Star Trek the Next Generation 1st season


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デネブ星の法廷 (前編、後編)
Encounter At Farpoint

第1シーズン 第1&2話
宇宙暦:41153.7

ピカード艦長と乗員達はデネブIV号星のファーポイント基地への処女航海へ出発するが、その途中でQと遭遇してしまう。

デネブ星の法廷(前編、後編)-あらすじ-


オリジナルシリーズ(TOS)のマッコイ(137歳!)が提督役で登場している。
ピカードは宿敵ともいえるQにはじめて出会う。Qのキャラクターはオリジナルシリーズの「ゴトス星の怪人」に登場したトレラン将軍とそっくりである。

本来は2時間ものとして制作された「新スタートレック」のパイロット。残念ながら「素晴らしい出来」とは言い難い。熱烈なスタートレックファンならともかくのんびりした展開にはわくわくさせられない。TV放映の際に2話に分けられたため、1話,2話とカウントされている。
邦題の「デネブ星の法廷」は'95年の2月頃CSで放映されたもの。LD-BOXでは「未知への飛翔」となっていた。

BLOOPER
1)ライカーがホロデッキにいるデイタを探すシーンがある。ここでコンピューターが「ホロデッキは右側」と答えているにもかかわらずライカーは左側へ進んで行く。
2)デイタがライカーに向かって「スターフリートアカデミーを卒業したのは'78年」と説明する。が、「謎めいた記憶喪失」では「2338年に卒業」ということになってしまっている。
3) ホロ映像はホロデッキの外では実体化していられないはず。ホロデッキで濡れた服から水が滴り落ちたり、ホロデッキから投げた雪が外にいるピカードに当るシーンなど、これと矛盾するシーンが後のエピソードでもたびたび登場する。

監督:Corey Allen
Cast
Q:John de Lancie
ゾーン:Michael Bell
マッコイ提督:DeForest Kelly
トーレス:Jimmy Ortega



デネブ星の法廷(前編、後編)


エンタープライズはデネブIV号星にあるファーポイント基地へ向かっていた。今回の任務はが航宙船U.S.S.エンタープライズの処女航海になる。まだ副長たちは配属されていない。デネブ星で落ち合う予定だ。突然ディアナ・トロイが「強い知性」を感じた。警報が鳴り響き、ブリッジ前方のビューワーには何か鎖のような物体が艦を包み込む様子が映し出され、エンタープライズは緊急停止した。

ブリッジの後方に閃光とともに一人の男が現れ、強い口調で「他人の宇宙を侵さず自分の宇宙へ戻れ」と命じた。Qと名乗る男はフェーザーを向けた保安部員を凍らせてしまう。そしてピカードの抗議にも顔色を変えず「故郷へ戻らなければ死ぬことになる」と再び警告した。

Qはアメリカ陸軍の服に着替え、共産主義と戦えとピカードに言う。あの時代から人間は成長したとピカードが言うと、Qは防護服に身を包み、軍が地球を支配していた時代のこと、宇宙に進出してからの起ったことを指摘した。ピカードは「冷静に同じ事をお前がここでしようとしている。真実を暴かれることは恐れない」とQに答える。するとQは嬉しそうに「準備をしておこう」と言い、閃光とともに消えた。

ピカードは奇襲を掛ける決定を下した。エンタープライズは反転、最大ワープスピードで鎖の網から遠ざかった。艦速はワープ9.3に達した。球状になった鎖は依然として追跡してきている。Qの正体はトロイにもわからない。ただ想像を超えた存在であることは確かだ。ワープ9.5。鎖はワープ9.9にまで速度をあげていた。ピカードはこのまま円盤部を切り離す準備をするよう命じ、第二船体の戦闘ブリッジへ指揮権を移動させた。

一般市民の移動が開始された。少なくとも彼らを乗せた円盤部は逃げ切れるはずだ。エンタープライズから光子魚雷が発射され、その隙に船体の分離が行われた。第二船体は反転し、鎖の方へ向かった。ビューワーには光子魚雷の爆発が映し出された。ピカードは艦を停止させ、鎖の接近を待つように命じた。そして無条件降伏する旨を送信させた。鎖からの応答はなく、第二船体はすっぽりと鎖に覆われてしまった。艦に衝撃と閃光が走った。そして次の瞬間、ピカードたちはどこか別の大きな部屋にいた。

部屋の中には大勢のボロをまとった貧しそうな生命体がいてピカードたちに野次をとばしている。警備兵たちが機関銃を威嚇射撃し、中国風の衣装を着た男が「囚人たちは立て」と叫んだ。ピカードはデイタたちを制止し、椅子に座った。ここには21世紀半ば、核戦争後の地球を再現されているようだ。例の中国風の男は「起立して裁判官に敬意をはらえ」と命じた。奥から出来てきたのはQ。大きな椅子に座り、自分が裁判官のつもりらしい。一人の警備兵が「立て」と言いながら繰り返し機関銃で威嚇している。我慢しきれなくなったターシャは立ち上がり、その警備員を蹴り倒してしまう。するとQは警備員にむかって「愚かもの」と言い捨て、別の警備兵がその男を撃ち殺してしまった。「公平な裁きを期待したいな」とピカードが言うと、Qは「もちろんだ」と少し笑いながら答えた。

ピカードたちは「人類の犯した野蛮な罪」で裁かれるらしい。「罪を認めるか?」と中国風の男が尋ねた時、デイタが異議をとなえはじめた。だがQはデイタの発言が終わらないうちに却下してしまった。ターシャが「私はこのような非道がまかりとおる惑星からこの人たちに救ってもらった。こんな不公平な裁判は正義の前に、宇宙艦隊の前にひざまずくべきだ。」と叫ぶ。Qがターシャをじっと見つめると彼女は凍ってしまった。ターシャを気遣うピカードたちを尻目にQはあくびをしている。ピカードの必死の訴えでQはターシャを元にもどした。もっと具体的な罪状を示せとピカードが訴えると、Qは端末を渡し、自分で読み上げろと迫る。端末に目を通したピカードが「我々の罪ではない」と言うとQは「たわけ者」と怒鳴った。警備兵たちはデイタたちに機関銃を向け、Qはピカードが有罪を認めなければ引き金を引けと命じる。ピカードは有罪を認めるしかなかった。喜ぶ観客とQ。だがピカードは「条件付きで」と付け加えた。ピカードは「野蛮だったこともある。だから今は野蛮ではないことを今後の任務でためせ」とQに訴える。Qはにやりと笑いながら「現在の任務、ファーポイント基地が絶好のテストの場になるだろう」と答え、休廷を宣言させた。

Qが部屋から出て行くと、ピカードたちはエンタープライズの戦闘ブリッジに戻っていた。艦はデネブ星へ向かっていた。例の鎖状の物体は消えていた。

その頃、デネブ星では副長になる予定のライカーが領事のゾーンから呼び出されていた。ライカーは基地のことを質問するがゾーンはなぜか話をそらそうとする。またゾーンはライカーに果物をすすめた。部屋に入ってきたときにはなかったはずなのに......ライカーがそのことを指摘するとゾーンは怒り出してしまう。ライカーが部屋から出て行くとゾーンは「もうよせと言ったのに。罰しなくてはならなくなる」と話し始めた。相手は誰なのか?

ライカーは市街地の広場でクラッシャー親子とあった。ビバリーとウェスリーもエンタープライズに乗ることになっている。ビバリーが布地を物色しているが気に入ったものがない。だが目を離した隙に欲しかった柄のものが現れた。驚く三人。

ビバリーたちと別れたライカーはラフォージからエンタープライズが到着したと報告を受け、エンタープライズへ転送された。

エンタープライズは第二船体のみでデネブ星へ到着した。あと一時間もすれば第一船体も到着するはずだ。戦闘ブリッジに向かったライカーはピカードに着任を報告するが、ピカードは彼の方を向こうともせず、Qとの遭遇を記録した映像を見るよう指示した。その後、ライカーは艦長室に呼ばれ、円盤部との手動のドッキングを命じられた。

ライカーは命令に従い、円盤部のドッキングの指揮をはじめ、見事に成功させた。彼が優れた操艦能力の持ち主であることに疑う余地はない。

観察ラウンジでピカードとライカーが話している。ピカードからある任務で艦長の決定に反対した時のことを尋ねられたライカーは素直にその時の艦長には無理な任務だと判断したからだと答える。ピカードは自分が子供が苦手なことを告白し、ようやく笑顔を見せるとライカーに握手を求めた。

機関部ではビバリーがジョーディのバイザーを調べている。盲目の彼は、この「バイザー」という装置の助けを借りて外部からの信号を脳で捕らえているのだ。だが多少の苦痛を伴っているものらしい。

デイタは医療施設の査察に来た転送嫌いの老提督を案内していた。そう、マッコイだ。提督はデイタをバルカン人のようだと言い、エンタープライズを褒め称えた。

デネブ星の軌道上のエンタープライズのそばにライカーが乗船していたU.S.S.フッドが伴走している。ブリッジのピカードとライカーが軌道を離れていくフッドに送るメッセージのことを話しているとビューワーにQの姿が現れた。彼は24時間以内に成果をあげられなければ厳しい判決が下るだろうと警告し、消えてしまった。ピカードは「Qの存在を無視して行動する。すべては自分たちの行動の結果だ」と部下たちに宣言した。

何事も無いまま、すでに11時間が経過していた。作戦室ではいらいらした様子のライカーがデネブ星についてピカードに報告している。ファーポイント基地の材料はほとんどが別の惑星のもので、ありあまったエネルギーを交換したものだろうとライカーたちは考えていた。報告された不思議な現象は驚かせるためのトリックだろうとピカードは言う。だがライカーは何かが隠されていると感じていた。

作戦室からブリッジに出たピカードたち。カウンセラーを紹介されたライカーは驚く。トロイはテレパシーで「イムザディ(愛しい人の意)」と語り掛けてきた。お互いを知っているらしい。

ピカード、ライカー、そしてトロイはデネブ星に降下し、ゾーンと対面した。ゾーンはベタゾイドのトロイがいることが気に入らないようだ。ピカードたちは基地建造に関する技術提供を求めるが、ゾーンは拒否し、もし無理強いするのならフェレンギ人と同盟を結ぶと答えた。突然トロイが顔を歪める。何者かの痛みや恐れ、そして絶望を感じたのだ。感情は別の生命体のものだ。ピカードが心当たりはないかと尋ねると、ゾーンは怒り出す。ピカードは話し合いを延期すると言い残し、部屋を出た。

ライカーはデイタを探してホロデッキへ向かった。中は美しい盛りが再現されていた。奥へ進んでいくとデイタは口笛の練習をしていた。ライカーはデイタに調査班に加わるように命じた。出口へ向かう途中、二人はデイタ自身のこと話し合った。デイタは能力的には人間以上だが、それでも人間になりたいという。出口の方からやってきたウェスリーが池に落ちてしまった。デイタが走り寄り、軽々と彼を池から引きずり出した。驚き、喜ぶウェスリーだが、ホロデッキを出たところでピカードと会い、にらまれてしゅんとなる。

ライカー、ディアナ、デイタ、ターシャ、ジョーディ五人が調査のためファーポイント基地に降下した。彼らは二組に基地の捜索を開始した。

ディアナたちが地下通路を調べている。ジョーディによればここの材質は未知の物体で、トロイは再び強い悲しみの感情におそわれた。ライカーたちも彼らと合流した。 その頃、ビバリーはウェスリーを連れブリッジへ出頭した。ウェスリーを見て「子供は入るな」と怒鳴るピカードだが、彼女に気づき驚く。そしてウェスが彼女の息子と知ると、ブリッジへ入ること許可する。そして艦長席へすわることを許されたウェスは目を輝かせ、計器の説明を始める。ウェスの知識に驚くピカードだが、接近警報が鳴り始めた。ピカードはあわててウェスリーたちを出ていかせた。接近しているのは正体不明の円盤状の艦船で、こちらからの呼びかけには応答しない。

円盤はデネブ星の軌道に乗った。ゾーンに通信を入れると、彼も円盤のことはしらないという。円盤からエンタープライズにスキャン光線が発射された。

トロイは感情の波からようやく立ち直っていた。ライカーはエンタープライズと交信しようとするが、妨害されている。仕方なく歩いて地下から出ることになった。

大型の円盤が攻撃準備を始めた。標的はエンタープライズではなく、デネブ星のなぜか使われていないはずの旧市街地だった。ようやく地上に出たライカーたちは外部からの攻撃に気づく。ディアナたちを艦に戻らせ、ライカーたち男性は調査に向かった。

ゾーンはエンタープライズに救助を求めてきた。だがピカードは答えようとせず、ライカーからの報告を受けた。そしてゾーンをエンタープライズへ連れてくるよう命じる。

ピカードが円盤に攻撃を加えようとした時、Qがブリッジに現れ「己のルールにも従えないのか」といった。「円盤とお前たちの見にくい顔の意味するのは同じ物だ。攻撃しないのか?」とQは続ける。円盤は攻撃を続けている。ピカードは惑星と円盤の間に入ろうとするが、計器が反応しない。

ライカーとデイタが領事室へ入っていくとゾーンがおびえていた。ライカーたちが訳を話さなければ帰ると脅すとゾーンは慌てて話すと約束した。だがゾーンは絶叫とともに消えてしまった。転送されたようだ。

トロイは艦の近くから「満足感」を感じると報告した。Qは「まぬけな艦長はまだ気づかないのか」と言う。怒るピカードにQは上陸班を円盤部へ送れとアドバイスする。ピカードは拒否するが、戻ってきたライカーは行かせてくれと頼む。そして「人間は野蛮ではないことがまだわからないのか」と怒鳴るとQは「手助けしてやろうと思ったのに」と言い残し消えてしまった。

ピカードは医療部を訪れビバリーに先程怒鳴ったことをわびた。そして「転属した方が良いのではないか、私の下では夫の死を忘れられないだろう」と言うと、彼女は「嫌ならここへ来なかった」と答えた。ピカードは「友人になりたいな」と言い、部屋から出ていった。

ライカーの率いる上陸班が円盤内に転送された。そこはファーポイント基地の地下通路と全く同じ構造で、トロイは怒りと憎悪を感じていた。その矛先はデネブ星の旧市街地。一体何があるというのか?円盤内には設備も乗員も一切見当たらなかった。奥の方からゾーンの悲鳴が聞こえてくる。近づいていくと何かの装置に捕らえられたゾーンが「助けてくれ、ゆるしてくれ」と泣き叫んでいた。ライカーたちは装置に向けフェーザーを発射し、ゾーンを解放した。その時、円盤の内部が明るくなりはじめた。 円盤の異常に気づいたピカードはライカーたちと交信しようとするがうまくいかない。艦隊の制服を着たQが現れた。ピカードは無視してライカーたちを転送しようとするが、計器が反応しない。Qは時間切れだと言う。ピカードは「部下たちを助けさせてくれ、何でもする」とQに懇願した。するとブリッジの前方にライカーたちが転送されてきた。だが彼らはQがテレポートさせたのではなく、円盤が転送してくれたのだった。円盤は艦船などではなく、大きな生命体だった。Qはピカードに攻撃するよう煽る。だがピカードは耳を貸さずライカーの報告を聞く。ゾーンは「助けを求めていたんだ」と言い訳する。一連の事態の原因を理解したピカードはフェーザー砲をデネブ星に向ける。その時円盤が光りはじめ、クラゲのような姿になった。Qは言う。「簡単な謎だった。寛大すぎたよ」。

エンタープライズから旧市街地の地下にいる円盤生命体へエネルギー光線が発射された。旧市街地の地下からは円盤生命体が現れ、軌道上の仲間のところへと昇っていく。二体の生命体はお互いの触手をからめあいながらデネブ星から遠ざかっていった。

ピカードが「なぜだ?我々は遊び道具か?」とにらむと、Qはにやっと笑って「そうだ」と答えた。そして「また現れるかもしれんぞ」と言い残し姿を消した。

ファーポイント基地は再建されることになった。エンタープライズは新たな任務を探し、発進した。




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