Star Trek the Next Generation 5th season


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遺伝操作惑星
The Masterpiece Society

第5シーズン 第113話
宇宙暦:45470.1

ピカードとエンタープライズの乗員たちは遺伝操作を受けた人類の住む惑星を天災から救おうとする。だがその努力は別の意味で彼らの社会を破壊してしまう。

遺伝操作惑星-あらすじ-


自分達が他の人類から隔離されていることを悟った人々は植民星を離れようとする。これは、少ない人数で一人一人が重要な役割を果たしていた植民星社会の崩壊を意味していた。

監督:Winrich Kolbe
Cast
アーロン・コナー:John Snyder
マーティン・ベンデック:Roy Canada
ハンナ・ベイツDey Young
フェルトン少尉:Sheila Franklin


遺伝操作惑星


 エンタープライズはモアブ星系で崩壊した中性子星の破片の観測と、破片が周囲の惑星に及ぼす影響を観測していた。破片はモアブVI号星に向かっていた。調査の結果、辺境の、この惑星に人類が住んでいることが判り、ピカードは破片の接近を知らせる通信を入れた。返答してきたのはアーロン・コナー。ピカードが撤退をすすめると、コナーは「外部との接触を絶っているため、自力で対処する」と答える。だが、結局エンタープライズから上陸班が送られることになった。
 上陸班は惑星上の居住カプセルの中に転送された。この惑星は遺伝子操作を受けた人間が住む理想郷として数世紀前に設計されていた。さらに個人の役割が決まっていて、コナーはリーダーとして、文句ばかり言っているマーティンは祖先の意志を伝える監視役として生まれついたということだった。この惑星を離れることは計画設計された社会の崩壊を意味する、とコナーは説明する。

 ジョーディと科学者のハンナが対策を話し合っている。居住カプセルは中性子星の衝突で発生する地震に耐えられそうも無い。二人は、もしかしたらエンタープライズのトラクタービームで破片の軌道を変えることが可能かもしれないと思い付く。コナーはマーティンの反対を押し切り、ハンナがエンタープライズに乗船することを認めた。
 機関部でハンナとジョーディが軌道を変える方法を検討している。確実な方法が見つからなければ住民たちを説得して避難させるしかない。ピカードはトロイにコナーと会って、現実を直視させろと命じる。

 ハンナたちは行き詰まっていた。どうしてもトラクタービームの出力が足りない。疲れたジョーディがバイザーを外すところを見たハンナが興味を示す。そしてバイザーの説明をしていたジョーディが、ワープエンジンのエネルギーを圧縮してトラクタービームに送り込む方法を思い付く。
 惑星ではコナーとトロイが話している。トロイが「他の星でおなじ社会を作ることはできないのか」と尋ねると、コナーは「この社会はハンプティー・ダンプティーと同じだ」と答える。そしてコナーはトロイにキスをして「この社会から逃げ出したい」とささやいた。

 ジョーディは、ピカードに発見した方法を説明する。衝突を防ぐには不十分だが、地震は弱まり、居住カプセルを補強すれば、どうにか、しのげそうだ。
 夜が明け、トロイが広場のピアノを弾いていると、コナーが「早起きだね」と言いながら近づいてくる。トロイは「もう逢えない」と彼に告げる。コナーが理由をきくと、彼女は「恋に落ちるなんて簡単。でも終わりが見えている恋なんて」と答えた。そこへジョーディたちが転送されてきた。ハンナから「居住カプセルを補強するために、エンタープライズから五十人の技術者が転送されてくる」と聞かされたコナーの顔が一瞬曇る。だが、他に手はないと言われ、彼は転送を許可した。

 エンタープライズは中性子星に接近、軌道を変える作業が開始された。艦のすべてのエネルギーがトラクタービームに廻され、破片は進路を変え始めた。やがて艦内の各部が故障し始め、ピカードは作業の中止を命令する。だが、ぎりぎり目標を達成することができた。コナーに作業の成功を報告したハンナは、「戻ってきたらお祝いをしよう」と言われ、腕を組んで考え込む。
 破片はモアブVI号星を通過し、カプセルも無事だった。乗員たちが撤退が完了しかけた時、カプセルに警報が鳴り響く。カプセルが地震に耐えきれず、ヒビが入ったようだ。

 ジョーディはハンナに「なぜヒビが入ったなんて嘘をついた?」と尋ねる。すると彼女は「どうして優れているはずの自分たちにエンタープライズにあったような機械がつくれなかったのかと疑問を持った」と答えた。ジョーディは「必要は発明の母っていうからね」と慰める。ハンナは亡命を求めていた。
 観察ラウンジで亡命希望者をどうあつかうべきか話し合われた。そしてピカードはコナーと会うことを決意する。転送室に行くため、ピカードとトロイがターボリフトに乗ると、トロイがリフトを止め、コナーと関係を持ってしまったと告白する。ピカードは後悔している彼女を慰めた。

 ハンナとマーティンが口論している所へ、ピカードたちがやってきた。トロイはピカードとコナーを二人きりにするため、ハンナを外に連れ出す。コナーは「エンタープライズから上陸班がくれば、こうなると判って板野に、好奇心から、それを許してしまった」と告白し、「だが、ここから出て行く訳にはいかない。もし何人もここから出ていってしまえば、この社会は崩壊する。亡命を却下してくれ」とピカードに頼みこむ。ピカードの答は「彼らを止めることは私にはできない」だった。
 住民たちが集まった。コナーは「あと半年我慢して考え直せ」と言うが、効果はない。ピカードは「君たちは熱に浮かされている。もう少し冷静に考えてみろ」と訴えた。ハンナは「私たちに苦しみを訴えるの?」とコナーに言う。それを聞いて、コナーは彼女たちの亡命を許してしまう。

 トロイは「住民たちを救うためにやったことがこんな結果になるなんて皮肉ね。」とコナーに言う。すると彼は「君との過ち以外に間違いを犯した覚えはない」と答えた。そして「これからも、ずっと君を愛しているよ」と言い残し、立ち去っていった。
 エンタープライズに23名の亡命希望者が収容された。ピカードは艦長室を訪れたライカーに「我々は惑星から彼らを救ったが、彼らに干渉し別の意味で惑星を危機に陥れてしまった」と語るのだった。




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