Star Trek the Next Generation 6th season


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命のメッセージ
The Chase

第6シーズン 第146話
宇宙暦:46731.5

ピカードの恩師である考古学者が襲われた。そして事件を調査するピカードはDNAに隠された謎を解こうとする。

命のメッセージ-あらすじ-


TNGの全177話のなかでもこのエピソードのアイデアは卓越したものであり、映画化されてもおかしくはない内容である。人類、カーデシア人、クリンゴン人、ロミュラン人、それぞれの駆け引きがおもしろい。

監督:Jonathan Frakes
Cast
ピカードの考古学の教授:Norman Lloyd
女性のヒューマノイド(ホログラム映像):Salome Jens



命のメッセージ


十年ぶりの再開を果たしたガレン教授とピカードがテンフォワードで談笑していた。教授はこの十年間で遺跡から発見されたものを顕微鏡レベルで分析し、大発見への手がかりを得たと語り、ピカードに一緒に来ないかと持ち掛ける。ピカードが一晩考えさせてくれと答えると、教授は「眠っても今日の夢は見るな」と厳しい表情で言った。
一夜あけたピカードの部屋にビバリーがやってきた。ピカードはやはり昨夜の件を断るらしい。彼は二度までも教授の頼みを断ることに自責の念を抱いていた。
ピカードは教授のもとを訪れ、自分の意志を告げた。それを聞いた教授は、昔ピカードが教授の誘いを断って宇宙艦隊に入隊してしまったこと、そして今回もまた自分を裏切るのか、とピカードを責める。やがて教授は力なく、部屋を出ていってしまった。

エンタープライズは次の任務、平和会議のおこなわれる惑星へ向かっていた。そこへ教授の乗ったシャトルから救難信号が入る。エンタープライズは現場に急行、異星人の船に一撃を与え、攻撃を止めさせようとするが、意外にも、この一撃で敵(イリディアン)の船は爆発してしまった。シャトルから救出された教授は、先ほどピカードを責めたことを詫びると息を引き取った。
イリディアンはシャトルのコンピューターからデータを盗もうとしていたらしい。エンタープライズでシャトルから回収したデータを解析しようとするが、数字の羅列で、それが何を意味するのか、わからなかった。

エンタープライズは平和会議の出席を遅らせ、シャトルの航跡をたどってルーア星系へ向かった。
しかしルーア星系には、原始的な生命体がいるだけで、謎は深まるばかりだ。ピカードは、ライカーの会議に遅れているという忠告を押し切ってインドリIV号星へ向かうよう命じた。
作戦室で思いつめたようにデータを見ているピカード。トロイは自分を責めるなと慰める。
インドリIV号星の表面ではプラズマ反応が起きていて、次第に大気が失われていった。そしてクルーの見守る中、とうとうすべての有機生命体が滅亡してしまった。なぜ教授はこれらの惑星に注目したのだろうか?

シャトルから回収されたデータをコンピューターで分析した結果、数字の羅列はDNA構造を数値化したものだと判明した。教授はこの配列が人為的な操作を受けたもので、何らかのプログラムが隠されていることに気づいていたのだ。
コンピューターに再現されたDNA構造は連邦に加入している生命体のDNAのみで、まだ欠けている部分が残されていた。全貌を明らかにするには、これを埋めなくてはならない。インドリIV号星の有機生命体を滅亡させた犯人も、この秘密を知っていることが容易に推測された。残された時間はあまり無い。エンタープライズの非連邦のクルーが集められ、DNAの調査が開始された。

ピカードは教授がエンタープライズに乗船する前にカール星に立ち寄ったと話していたことを思い出した。おそらくカール星系付近の惑星でDNAサンプルを採取していたのだろう。エンタープライズはロレンIII号星に向かった。
予想通り、ロレン星の軌道上にはすでにカーデシアが待機していた。カーデシアのガル・オセットがすぐに立ち去るようを求めてきた。ピカードが調査目的だと言って丸く収めようとするが、さらにクリンゴン艦まで姿を現し、エンタープライズに立ち去るよう要求してきた。

ピカードの提案でカーデシア、クリンゴンの艦長との話し合いが持たれた。その席で、ピカードはガレン教授のDNAプログラムに関して協力し合わないかと持ち掛ける。この時点で、カーデシアはロレンIII号星の生物の、クリンゴンはインドリIV号星の生物サンプルを持っていた。またカーデシアはこのプログラムが完成すれば無限のエネルギーが、クリンゴンは最終兵器が手に入ると信じているようだった。
結局二人の艦長はピカードの申し出を受け入れ、それぞれのサンプルをエンタープライズに持ちよった。彼らとピカードたちの見守る中、DNA情報が教授のデータに組み込まれた。だが、まだ一つ足りない。残るDNAはどこにあるのだろうか? ピカードはこれまでにDNAが回収された惑星の位置から規則性を見つけ、最後の一つがどこにあるのかコンピューターで推測するよう命じた。

テンフォワードでデイタが何かのデータを見ているとクリンゴンの艦長がやってきた。彼はあの手この手でデイタを買収しようとするが、軽くあしらわれて退散した。一方、所―でぃはコンピューターの異常に気づき、ピカードを機関部に呼んだ。
コンピューターの分析が終わり、残るDNAがラミザド星系にあるらしいと判明した。それを聞いたガル・オセットは転送で自分の艦に戻り、エンタープライズとクリンゴン艦に攻撃を加えはじめた。
すでにカーデシア側の工作に気づいていたエンタープライズが大破した振りをすると、カーデシア艦はラミザド星系へと向かった。もろにカーデシアの攻撃を受けワープ不能になってしまったクリンゴン艦の艦長を乗せ、ビルモラン星系に向かった。

ビルモラン星は大昔に海があり、現在も植物も存在することが確認された。そしてサンプルを採取するため、ピカードたちが転送・降下した。
惑星表面に覆われていた。ピカードたちがやっと植物を発見し、近づいて行く。その時、エンタープライズのライカーからカーデシアが接近していると警告が入る。その直後、銃を構えたガル・オセットたちが転送されてきた。ピカードたちが身動きも取れずにいると、ロミュラン人たちが現れ、全員に銃を向ける。ロミュラン人たちがカーデシアと口論を始めた隙に、ピカードは岩からサンプルを採取する。昔このあたりが海だったのなら多少のDNAが含まれているはずだ。そして予想通り、プログラムが完成した。

プログラムは太古の生命体が作ったホログラム映像だった。四つの種族の見守る中、ホロ映像の女性が語りはじめた。その生命体は自分たちの生きた証として自分たちの子孫のDNAのなかにプログラムを少しずつ分けて埋め込んだという。「今でも子孫たちの中に生きている」と言い残し、ホロ映像は消えた。
クリンゴンとカーデシアは自分たちの期待が外れたことに落胆し、互いが兄弟だなんてとんでもないと口論を始めた。ピカードたちはエンタープライズに戻った。

それぞれの艦が星域を去っていく。ロミュランの艦長がピカードとの交信を求めてきた。一人のロミュラン人と一人の地球人。二人は「いつか分かり合える日がくるのだろうか」と言葉少なにメッセージを交わすのだった。




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