Star Trek the Next Generation 6th season


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ボーグ変質の謎 パートI
Descent

第6シーズン 第152話
宇宙暦:46982.1

連邦の前哨基地で起こった大虐殺を調査するエンタープライズは再びボーグと遭遇する。そしてボーグ一人一人の人格と彼らの悪意がデイタに驚くべき変化を引き起こす。

ボーグ変質の謎 パートI-あらすじ-


デイタが怒りを感じる!? しかしそれは造反したボーグの一団の影響らしい。タキオン粒子で亜空間を開き長距離を移動する航法が発見される。

冒頭のポーカーのシーンでステファン・ホーキングが彼のRC-232端子で接続されたコンピューターを通じて23世紀のホロデッキに登場する。

監督:Alexander Singer
Cast
ステファン・ホーキング博士(特別出演):本人
アルバート・アインシュタイン:Jim Norton
アイザック・ニュートン:John Neville
Bosus (Borg): Richard Gilbert-Hill
Tayar (Borg): Stephan James Carver



ボーグ変質の謎 パートI


ホロデッキ。デイタはニュートン、アインシュタイン、ホーキング博士たちがポーカーをしている。デイタは各博士がゲーム中に見せる「人間性」を知りたかったようだ。ホーキングの勝ち。デイタは非常警報で呼び出され、ブリッジに向かった。
オニヤッカIII号星からの非常警報を受信、エンタープライズはワープで急行した。惑星の軌道上には船籍不明の艦船がいたが、こちらからの応答はない。ライカーたち上陸班は惑星上の基地へ降下した。
基地内では多数の士官が殺されていた。基地の機能も停止しているようだ。デイタがメインシステムを復旧させると、小部屋の扉が開いた。そして扉の向うにはボーグが立っていた。

ボーグたちとの戦闘が始まった。軌道上の艦船からもエンタープライズに対し攻撃が開始された。ライカーが接近してきたボーグを撃ち殺すと、別のボーグが「トロサスを殺したな。この敵は俺がとる」としゃべった。驚いたライカーは思わずそのボーグの方を見てしまう。また、あるボーグは攻撃せず、ライカーやウォーフたち一人一人を観察している。デイタはボーグと掴み合いになり、憎しみの表情を浮かべ、ボーグを壁に叩き付ける。そして動かなくなったボーグの首をつかみ、再び壁に叩き付けた。観察のみを行っていたボーグがデイタの姿を認識すると、ボーグたちは転送で退却していった。そして軌道上の艦船も軌道を離脱、エンタープライズから逃げてしまった。

デイタは拳を握りしめ立ちすくんでいた。テーブルの下から這い出てきたライカーとウォーフが声を掛けると、デイタは「怒りを感じました」と答えた。

観察ラウンジ。ライカーたちは今回のボーグの様子がおかしいとピカードに報告していた。彼らは名前を持ち、自分のことを「俺」と呼んでいた。今までのボーグとは異なり、同化を目的としているわけでもなさそうだ。ピカードは謎の艦船が消えた時に観測された亜空間の歪みの分析と警戒態勢の維持を命じた。
機関部ではジョーディがデイタの検査を行っていたが、特に異常はみつからない。デイタは「感情を持てたのかもしれない」というが、ジョーディは否定的だ。もしかしたら「感情」なのかもしれないが、はじめに現れたのが「怒り」では困ったなとジョーディはぼやく。

艦隊司令部はボーグの来襲に備え、ナチェフ中将を司令官に任命した。ピカードは第3艦隊の指揮をとることになった。中将は「なぜブルーにウィルスを忍ばせ、集合体にもどしたのか」とピカードに尋ねた。ピカードが「良心をまげることは出来なかった」と答えると、中将は「良心がなんだというの?これからは艦隊の利益のみを考えなさい」と強い口調で命じた。
デイタはディアナのカウンセリングを受けた。デイタはなんとか感情を呼び覚まそうとしたが、駄目だった。「プラスの感情を身につけたい」というデイタ。ディアナは「マイナスという感情はない。もし感情を身につけて人間に近づいたとしても、あなたが悪人になるはずはない」と答える。だがデイタは別の感情も感じたと言う。その感情とはボーグを殺した「喜び」だった。

辺りの宙域はパニックに陥っていた。が、ボーグは依然として動きを見せない。作戦室に戻ったピカードはブルーとの会話している様子を記録した映像を見ていた。ライカーが入ってきて亜空間の歪みについて報告をはじめるが、いらいらしているピカードはつい怒鳴ってしまう。ピカードはライカーに「ブルーを使ってボーグを滅亡させるべきだったのではないか」と尋ねる。「人道的には正しかった」、ライカーにはそう答えることしか出来なかった。
ジョーディがホロデッキに行くと、デイタがオニヤッカIII号星の基地でボーグを殺した時の情況を再現していた。だがあの「感情」は沸き上がってこない様子だ。「命を危険にさらさなくては感情を見つけることはできない」からセーフティ回路を解除するのに協力してくれというデイタ。ジョーディは「友人を見殺しにすることなんかできるか」と怒り出す。その時、非常警報が鳴り始めた。

MS-1コロニーがボーグの攻撃を受けたようだ。エンタープライズはコロニーに接近、ボーグ艦はちょうど退却しようとしている所だ。ボーグ艦の前方に亜空間の歪みが発生した。エンタープライズは全エネルギーを推力にまわし、追跡する。やがてボーグ艦は光とともに亜空間の歪みの中に消えてしまった。そしてエンタープライズも亜空間の歪みの中に引きずり込まれてしまう。
あやうく推進システムがすべて機能を停止してしまうかというところで、エンタープライズは通常宙域に復帰することができた。前方にはボーグ艦がいた。こちらに攻撃を加えてきたかと思われたが、それは転送ビームだった。ブリッジに数体のボーグが現れ、攻撃を仕掛けて来る。ピカードたちは一人の犠牲者をだしながらも撃退に成功する。その隙に、ボーグ艦は姿を消していた。やはり今までのボーグとは違う。今までのボーグならば仲間を犠牲にしたり、死体を残していくようなことはしなかったはずだ。デイタは一体のボーグがまだ生きていることに気がつく。

そのボーグは拘束室に入れられた。ピカードは薬剤で強制的にそのボーグの意識を回復させる。彼はクロシスと名乗り、「あの方に命名された。あの方はお前たちを滅ぼす」という。人類を同化させるのではなく、滅亡させるのが目的だとクロシスはいう。ピカードの質問にはこれ以上答えようとせず、ピカードが「ボーグのロキュータスだ」と名乗っても反応を示さない。ピカードは部下たちに指示を与え、拘束室から出ていった。
デイタだけは拘束室に残り、クロシスの分析を始める。すると「お前だけは違う。滅ぼさずにいてやろう。同化しろ」とクロシスが語り掛けてきた。デイタが断ると、クロシスはなにか腕についた装置を起動させた。そして「もし同化すれば「あの方」が感情をくれるだろう」と話し続ける。クロシスはデイタの感じた「喜び」に関して問い詰め、誘惑する。「感情」という誘惑にデイタは抵抗しようとするが、クロシスの誘惑は執拗に続く。そして「親友のジョーディを殺すことであの感情が得られるとしたら?」と聞かれた時、やや顔を歪めながら「ああ、殺せる」とデイタは答えた。

ブリッジ。ジョーディの分析によれば、ボーグはトランス・ワープ・チューブと呼ばれるものを作ったようだ。チューブの中では最大ワープの20倍もの速度で移動できるらしい。ボーグはチューブを開くためにタキオン・パルスを利用していると思われた。そこまでジョーディが説明した時、何者かがシャトルで艦から離れた。ピカードはトラクター・ビームで捕まえようとするが、何者かにロックされていて発射できない。乗っているのはクロシスとデイタだった。シャトルはチューブの中に消えてしまった。
シャトルの残した痕跡でチューブを開く方法は判明した。問題はデイタが連れて行かれたのか、それとも自分の意志で脱出したのかということだ。エンタープライズはトランス・ワープ・チューブに侵入、後を追った。シャトルの姿は発見できないが、その航跡がある惑星に向かっていた。エンタープライズはその惑星の軌道に入った。

その惑星上は磁気が激しくスキャンできないため、どんな様子かわからない。ライカーたち上陸班が惑星上へ転送された。惑星上には植物が生い茂り、転送地点の側にシャトルが乗り捨てられていた。デイタたちはここから数十キロの範囲にいるはずだ。ピカードは大規模な捜索斑を編成し、自らも惑星へ降下、調査にあたることを決定した。その間、ピカードに代わって艦の指揮をとるのはビバリー。ピカードは「もしボーグが襲ってきた時は連邦の宙域に退却せよ」と彼女に命じた。
惑星上には仮司令所が設置され、十二班がそれぞれ捜索を開始した。磁気の影響でスキャンは数百メートルしか効かないため、ほとんど肉眼にたよっての捜索だ。やがてピカードたちは小さな建物を発見した。そばに近寄っても内部はスキャンできない。扉を開け、内部に入ると広間のようになっていた。ジョーディは、この建物の内部に妨害フィールドが張られていることに気がつく。ピカードたちはあわてて外へ出ようとするが、周囲から出てきたボーグたちに囲まれてしまう。ボーグたちは口々にピカードたちをはやしたてている。「黙れ!」と命令する声が上の方から聞こえてきた。振り向くと一人の黒い服を着た人物が立っている。ピカードは思わず「デイタ!」とつぶやくが、ディアナはそれを否定する。「まだわからんか?艦長」とそのデイタそっくりな人物は言う。「ロア!」と言うピカード。ロアは「もう一人いるぞ」と右手をさす。すると柱の影からデイタが現れた。「我らスン博士の息子は手を取り合った。我々は連邦を滅ぼす」と デイタは勝ち誇ったように宣言した。




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