小学校では粘土細工の授業が行われ、ディアナも生徒たちにアドバイスを与えている。生徒にまじってデイタも粘土をいじっていた。彼の作品はパッドで、ディアナもその精巧さに感心する。彼女は彼に新しい粘土を渡し、「音楽」という課題を与えた。「でも、音楽は音の振動の集まりで.....」とデイタが言うと、ディアナは「想像力を働かせるのよ」とアドバイスする。デイタは肯き、トーン記号を作り上げた。それを見たディアナは「まあ頑張てね」と言った。
エンタープライズは今までに観測されたことのない彗星に遭遇した。かなり昔に発生したもののようだ。センサーでスキャンを始めた直後、強い光が発生した。デイタによれば彗星の核に歪みが生じ、センサーエコーが発生したものと推測された。センサーを調整し、再びスキャンが続けられた。
ディアナがビバリーと共に部屋に荷物を取りに来た。するとテーブルの上に見覚えのない置物が置かれていた。角柱の上に球体の載せられており、おそらく石で作られているようだ。二人は大して気にも留めず、部屋から出ていってしまう。その直後、置物上部が発光しはじめる。そして何も彫刻されていなかった筈の球体に何かのマークが浮かび上がった。
再び小学校の教室。デイタの作品を見たディアナは素直に驚いた。デイタは「イマジネーションを働かせたのです」という。彼の作品は「仮面」だった。ディアナは「私の部屋に入らなかった?」とデイタに質問する。彼女は自分の部屋に置かれていた置物の話をし、それにデイタの作った仮面の上部に彫られているのと同じ、十字と丸を組み合わせたマークがあったと打ち明ける。
ディアナが少年に呼ばれ、見に行くと、コンピューターの端末になにか古代文字のようなものが表示されていた。
機関部ではライカーたちが集まり、おかしな現象について話し合っていた。それは教室だけに留まらず、他の端末にも例の記号が現れている。何者かが強制的にエンタープライズのコンピュータへデータを送っているようだ。ジョーディはセンサーエコーが発生した時にデータが送り込まれたと推測し、ライカーは彗星の外壁を吹き飛ばしてみようと決定した。デイタが「記号の意味が理解できます」と言い出した。そして端末を指差しながら記号の意味を説明し、最後に太陽の描かれたマークを拡大した。ジョーディが意味を尋ねると、デイタは「死です」と答えた。
エンタープライズからフェーザーが発射され、彗星の外壁が吹き飛ばされた。中から現れたのは明らかに人工の建造物が現れた。
その物体は未知の物体で作られていた。ピカードは彗星の発生したダーセイに存在していた文明のものと推測する。デイタは「あれは情報を保管する倉庫です」という。なぜかそう直感したと説明する。ピカードはデイタがあの建造物とコミュニケーションしている可能性がないか調べるため、デイタの機能チェックを命じた。
作戦室。艦内で発見された工芸品が集められている。ディアナの部屋に現れた置物もある。ピカードとライカーは工芸をみて、それらの意味することを話し合った。端末に表示されている記号との共通しているのは「動き」を示していると思われる太陽のようなマーク、そして工芸品の裏の面に刻まれている扇型のマークだ。
機関部ではジョーディがデイタの機能チェックを行っている。サブメモリを行いはじめた時にデイタが声を上げる。そして「奇妙な感じだ。どんな感じなんだろうか?精神に異常を満たすというのは」と言い出す。ジョーディは「大丈夫だ。俺がついている」と声を掛け、デイタを励ます。ジョーディはデイタの頭からインターフェイスを引き抜き、端末を操作しはじめた。デイタの頭から奇妙な音が発せられ、近づいてみると奇妙な物質がデイタの頭を覆っていた。デイタはジョーディを見上げ、「マサカが目覚めるぞ」と言った。目つきは変わり、声も別人のようだ。そして、彼の額には粘土の仮面の額にあったのと同じマークが浮かび上がっていた。
機関部。デイタがエンジンにまたがっている。デイタはイハットという人物に体を乗っ取られてしまったようだ。彼は嘲るように「マサカが目覚めるぞ」と言う。ピカードの質問にもまともに答えようとしない。イハットは「マサカに見つかる前にここから去れ」とピカードに警告する。イハットはマサカという女性から逃げたらしい。
ピカードに呼ばれたディアナが機関部に現れた。デイタは彼女を見ると息を呑み、跪いた。そして急におとなしくなった彼は「私は生け贄、すべてを捧げます」と言い出す。先程までと声も変わっていた。
観察ラウンジ。デイタの頭の中には複数の人格が存在し、なおも増加しているようだ、とジョーディは報告した。
ピカードは監禁されたデイタのもとを訪れた。デイタが「私を救ってくれるのはマサカ様だけだ」と恍惚の表情を浮かべている。ピカードがイハットと話したいと頼むと、がらりと態度が変わり、イハットが現れた。イハットは「マサカは女王で寝てばかりいる。でも起きるともっとたちが悪い。」と言う。ピカードが「では起こさないようにしよう」と言うと、イハットは「空に昇る太陽を止められるかい?それが出来るのはコルガノだけだ」」と馬鹿にしたように言い返す。ピカードが「どこに居るのだ?」と質問した時、デイタにまた別の人格が現れた。今度は子供で「あの人が来る」と震えている。ふいに艦に衝撃が走った。ブリッジに問い合わせると、エンタープライズに向けてトラクタービームが発射され、何者かが制御システムに侵入しようとしているらしい。ピカードが部屋を出ようとすると、デイタが「行っちゃ駄目だ」と言いながら、その腕をつかんだ。デイタの怪力にピカードは苦痛を歪め、腕を放すよう頼む。子供は「みんな苦しむよ」と言い、ピカードの腕を放した。再びイハットが現れ、「どうなっても知らんぞ。マサカが目を覚ました」と告げた。
テンフォワードに異変が発生したとの連絡を受け、ウォーフたち保安部員が様子を見に行くと、そこには古代の神殿のようなものが作られていた。
テンフォワードに作られた物体のなかには、工芸品と同じ形のものがいくつかあり、みなテンフォワードにあった物体を再構成したものだと判明した。ピカードたちはそれらに太陽のマークを見つけ、マサカを表現しているのではないかと推測する。ジョーディはエンタープライズ自体が次第に別の物体に置き換えられていると警告、実際に他の部分にも同じ現象が発生していた。ピカードはトラクタービームを発射している建造物の破壊を決定するが、すでに武器システムはすべて制御不能に陥っていた。
機関部では、ジョーディとウォーフが唯一の解決策である光子魚雷の調整を行っていた。だが急に光子魚雷のエネルギーが消失し、内部を見ると蛇がいっぱい詰まっていた。ついに機関部にもなぞの遺品や植物が出現しはじめていた。さらに火災も発生したため、二人は転送で機関部を出た。
ブリッジも工芸品と植物に覆われつつあり、さらに艦の70%がすでに別の物体に変化死、機能を失っていた。ピカードは「太陽の記号を指差し、答えはあそこにあるのでは」と皆に告げた。
ピカードはデイタの部屋を訪れた。部屋には焚き火がたかれ、デイタが暖まっていた。ピカードが話し掛けると、老人は「マサカは自分の娘だ。コルガノだけだ」と答える。急に炎が強くなり、イハットが現れた。伝説ではマサカは父親の骨で世界を作ったことになっているようだ。ピカードがコルガノの事を質問すると、彼は「そんなやばいことを教えられるかい」と答えようとしない。ピカードは「私が生け贄になろう」と持ち掛け、交換条件としてマサカを呼び出す神殿のことを教えてもらう。だが全部の説明が終わらないうちに、「マサカだ。逃げ切れたと思ったのに」と呆然とつぶやき、床に倒れてしまった。代わりに現れたのはマサカの父親だった。父親は必要なマークを教え、消えてしまう。さらに子供が現れ「もう誰もいない」と言う。ピカードが「殺されたのか?」と尋ねると、子供は「違う。遠い所に連れて行かれちゃうんだ」と答えると、おびえたように黙り込んだ。
ジョーディは物質変換プログラムの発信源を突き止めた。プログラムを作動させると、神殿が現れた。神殿の台座の上には太陽のマークが掲げられ、壁のあちこちに太陽と扇型のマークが刻まれている。ピカードは扇型のマークがコルガノの象徴であると思い付く。ウォーフはそれが「角、つまり動物の一種ではないか」と推測し、ピカードたちはさらなる情報を探しはじめた。
デイタは立ち上がり、あの仮面を手に取った。その仮面を被ったデイタは、保安部員を殴り倒し、部屋から出ていった。
ピカードは扇型のマークは動物ではなく、月を現していると気がつく。確かに太陽と月は交代で世界を支配し、互いを追う関係だ。問題はコルガノの居場所だ。突然、艦に衝撃が走った。振り向くと台座に仮面を被ったデイタ、つまりマサカが座っている。ピカードは彼女に話し掛けるが、「お下がり」というばかりで話し合いどころではない。ピカードは「では、他のものに説得してもらおう」とつぶやいた。
ピカードたちはブリッジに戻り、コンピューターに表示されたマークの中からコルガノをあらわしていると思われるものを選び出した。ピカードは部下の制止に「他に解決策はないだろう」と反論し、変換プログラムにマークを送った。すると一つの仮面が現れた。額には月をあらわすマークが刻まれている。ピカードは仮面を手にとり「彼らの文化は象徴と神話に根差しているものだ。なんとか儀式に入り込めばマサカと対話できるかもしれない」と言った。ライカーとディアナは反対するが、エンタープライズはあと2時間以内もすれば完全に遺跡と化してしまう。ピカードは仮面を持ち、ブリッジから出ていった。
ピカードは月の仮面を被り、神殿に向かった。マサカはピカードをコルガノと認めたようだ。マサカは「空が私のものになったと思ったのに」とつぶやく。ピカードは「私たちは二人でなければ存在できない。そろそろ独りでいることに疲れてきたのではないか」と言う。するとマサカはため息をつき、「御見通しね。眠くなってきたわ」と答える。ピカードが「お前が目覚めたら、また狩りを始めようじゃないか」と言うと、マサカは「覚悟していなさい」と言い返し、眠ってしまった。そして一瞬後、すべては消え去り、いつものエンタープライズに戻った。
異星人の変換プログラムは破壊され、建造物は艦隊が調査することになった。作戦室ではデイタとピカードが話している。すべての遺跡は消え去ったが、デイタの作った仮面は消えずに残った。「なんだか空虚です」とデイタは打ち明ける。ピカードは「君は人間になった以上の経験をしたんだ。一つの文化になったんだからな」と彼に言った。