Star Trek the Next Generation 7th season


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アンドロイドの母親
Inheritance

第7シーズン 第162話
宇宙暦:47410.2

デイタはジュリアナ・スンと名乗る女性と出会う。彼女の話では、彼女はノニエン・スン博士の妻で、デイタの母親にあたるということだった。

アンドロイドの母親-あらすじ-


このエピソードではデイタに関する多くの事実が明らかにされる。まず、デイタの体重は100キログラムである。そして彼(とロア)が作られる前に三体のアンドロイドが作られたが、皆、ポジトロニック・ブレインに欠陥があった。さらにデイタには、彼を、より創造的な存在にしてくれた母親がいた。作られたばかりのころのデイタには感情があり、謙遜する事を知らなかった事、そして裸で走り回るのが癖だった事など可笑しい逸話も語られる。事実、その後、彼は感情を抑制されている。冒頭のシーンでは、結婚に反対されたノニエン・スン博士とジュリアナ・ターナー博士がマバラIV号星に駆け落ちしたことも語られている。

アトリアIV号星での採掘任務も、デイタと彼女の母親の関係を明らかにする素晴らしいサブストリーになっている。

監督:Robert Scheerer
Cast
ジュリアナ・ターナー: Fionnula Flanagan
プラン: William Lithgow
スン博士:もちろんあの人!



アンドロイドの母親


アトリアスIV星の地質学調査に協力することになったエンタープライズに二人の地質学者が転送されてきた。アトリアス星ではマグマが冷却し、すでに固まりはじめていた。観察ラウンジでは地質学者の二人とピカード、デイタたちが冷却を遅らせるためのプランを話し合った。とりあえず再び地質調査を行うという結論に至り、話し合いは解散した。皆が出ていった後、ジュリアナ・テーナー夫人がデイタに話し掛けてきた。彼女はオミクロン・セータでデイタの誕生に立ち会ったという。また彼女は自分がスン博士の妻であり、いわばデイタの母親だと言った。

テン・フォワードでテイナー夫人とデイタが話している。懐かしがる夫人と対照的にデイタは戸惑い気味だ。デイタには水晶体に襲われた直後の記憶しかなく、夫人のことを全く覚えていなかった。結婚を親に反対されたスン博士と夫人は秘密で結婚式を挙げたという。デイタにスン博士が死んだと聞かされた夫人はショックを受けたようだ。スン博士が仕事に没頭し、夫人を省みなかったため、耐え切れなくなった夫人は博士の元から逃げ出したという。デイタは「もう少し事実関係を調べてみたい」と夫人に言い、席をたった。

デイタは夫人の話を調べてみた。確かに二人が訪れたというオドネルII号星にはその記録が残っていた。ジョーディは「スン博士は感情チップの中に夫人との結婚したことを記録したのではないか」とデイタにいう。ジョーディは「論理通りにいかないのが人生だよ。」とアドバイスした。デイタは「自分の知らないことをいわれても簡単には信じることができないんだ。でももっと知りたいという気持ちもある」と打ち明けた。
デイタは再びテンフォワードに向かい、夫人に話し掛けた。「もっと話がしたいんです、母さん。」

通路を歩きながら夫人は「女の子のほうが良かったが、博士がすでに自分そっくりの男の顔を作ってしまっていた」とデイタに話す。
機関部。テイナー夫人とデイタが計器の調整を行っている。作業の途中、夫人はデイタが完成したばかりの時の失敗談を話す。そのうちにエンタープライズは惑星上の掘削地点に到達、フェーザーが発射された。計算どおり、うまく穴があいたようだ。
デイタの部屋を訪れた夫人はデイタのバイオリンに聞き入っていた。大喜びする夫人にデイタは「親の贔屓目ではありませんか?」と尋ねる。夫人はデイタの芸術性は夫人の主張の結果だという。次の日、演奏家があると聞いた夫人は自分も演奏してみたいと言い出した。また、ラルの絵に気付いた夫人にデイタはラルの事を話した。

テン・フォワードで二人が演奏の練習をしている。演奏が終わると夫人は「またアンドロイドを作りたいと思う?」とデイタに尋ねた。デイタが「ええ」と答えると、夫人は悲しい顔をする。ロアの前に三体のアンドロイドを作ったがいずれも失敗したという。さらに「オミクロン・セータから脱出する時にデイタが置き去りにされたのは、デイタがロアのように狂暴なアンドロイドになってしまうことを恐れた夫人がスン博士に頼んだからだ」と夫人は泣きながら打ち明けた。
エンタープライズは再び惑星の別の箇所に向けフェーザーを発射するが、惑星のマグネサイトの岩盤に突き当たってしまった。調査を中止するしかないと思われたが、テイナー夫人がとっさにフェーザーの周波数を調整し、難を切り抜けた。驚くジョーディとデイタ。

先にあけた穴に上陸班が送られ、計器の設置が行われた。デイタは汗をかきながら調整を行う夫人の顔をまじまじとみつめる。夫人の夫、ブランがデイタに「昨晩、ジュリアナが失礼なことを言ってすまなかった」と話し掛けてきた。デイタは「気にしていません」と答えた上で、夫人に「もし自分の生んだ子供っだったら置き去りにしましたか?」と質問した。夫人は「置き去りにしなかったでしょう。でもデイタもロアも愛していた。またデイタもロアの様に自分の手で分解するなんて耐えられなかったからだ」と答えた。

テン・フォワード。演奏会が開かれている。演奏が終わり、デイタたちは拍手喝采を浴びるが、デイタは浮かない顔で夫人を見やった。
デイタは医療室を訪れ、ビバリーに夫人の転送記録を見たいと頼んだ。とくに異常は見当たらない。デイタは「本物のテイナー博士とは思えない節がある」とビバリーに説明する。
惑星にあけた穴の一つで陥没事故が起ってしまった。ブランは負傷したが、命は無事だ。今にも穴はつぶれてしまいそうだが、もし、マグマにプラズマを注入しなければ別の穴を探すのに何ヶ月もかかってしまう。デイタと夫人が穴に転送された。

二人が状況を調べる間にも地殻変動が活発化し、土砂がバラバラと落ちてくる。計器の再設定を終えた二人は転送地点に戻ろうとするが、地面が崩れ落ち、転送パターン安定装置は崖の下に落ちてしまっていた。デイタは嫌がる夫人の腕を掴み、崖から飛び降りた。デイタは無事着地するが、夫人は失敗してしまった。彼女の腕は胴体から離れ、その断面からは機械がのぞいていた。
夫人は医療室に回収された。頭部を開けられ、計器の調査が行われている。スキャンされても分からないような細工がなされ、さらに老化プログラムも組み込まれているようだ。デイタは彼女の様子を見ていて彼女がアンドロイドではないかと疑っていたとライカーに話す。ジョーディは彼女の頭部からホログラム・インターフェイスを発見した。

デイタはホロデッキに行き、ホログラム・インターフェイスを再生した。現れたのはスン博士。デイタの考えていたように夫人はデイタの後に作られたものだった。本物の夫人はオミクロン・セータから逃げる際に瀕死の重傷を負った。博士は夫人の脳から情報を吸い上げ、アンドロイドを作ったのだ。本人が死んでから起動されたアンドロイドは自分がアンドロイドであることは知らなかった。その後は夫人がデイタに語った内容と同じだった。アンドロイドのテイナー夫人はスン博士に愛想を尽かし、去っていったのだ。博士は「ジュリアナに真実を明かすな。人間として寿命を全うさせてあげてくれ」とデイタに頼んだ。

観察ラウンジ。デイタはスン博士のメッセージをピカードたちに報告する。「アンドロイド同士なら分かり合えるし、一人ぼっちではなくなる」というデイタに、ディアナは「人間になるのがあなたの夢でしょう?それをお母さんから奪ってもいいのかよく考えて。」とアドバイスをした。ピカードは結論を出さず、デイタに任せた。

デイタはジュリアナを起動し、「崖から落ちて気を失ったのです」とだけ言った。

プラズマ注入作業は無事に終わった。テイナー夫婦が去ろうとしている。デイタは「父が言っていました。生涯に愛した女性はただ一人だが、そのことを告げず後悔している。その女性とはあなたのことです」と夫人に言った。夫人は「聞いて良かったわ。アトリアスのことわざでは"愛し合った良心から生まれた子供は良い心しかもっていない"というの、だからあなたが生まれたのね」といい、デイタの頬にキスをした。デイタは「お元気で、かあさん」と別れをいい、夫人を転送した。




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