Star Trek the Next Generation 7th season


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戦慄のドリームプログラム
Phantasms

第7シーズン 第158話
宇宙暦:47225.7

デイタの夢を見るプログラムは彼に悪夢を見せ、彼の行動までおかしくなってしまう。しかし、船内で立て続けに起きている奇妙な出来事を解決できるのは彼しかいない。

戦慄のドリームプログラム-あらすじ-


デイタが連続殺人犯!? デイタがナイフを片手にディアナに襲いかかるヒッチコック風のエピソード。素晴らしい特殊効果がストーリーを盛り上げている。

監督:Gina Ravarra
Cast
Freud: Bernard Kates
Admiral Nakamura: Clyde Kusatsu
Ensign Tyler: Gina Ravarra



戦慄のドリームプログラム


デイタが通路を歩いている。途中でジョーディと会い、プラズマコンジットの修理を頼まれた。デイタが歩きはじめると、ジョーディが「きっと面白いことがおきるぞ」と後ろから叫ぶ。どこからか電話のベルのような音が聞こえてくる。通路の向こう側で男たちが壁をハンマーで壊している。デイタが近づき、「プラズマコンジットを壊すな」と注意するが男たちは手を止めようとしない。さらに近づきデイタが口を開くと声は出ず、なにか金切り声のような音が鳴り響いた。男たちはデイタに近寄り腕をもぎ取った。そしてデイタを床に押し倒すと馬乗りになり、彼をバラバラにしてしまった。

デイタはベッドの上で目を覚ます。すべて夢の中の出来事だった。

エンタープライズはワープコアの交換を行い、テスト飛行が行われることになっていた。作戦室からブリッジに現れたピカードは暗い顔をしている。提督晩餐会に招待されたのが原因らしく、ライカーに慰められる。
機関部。デイタはジョーディに悪夢のことを相談する。ジョーディが「悪夢に振り回されるのはおかしいことではない」と答えると、後ろの方から「ジョーディ少佐」と女性の声がした。ジョーディが「これも悪夢の一つだ」と言いながら振り向くとタイラー少尉という女性士官が立っていた。彼女はジョーディに夢中のようだ。彼は彼女に指示を与え、彼女を追い払った。ジョーディがぼやきながら状況を説明すると、デイタが「私が彼女に君の気持ちを伝えてあげよう」と言い、ジョーディは慌ててデイタを止めた。

ピカードはワープエンジンの起動を命じた。だがエンジンが起動しない。プラズマコンジットの不調のようだ。ジョーディは該当箇所を調整し、エンジンを再起動させようとした。しかし、今度は艦全体のエネルギー系統がダウンしてしまった。ピカードは怒った声でジョーディに調査を命じた。
デイタが自室でじっとスポットの様子を観察している。ディアナがやってきた。スポットがどんな夢を見ているのか想像していたとデイタは説明する。ディアナはジョーディに頼まれてデイタの様子を見にきたのだ。彼女は「あなたに無意識の部分があるとしたら、夢はそれを反映しているの。受け入れた方がいいのよ」とアドバイスした。彼女が部屋から出ていった後、デイタはベッドに入り、ドリーム・プログラムを起動させた。

夢の中でデイタはテンフォワードにいた。ウォーフが青い連邦のマークを模ったケーキを食べている。デイタが何を食べているのかを質問するとウォーフは「細胞ペプチドケーキです」と答え、デイタにもすすめる。どこからか電話の呼び鈴が聞こえてきた。デイタが振り向くと、カウンターにビバリーとライカーが座っていた。ビバリーはライカーの頭にストローを突き刺し、赤い物体を呑んでいる。ライカーは「さっさと電話に出ろ」とデイタを怒鳴った。デイタが音の方へ向かって行くと、前の夢に出てきた労働者風の男たちがテーブルに集まっていた。「君たちは何者だ?」とデイタは質問する。「君たちは一体.....」また甲高い音が発生した。男に「うるさい」と怒鳴られたデイタが口を閉じると音は止まる。男はデイタにさびたナイフを渡す。テーブルの上にはケーキが置かれていた。そのケーキにはディアナの顔がついている。ディアナは「お願い、切らないで」とデイタに懇願するが、デイタは「すみません」と謝りながらナイフを入れた。ディアナは痛みに悲鳴をあげた。

デイタはディアナの声で目を覚ました。ウォーフやジョーディたちも様子を見に来ていた。デイタはタイマーをセットした筈なのに寝過ごしてしまった。「何かがおかしい」とデイタは首を振る。
機関部でジョーディがデイタの調査を行ったが、機能的な異常はみつからない。ジョーディはデイタに夢の内容を尋ねた。だがデイタは「衝撃的過ぎてまだ話せない」と断った。
ホロデッキ。デイタはフロイトに自分の夢を話している。博士は「残虐だが、殺人の夢はよくあることだ。自己と本能の対立を象徴しているのだ。労働者たちは自我を破壊しようとしている機械としての本能だよ。ディアナは母親だ。母親に会いたがっているのだよ。ナイフは君の性欲だよ」と博士は言う。デイタはプログラムを停止させた。

ナカムラ提督からの通信が入った。提督から晩餐会への出席を促され、ピカードは「エンジンが直り次第、そちらに向かいます」と答えた。通信が切れた直後、機関部のジョーディから修理完了の報告が入った。だが、またしてもワープエンジンは停止してしまった。今度は通常エンジンもやられてしまったようだ。ピカードは晩餐会にさらに遅れそうだとナカムラ提督宛てにメッセージを送った。 機関部のデイタとジョーディはエンジンの調査を行っていた。ジョーディが「調査してくれ」と言いながらコイル・ブレースをデイタに手渡した。その機械はデイタの見た夢の中に登場したナイフと同じ形をしていた。デイタがそう言おうとした時、ジョーディの首筋が一瞬、口のように開いた。デイタが後ずさりすると、また電話のベルが聞こえていた。いつのまにか機関部には誰もいなくなっている。どこからか現れたライカーが「早く電話に出ろよ」とデイタに命令する。彼はまた頭にストローを挿していた。デイタは自分の胸を開け、中に入っていた電話機の受話器を持ち上げた。すると受話器から「殺せ、すべて殺せ」という男の声が聞こえてきた。

「デイタ!」。デイタはジョーディの呼び声で我にかえった。右手にはまるで誰かに襲い掛かるかのようにコイル・ブレースが握られていた。デイタは呆然と「わからない」とつぶやいた。
デイタがコイル・ブレースを手に持ち、ディアナに夢と白昼夢の相談した。「あなたは自分の内面に関心を持ちはじめたのよ。ノイローゼの初期症状ね。より人間に近づいているのね」と言われたデイタは嬉しそうだ。ディアナは次回のカウンセリングまでドリーム・プログラムを停止しておくよう指示した。
ピカードはナカムラ提督に遅れる釈明をし、自ら機関部に向かった。依然としてエンジントラブルの原因はわからない。ジョーディがコイル・ブレースをスキャンしはじめると、聞き覚えのある音が発生しはじめた。デイタが夢の中で話す途中で発した甲高い音だ。デイタの動きが止まる。一方、ピカードは作業を手伝おうと計器をいじりはじめるが、ジョーディに「邪魔をするな」と止められる。ピカードはタイラーに荷物作業を頼まれ、連れて行かれた。ほっとしたジョーディがデイタに話し掛けようとしると、デイタの姿が消えていた。

通路を歩くディアナは不安そうに後ろを振り返る。誰もいないが、彼女は誰かの気配を感じていた。ターボリフトに乗り込もうとした時、何者かが閉じる扉をこじ開け乗ってきた。ディアナは相手がデイタと知り、ほっとする。だがデイタはコイル・ブレースを振りかざし、彼女の右肩を刺しはじめた。
ライカーとウォーフが談笑しながらターボリフトへ乗り込もうとすると、デイタがナイフをかざし、襲いかかってきた。床にはディアナが倒れている。ライカーに押え込まれ、やっとデイタは我に帰った。
観察ラウンジ。「白昼夢を見たのでしょう。見たものをすべて根絶しなければならないという想いに駆られたのです」とデイタは打ち明ける。ディアナの肩に口が見え、そして刺したという。ピカードはデイタの職務を解いた。ジョーディはデイタをさらに調べるための準備を始めた。

医療室のディアナが意識を回復した。ビバリーが傷を治した筈だが、ディアナの方には傷痕が残っていた。スキャンしてみると細胞崩壊が起こっていた。
ウォーフととにデイタが部屋に戻ってきた。ウォーフはデイタの銃を取り上げた。デイタはスポットの面倒をウォーフに頼み込む。ウォーフは嫌がるスポットを連れ、出ていった。が、早速扉の所で引掻かれ、悲鳴を上げる。
ピカードとライカーが医療室に呼ばれた。ビバリーがディアナにインターフェイズ・スキャナーをあてると、ディアナの肩にはクラゲのような生物が付着していた。ビバリーの腕にも、ライカーの頭にもその生物はへばりついていた。ビバリーの話では、この目には見えない有機生命体は触手で体内に潜り込み、細胞崩壊を引き起こしているという。

観察ラウンジ。ビバリーはこの生物が細胞からペプチドを吸い取っていると説明する。放置しておけば人体が崩壊してしまうと予想された。「デイタは無意識のうちにこの生命体を感じ取っていたのだろう」とピカードたちは予測する。さらにデイタの夢を分析することになった。
デイタがホロッデッキに接続され、彼の夢がホロ映像という形で再生されはじめた。デイタが通路を進んで行くと、ベルの音が聞こえてくる。デイタはテンフォワードへ入っていった。彼はピカードとジョーディに細胞ペプチドで出来たケーキをすすめ、ディアナの右肩にナイフを入れた。頭を吸われていたライカーが「電話に出ろ」と叫ぶ。ピカードたちは何かの合図だと推測する。ジョーディがデイタの腹を開け電話に出ると、電話の主はピカードを名指しした。ピカードが受話器を受け取ると、また男の声で「殺せ、手遅れにならないうちに殺せ」と聞こえてくる。ピカードが「誰だ?」と尋ねると、ホロデッキの映像はがらりと変わり、フロイトの部屋になってしまった。 ソファにはデイタが横たわっている。フロイトは「私はデイタの無意識の象徴だ」と言う。ピカードが対処法を尋ねた時、電話が鳴り始めた。ピカードが受話器をとろうとして身を乗り出すと、フロイトは首を振りながら「違う、言葉どおりに受け取るな。ベルは警告だ。危機に対処しろという警告なのだ」と言った。突然労働者風の男たちが部屋に乱入してきた。彼らはフロイトを撃ち殺し、デイタの寝ていたソファを動かした。ソファの影から現れたのはエンタープライズの通路の壁で、その一部からプラズマ・コンジットがのぞいていた。それは改修時に新設されたものだ。男たちはプラズマ・コンジットを壊しはじめる。ピカードが「何者だ?」と尋ねると、男たちは「お前たちの敵だ」と答え、工具を手ににじり寄ってきた。デイタがソファから起き上がり、男たちに警告しようとする。だがデイタの口からはあの奇妙な音が発せられた。男たちはデイタを振り返り、「うるせぇ」と怒鳴る。ピカードがデイタに音を出し続けるよう命じ、デイタが再び音を発すると、男たちは耳を押え、床に崩れ落ちた。デイタは「これで謎が解けました」とつぶやいた。

デイタの夢が終わった。デイタは「インターフェイズパルスが発生するよう自分のポジトロニック回路を改造してくれ」とデイタに頼む。デイタは夢の意味することをピカードに説明した。デイタの発生させたインターフェイズパルスが艦内にモニターされ、問題の有機生命体は駆除された。
ジョーディの説明によれば、エンジンが起動しなかったのもあの有機生命体のせいだった。「修理にはあと数時間かかる。急げば晩餐会に間に合いますよ」とジョーディから聞かされたピカードは慌ててゆっくり作業してくれ、とジョーディに指示した。

デイタの部屋にディアナがやってきた。彼女はデイタをかたどったケーキを見せ、一緒に食べようと誘った。




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