Star Trek the Next Generation 1st season


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さまよえるクリンゴン戦士
Heart of Glory

第1シーズン 第20話
宇宙暦:41503.7

脱走したクリンゴン人がエンタープライズに保護される。戦士として生きる彼らを見たウォーフは自分の体に流れるクリンゴンの血が熱く煮えたぎるのを感じていた。


さまよえるクリンゴン戦士-あらすじ-


コリスたちはクリンゴンの巡洋艦を破壊し、保安部要員を殺害してしまう。

ウォーフにまつわる幾つかの秘密が明らかにされ、マイケル・ドーン自身がインタビューで語っているように彼の役割は次第に大きくなっていく。


BLOOPER
ピカードがタラリア人の船を呼び出すシーンでライカーに向かって、"There is more to this than we've been told. Why was the Tarellian ship so far off course?"と言ってしまう(吹き替えでは多分訂正されていたと思われるので英語のまま)。


監督:Rob Bowman
Cast
コリス中佐:Vaughn Armstrong
クレナ中佐:David Froman
コンネル中尉:Charles H. Hyman




さまよえるクリンゴン戦士


エンタープライズは中立地帯で起っている戦闘を調査するよう命じられた。付近に連邦艦は存在せず、おそらくフェレンギ艦だろう。中立地帯に接近したエンタープライズのセンサーにフェーザーと魚雷が使用された痕跡が捕られた。また周囲に漂う破片は、フェレンギ人のものではなく、ロミュラン艦のものだと判明する。また中立地帯への侵攻を開始したのだろうか?ピカードは、速度を落とし、警戒態勢をとるよう命じた。やがてスクリーンにタラリア人の船が捕らえられる。バトリス号、貨物船だ。センサーには艦の内部に生命反応らしきものが捕らえられ、ライカーたちが乗り込んで調査することになった。ピカードはジョーディにバイザーの映像をエンタープライズに中継するよう命じる。

転送室。デイタとジョーディはバイザーに付けられた送信機についてライカーに説明する。バイザーの処理する情報量が多すぎるため、あまり遠くまで情報を届けることはできないようだ。三人はタラリア艦へ転送された。

タラリア艦の内部はひどい状態だった。ジョーディのバイザーの映像がエンタープライズに送信されはじめた。ブリッジの乗員たちは実際とはあまりにもちがう映像に驚く。ジョーディにしてみればこれはいつも「目で」見ているものなのだ。ライカーたちは艦内の捜索を始めた。しばらくすると機関室の奥に生命反応が確認され、三人はそちらに向かう。ジョーディのバイザーは船体の隔壁に走る亀裂が捕らえられた。近いうちに船体が崩壊してしまうだろう。ふたたび奥に進み始める三人。ジョーディのバイザーの送信機が壊れてしまった。機関部の入り口まで来た三人だが、隔壁の扉をあける装置が壊れている。デイタが扉をこじ開け、中に入るとクリンゴン人がいた。

クリンゴン人はコリスと名乗った。ほかにも二人クリンゴン人がいたが、片方は動けないようだ。艦の崩壊が始まり、ピカードは六人を急いで回収するよう命じるがうまく行かない。ピカードたちの目の前で艦は爆発してしまった。だが、少し後に六人の姿が転送室に現れた。

コリスたちは医療室に連れて行かれた。ピカードはウォーフと共に医療室に向かう。元気なほうのクリンゴン人の名前はコンメル中尉、もう一人は重傷だ。コリスは貨物船でMZ第V基地へ向かう途中、フェレンギにいきないり攻撃され、自分たちが戦闘の指揮を執ったものの、相手は強敵ですきをついて倒すのがやっとだったと説明する。いまいち理解できないなとピカードが言うと、ボリスはあとで説明するから休ませてくれと頼む。ウォーフが彼らを客室に案内していった。三人の出ていった後、ピカードは彼らの言うことは額面どおりにとることはできない、調べる必要がありそうだとライカーに話す。

客室に案内された二人は食事を始めた。コリスは人間に仕えているなんてとウォーフを煽る。起ったウォーフを見たコリスたちは目を輝かせる。

医療部では重傷のクリンゴン人(クレナ)が苦しみはじめた。ビバリーにはどうすることもできない。ピカードは事態をコリスに知らせる。医療部に現れたコリス、コンメル、そしてウォーフ。コリスはクリナスの目を覗き込むと、叫び声をあげはじめる。そしてコンメル、ウォーフまでも叫びはじめた。あっけにとられるピカードたち。その後コリスは「もう(体に)魂は残っていない。処分してくれ」とビバリーに言うと医療室から出ていった。ひそかにコンメルがクルナスの服から何かを剥ぎ取ったことには誰も気づかなかった。

通路を歩くコリス、コンメル、ウォーフ。「クリナスを殺したのは敵に違いないのだか名誉の死だ」というコンメルに「敵に違いない」とはどういう意味だとウォーフが尋ねる。ウォーフは逆になぜこの艦に乗っているのかと聞き返される。ウォーフは「キトマー基地の虐殺」で助けてくれた人間に恩返しをするためだと答える。コリスたちはクリンゴン人の血が騒ぐだろう、お前は勇士なのだ、戦えとウォーフに言う。そしてピカードに話したことはすべて嘘で、本当は輸送船を奪い、追跡してきたクリンゴン艦を撃破したのだと告白する。思わず聞き返すウォーフだが、コリスは「平和はクリンゴン魂を殺してしまう」とウォーフを煽る。そしてコリスたちに求められるまま、ウォーフは艦内を案内する。

ブリッジでピカードたちがウォーフが別人のようになってしまったと話している。センサーには正体不明の艦が接近しているのが捕らえられた。

機関部を見学するコリスたち。「こういう船なら栄光の戦いができたのに」ともらすコリス。ウォーフが「君たちの栄光の戦いは時代遅れだ」と指摘すると、コリスは「この船なら十分やれる、本能が戦いを待っている」と熱く答えた。

デイタがあの咆哮は「死の儀式」であるとピカードに説明する。接近してきたのはクリンゴンのヘビー・クルーザーだった。ピカードが交信を求めるとクルーナ艦長が応じてきた。ピカードたちがコリスたちを救助したことを伝えると、クリーナは、コリスたちはクリンゴン人を殺した反逆者であると説明し、身柄を引き渡すよう要求してきた。コリスたちは第十七番デッキ、戦闘ブリッジの近くにいた。ピカードは彼らを拘束するようターシャに命じる。ウォーフは彼らに力を貸すつもりなのだろうか?ピカードにも確信は持てなかった。

ターシャたち保安部員が近づいてきた。ターシャはウォーフに二人から離れるように命じる。ウォーフにはターシャの真意がわからない。ターシャたちが捕らえに来たと気づいたコリスたちはウォーフに協力してくれ、クリンゴン同士、共に戦おうと頼む。

緊迫した空気の中、近くの部屋から女の子が出てきた。コリスは子供を抱き上げる。ターシャはコリスが人質をとったとピカードに報告するが、コリスは子供をウォーフに渡した。ターシャは部下にコリスたちを拘束させた。彼らが去った後、ターシャは「どうしようかと思った」とこぼす。だがウォーフは「クリンゴンは人質などとらない」と意外そうな顔をする。

コリスたちは拘留室に入れられた。だが落ち込んだ様子はなく、クリンゴン語なにか話した後、うなずきあう。

ブリッジにウォーフが戻ってきた。ピカードはクリンゴン側の意向を彼に伝える。クリンゴン艦が転送距離内に入り、身柄の引き渡しを求めてきた。ウォーフはピカードの許可を求めた上で、クルーナ艦長に「彼らは自分のクリンゴンの血を燃え立たせてくれた。彼らに名誉ある死を与えてくれ」と頼む。しかし艦長は「できればそうしたいが、それは許されない」と拒絶する。ピカードは二人を転送室に連行するよう命じた。

その頃、拘留室の二人は隠し持っていた部品でフェーザー銃を組み立てていた。そしてバリアを破ると保安部員たちを撃ち倒す。コンメルは殺されたが、コリスはフェーザーを持ち、逃亡した。

コリスは機関部に逃げ込こみ、ワープエンジンにフェーザーを向ける。後を追ってきたターシャにも手を出すことができない。ピカードがコリスを説得しようとするが、ウォーフとしか話す気はないと拒絶されてしまう。ウォーフはピカードとともに機関部に向かった。

ピカードの許可を得たウォーフはコリスに近づいていく。それに気づいたコリスはエンタープライズを奪い、暴れまわろうと持ち掛ける。だが、ウォーフは表情を変えず、フェーザーを向ける。信じていたのにというコリスに向かってウォーフは戦士が勝たなくてはならないのは自分の心だと訴える。逆上したコリスは「貴様はクリンゴンではない」とウォーフに言う。ウォーフは「かもしれん」と答えるとフェーザーを発砲した。

機関部の一階に落下したコリスにウォーフが近づいていく。そして目を覗き込むと叫び声をあげた。

ブリッジに戻ったピカードは顛末をクルーナに伝えると、クルーナはウォーフと話がしたいとピカードに頼む。彼はエンタープライズの勤務が終わったらこちらにこないかと誘った。

持ち場に戻ろうとするウォーフを心配そうに見つめる乗員たち。みなの視線に気づき「礼を言っただけです」と言うウォーフに、ピカードは「我々は君を必要としている」とねぎらいの言葉をかけた。




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