝なかったけど、

昨夜けんか、じゃなくて話し合いが長引いて眠かったたくやは

途中のドライブインの駐車場で仮眠。外気温−1℃。

そしてまた事件が(T-T)

プラハのスーパーでなんとペットボトル入りの「緑茶」発見。

漢字で緑茶って書いてあるよ! すっげー。チェコにもあるんじゃん、お茶。

甘くない水以外の飲み物に飢えていた私はそっこー買ったんだけど。

車の中で何か飲みたくなったのでお茶を開けて、ひとくち。ごく。

あまいっスよ、このお茶(涙)

ぎょええ、すっげえもん飲んじゃった。

たくやに言うと、「あ、そうだ。こっちの人って緑茶にもお砂糖入れるんだよ。

会社の食堂でも加糖緑茶出すからやめてほしいって言ったんだもん」

知ってるんなら早く言えっての(T-T)

 

外を見ると、まだ5時前なんだけど星まで出ていてすっかり寒空で、雪なんか積もってるよ?

フセチンの街へ近づくに連れて雪が多くなってる。

今日の夕飯は、フセチンの大きめのホテルのなかにある中華料理屋さんへ。

社会主義国家時代の高級ホテルだったらしくて、

建物は古いんだけど妙にゴージャス。シャンデリアがあったり天使の彫刻がしてあったり。

ゴシック調ってやつ? さらに店内はそれを中華風に飾ってあって、それがとっても時代錯誤ちっく。

白い壁と彫刻付きの柱の窓の前に中国のつぼ、一瞬ここがどこだかわからなくなる。

中華料理店への階段を上っていたらまたあの声が聞こえてきた。「きゃあぁぁぁぁ・・・!!」

あ、中国人の子供だ(笑)

彼は、同じ東洋人の子供が珍しかったらしく、ずっと拓弥と遊びたがっていて、

拓弥のそばを離れなかった。でも5歳くらいのおにいちゃんなので遊びが激しい。

拓弥の大好きな「ガンガン!」みたいなこともするんだけど、

お客さんの邪魔しちゃいけない、小さい子に危ないこと教えるな、って

お父さんとお母さんに怒られて(たぶんそう)お部屋に連れていかれてしまった。

 

まずは「ちゃいにーずぐりーんてぃー」お砂糖が出された・・・妥協して順応してるんだな中国人も。

しかも、出てくるのは基本的にはナイフとフォークだから、お箸は要求しないと出てこない。

「べじたぶるふらいどらいす」(チャーハン)にもナイフとフォークだったので困った(笑)

どないせーっちゅーんじゃ(^^;)

「すぷりんぐろーる」には、キャベツとにんじんとかの炒めたのが入っている。

そして、具にはとろみはなくて、大きさはマクドナルドのアップルパイくらい。

「ブラックエッグ」(ピータン)には、すっぱいソースが添えられていた。

チャレンジしたけどよくわからなかった(笑)

お皿はチェコでよく見る白いお皿。

出し方もチェコ人向けで、なんだか不思議だった。ミラクル。すごいぜ中国人。

 

食事も済んで、雪道通っていつものホテルに戻った。

まったくもって凍結した圧雪路だった。土曜日、朝から大雪が降っていたらしい。

入り口前には雪だるまがあって、雪かきしてあった。

昼間いたプラハはいい天気だったのに、おととい出発したときは雪なんて積もってなかったのに!

姫路から来ているMさん、実はすごい雨男で雪男らしい。留守中に、やられた(爆笑)