Star Trek the Next Generation 1st season


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禁断の秘薬
Symbiosis

第1シーズン 第22話
宇宙暦:unknown

救援任務に向かうエンタープライズ。隣り合った惑星同士が貿易問題でもめているのを見たピカードは怒りを感じる。


禁断の秘薬-あらすじ-


やや教訓めいてはいるが、新シリーズも素晴らしいものになることを予感させる優れたエピソード。

Merritt Butric(故人)はスタートレックでカークの息子デイビッド・マーカスを演じていた。


BLOOPER?
シャトル・ベイでターシャ・ヤーが手を振っているシーンがあるが、これは次回で彼女が死ぬことを予告しているのだろうか?(ということで話題になったのだが、実は制作と放映の順番が入れ変わっているので、単なる偶然)


監督:Win Phelps
Cast
Sobi:Judsoon Scott
T'Jon:Merritt Butrick
Romas:Richard Lineback
Langor:Kimberly Farr




禁断の秘薬


デロス星系の大規模なフレアを観測するエンタープライズ。予想以上のX線放射に各計器はショートし始める。防御スクリーンを強化し、その場を乗り切るが、詳しく観測するにはもっと接近する必要がある。ピカードが艦内に指示を伝えようとした時、同じ星系にいる貨物船から救難信号が入った。貨物船は第IV惑星オルネラのサンプソン号と判明、なぜか第III惑星の軌道上にいた。ピカードが貨物船に通信を入れると、貨物船の艦長は「いまにも艦がフレアに引きずり込まれそうだ。助けてくれ」と必死に訴えていた。

問題の貨物船はかなり旧型のもので内部には六名の生存が確認された。あと二三分しか持ちそうに無い。通信を試みるが、フレアの影響でうまく情報が伝わらない。艦長のティジョンにはなぜ貨物船が故障したのか全く理解していない。彼はどこかぼんやりしている。エンタープライズのトラクタービームで貨物船を補足しようとするが、フレアの影響で失敗してしまう。コンピューターをリンクさせた結果、貨物船に使われている電磁コイルの故障が原因と判明した。エンタープライズから電磁コイルを転送しようとするが、艦長ばかりか、ほかの乗員もコイルの付け方をしらないという。貨物船はとうとうフレアに捕らえられてしまった。

ピカードは仕方なく貨物船の乗員たちを転送することを決意する。電磁波の影響を押えるため、貨物船とエンタープライズの転送室のリンクが試みられた。ティジョンが飲み込みの悪いため手間取るが、何とか成功、乗員たちを転送する。だが、エンタープライズの転送室に現れたのは貨物コンテナだった。首をかしげるピカードたち。

貨物船は恒星に落下し、いまにも爆発しそうだ。ライカーは強制的に生命体をロックして、転送するようターシャに命じる。結局助かったのは四人だけだった。ティジョンたちは死んだ仲間のことなど意に介さず、ただ積み荷のことを心配する。

救出された四人はコンテナを確認するため貨物室に向かう。ティジョンともう一人はコンテナを見て大喜びだが、残りの男女は冷静に「コンテナに触るな。フェリシウムが貨物船と共に無くなってしまった今、コンテナを渡すことはできない。」とティジョンたちに言う。この男女はブレッカ(第3惑星)の人間のようだ。オルネラ人とブレッカ人は言い争いをはじめ、しまいには掴み合いのけんかになってしまう。彼らは手から電気のようなものを発し、互いを攻撃していた。ターシャがフェーザーで威嚇し、ようやく喧嘩はおさまる。ターシャは四人を観察ラウンジに連れて行かせる。

観察ラウンジでは相変わらず、四人が言い争いを続けている。ブレッカの男女のほうが優位に立っているようだ。ピカードは観察ラウンジに顔を出した。ブレッカ人の男はソビ、女の名前はランガ。オルネラ人の方はティジョンとロマス。ティジョンが言うにはオルネラにはあの貨物船と同型の二隻があるが、両方ともおなじ故障をしているという。ピカードはレプリケーターで電磁コイルを複製してやれとデイタに命じる。ピカードがコンテナのことを尋ねると、ティジョンはコンテナに入っている薬を持ち帰らなければ、オルネラ人は疫病のため滅亡してしまうと説明する。ブレッカのソビたちもそれを認めるが、フェリシウムを作る報酬をもらわなければやっていけないと訴える。どちらも一歩もひかない。疫病と聞いたピカードの顔がこわばる。もし本当なら、エンタープライズ内にその疫病が持ち込まれてしまったことになる。ピカードはビバリーを呼んだ。

四人は医療室に連れて行かれ、検査を受けた。ブレッカ人たち二人は健康なようだ。ビバリーはピカードにオルネラ人が健康な理由がわからないと報告する。ただ脳がやられているらしい。オルネラ人はコンテナを返してくれと必死にピカードに訴える。ピカードが「ブレッカ人は違うと言っているぞ」と答えると彼らは「殺人者の肩を持つのか」と怒鳴りはじめる。そして「もう駄目だ、寒気がしてきた」と弱々しく震える。

ピカードはシビたちの部屋を訪れ、薬を分けるように伝える。はじめは渋る二人だったが、二人分だけ「サービスで」分けることに同意した。ピカードたちは貨物室に向かった。ビバリーも呼ばれ、薬が取り出された。この薬は一回の服用で75時間しか持たないという。この効果が切れればまた薬を飲まなくてはならない。ブレッカ人はオルネラ人のためにフェリシウムを、オルネラ人はブレッカ人のために生活必需品を作って提供しているという。奇妙ではあるが一種の共存関係が成立しているのだ。

ビバリーはフェリシウムを持ち、医療室に向かった。彼女の目の前でティジョンたちは薬を打つ。するとふたりは大きなため息を吐き、恍惚の表情を浮かべ、「もう大丈夫だ」といった。ビバリーの顔が強張る。

ビバリーは作戦室に駆け込み、薬が麻薬であることをピカードに報告する。オルネラ人たちは麻薬漬けにされていたのだ。

ライカーたちはオルネラとブレッカの歴史を調べ、面白いこと発見した。大昔に疫病が発生し、その時からあの共存関係が生まれたのだ。だがその疫病は存在せず、フェリシウムはただの麻薬としてしか働いていない。ビバリーはなぜ麻薬のやり取りを許すのかとピカードに食って掛かる。だが、ピカードは彼らの選んだ道に干渉することは許されないと答える。

オルネラのマーゴンと名乗る高官らしきものが交信を求めてきた。彼はティジョンたち二人と話したいと要求してきた。ブリッジを見せるのはまずいと判断したピカードは、通信をティジョンたちの部屋へつなぐように命じ、ブリッジから出ていった。「麻薬に手を出す人間の気持ちを理解できない」と言うウェスリー。ターシャは自分の故郷では麻薬が蔓延していたこと、麻薬はとても危険であることを説明した。

客室に通信がつながれた。マーゴンは苦しみながら早く薬を持ってこいとティジョンに訴え、通信は切れた。助けを求めるようなまなざしでティジョンはピカードを見つめる。だがピカードは「残念だが」と彼に伝えた。突然ティジョンが手から放電し、ライカーを押さえつけた。「フェリシウムを返さなければこいつを殺す」と警告する。だが、ピカードは「君には人は殺せない」と言い放つ。ティジョンは泣き崩れ、薬を渡してくれと懇願する。

そこへロンガが現れ、ピカードを呼んだ。ブレッカ人たちの部屋へいくと、彼らは今回に限りフェリシウムを譲ろうと言い出した。ピカードは疫病など存在しないこと、オルネラ人には薬はいらないことを指摘する。ビバリーもなぜフェリシウムの効果を彼らに話さないのかと詰め寄る。だがソビ、ロンガは表情を変えず、「どうするつもりだ?」と逆に尋ねてきた。ピカードは第一級優先事項に従えば干渉することは許されていないと答え、部屋から出て行こうとする。ビバリーは我慢できずピカードに「どうして彼らにやめさせないの?」と訴える。ロンガは勝ち誇った表情で「あなたの出る幕じゃないわ」とビバリーに言った。

エンタープライズはオルネラ星の周回軌道に乗った。貨物室では貨物船に取り付けるための電磁コイルが二本仕上がっていて、ティジョンとロマスが嬉しそうに眺めている。そこへピカードとソガたちがやってきた。ピカードはフェリシウムもオルネラに転送することになったと教える。大喜びのティジョンたち。「一緒にオルネラに行って値段の交渉をしたい」とソガが言うと、ティジョンたちはにこにこと「歓迎する」と答えている。厳しい表情で四人を見ていたピカードはコイルを渡すつもりはないとティジョンに伝える。呆然とするティジョンや「安定した関係を壊すことが許されるのか」と抗議するソガたち。「コイルを渡すこと自体が連邦の規則に反することだ」とピカードは説明する。抗議するティジョンたちだが、ピカードの決意は変わらない。転送台にのったティジョンはピカードに「あとで自分がなにをしたのか分かりますよ。」と言う。ピカードには「そうだな」と答えるしかなかった。四人とコンテナはオルネラに転送された。

ピカードとビバリーはブリッジに向かう。「なんだか残酷なことをしたような気がする」と言うビバリー。ピカードは「連邦の規則はいままでの経験に基づいた哲学なのだ。たとえ親切だと思ってやったことでも、結果が良い方に傾くとはかぎらない」と答える。

エンタープライズは、とりあえずオルネラから離れた。




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