ターボリフトの中でビバリーとオダン大使がキスをしていると、デイタが途中から乗り込んできて進行中の調査の検討をしようとビバリーに言う。仕方なくビバリーはデイタと一緒にリフトを降りる。オダンは部屋に戻ると顔をしかめ、服をはだける。彼の腹部はなかに生き物でもいるかのように脈動していた。
ビバリーとオダンが部屋でじゃれ合っていると、ピカードからテリア・ゼル星の大使が到着したと連絡が入る。
レカ・トライオン大使とオダンの父親は知り合いらしい。今回の交渉はテリア・ゼルの二つの月に住む住民たちの調停だった。これからエンタープライズで近くまで行き、オダンが転送降下することになっていたが、オダンはシャトルで行くと言い張る。トロイは彼の中に感情の揺らぎを感じるとピカードに報告する。
ビバリーが床屋でパックをしているとトロイがやってきて、最近奇麗になったわね、とからかう。
エンタープライズはテリア・ゼルの周回軌道に入ろうとしていた。艦長室に呼ばれたオダンは、交渉のことを説明した後、ビバリーのことを話し出す。それを聞いたピカードの顔が厳しくなる。
シャトルベイにビバリーが見送りに来ている。オダンは彼女に花をプレゼントし、手にキスをすると、ライカーの操縦するシャトルで発進した。見計らったように惑星の影から戦闘機が現れ、シャトルは攻撃を受け、オダンは負傷してしまう。ライカーがエンタープライズに二人を転送で回収するよう要請すると、オダンは転送されれば死んでしまうと言い出す。
オダンは医療室に運びこまれた。ビバリーは診察しようとして彼の腹部が脈動しているのを発見する。オダンは腹をおさえ、これが自分で、体は借り物だとビバリーに告げる。
オダンの肉体は死亡し、本体の芋虫のような寄生生物は摘出された。トリル星に連絡を入れ、新しい宿主を取り寄せたが、しばらく時間がかかる。ライカーはそれまで自分のからだを提供しようと申し出る。ビバリーの手で移植手術が行なわれた。目を開けたライカーの発した言葉がオダンのものになっていることに気付いたビバリーはぎょっとする。
ライカーのからだを借りたオダンはレカ大使に連絡し、宿主が変わったことを両陣営に伝えるよう要請した。拒絶反応はまだ出ていないものの、オダンの体調はすぐれない。
部屋に戻りオダンが横になっているとビバリーがやってくる。オダンは「どんな姿をしていようと僕はオダンだ」と彼女に訴えるが、ビバリーは苦悩の表情を浮かべ、部屋を出て行ってしまう。
テンフォワードでビバリーはトロイに打ち明ける。「ライカーの中には確かにオダンがいるのに、目の前にいるのはオダンではなくライカー。どうすればいいの?」そこへオダンがやってくるが、彼女はオダンの方を見ようとしない。だが、トロイに説得され、ゆっくりとオダンのほうを振り向く。
月の代表者たちがエンタープライズにやってきた。はじめは外見の変わったオダンを信用しようとしないが、オダンが過去の交渉の裏話を披露すると、彼らはやはりオダン本人であることを認める。二人の代表者たちが交渉会場を出て行くと、オダンは苦痛に顔を歪める。
オダンの体が拒絶反応を示しはじめた。医療室でオダンはビバリーに迫るが、彼女は拒否してしまう。
二つの月の住民たちは公式にオダンを本人と認め、交渉が開始されることになった。オダンの宿主が届くまであと、十八時間。
オダンにもらった花をしばらく見つめていたビバリーは意を決してオダンの部屋を訪れる。オダンとビバリーは互いの愛を確かめあった。
交渉は最後の段階に入ろうとしていた。交渉の決裂に備え、二つの月の住民達は戦争の準備をはじめていた。オダンの方もすでに限界で、今日中に交渉がまとまらなければ、ライカーの体から切り離すようビバリーに頼み、会場に向かう。ピカードはビバリーを慰める。
交渉は無事成功した。ブリッジに報告に来たオダンは倒れてしまう。トリル星からの船はトラブルに巻き込まれ、到着が遅れていた。ピカードはトリル船とランデブーすべくエンタープライズを発進させる。
医療室に現れたオダンの新しい宿主を見たビバリーは絶句する。宿主は女性だった。
ビバリーが医療日誌を付けていると、移植手術から回復したオダンがやってくる。彼(彼女)が「今でも愛しているんだ」と言うと、ビバリーはついていけないと答える。部屋を出て行こうとするオダンにビバリーは「愛している」と声をかける。オダンは「君のことは忘れない」と言って彼女の手にキスをする。ビバリーはじっと手を見つめ続ける。