バッテリーのはなし

バッテリーは車を動かせる力の源です。始動時の点火はもとより、ランプやコンピューターなどの
電装品までバッテリーの電力に頼っています。バッテリーの電力なしでは車は動かないのです。

INDEX

ハッテリーの構造と形式
バッテリーの役割
バッテリーのはたらき
バッテリーの点検とメンテナンス


■バッテリーの構造と形式


・バッテリーり内部は、陽極板・セパレータ・陰極板そして隣の部屋との 接続部などからなっており、極板はいつも電解液(希硫酸)の中に入っています。

・また、中は6つの部屋に分かれており、それぞれに独立しています。したがって液口栓も6つあります。

・鉛と硫酸の反応を利用したバッテリーは起電力が2ボルトのため、6ケ直列に接続して12ボルトとしています。





●形式

65 23
@ A B C
@ 性能ランク 容量と始動性能の関係で決定
A 短側面の大きさ 幅×箱の高さの区分 ※注1
B 長さの寸法 (p)
C 端子の位置 R.L.記号なし※注2







※注1短側面の大きさ

記号 幅×箱高さ(mm) 従来相当形式
約125×160 12N24
約127×200 NS40Z.NS60
約133×204 N40
約170×200 N50.N70
約173×209 N100
約180×210 N120
約220×210 N150
約276×216 N200
※注2端子の位置

例Rの場合
Lは+と−の位置が反対













■バッテリーの役割

自動車の電気回路は5つに大別できます

始動回路
自動車 の始動用スイッチを入れると、バッテリーから流れる電流でスターターが回転し、エンジンを始動させます
点火回路
バッテリーの電圧をイグニッションコイルで高電圧にし、ディストリビューターを通じてスパークプラグに配電します
点灯回路
夜間照明ライト、室内灯、方向指示器・ブレーキランプ等の信号用、ナンバー灯・尾灯や警告用等のランプを点灯するための回路
計器類、警音器などの回路
自動車 の機能を指示する電気計器(速度計・ガソリン量計・水温計などの計器類)やクラクション
また、ワイパー、ヒーター、クーラー、ラジオやステレオなどの電装品の電気回路
充電回路
オイルタネーター(交流発電機)のベルトを作動して電気を発生させます


■バッテリーのはたらき

●放電・・・・・バッテリーから電気的エネルギーを取り出すこと(点灯など)

●充電・・・・・外部の電源から電気的エネルギーを加えて、元の状態に回復させること

乾電池の場合は一度放電するともう使用できませんが、バッテリーの場合は放電と反対方向に電流を流すと(充電)再び元の状態になります。
これをバッテリーの可逆性といいます。つまり、車が走っている時には、オイルタネーターの発電によってバッテリーはいつも充電状態にあります。


■バッテリーの点検とメンテナンス

(1)電解液の過不足

(2)取り付けは緩んでいないか?

(3)ターミナルの接触

(4)液比重は適正か?

電解液比重 充電されている量(%)
1.280 100
1.240 70〜75
1.200 40〜50
1.160 15〜20
1.140以下 使用できる容量は
ほとんどない


(5)バッテリーあがりのときには

※注1ブスターケーブルの取り扱い方

A.ブスターケーブルを次の順番につなぐ

  1. あがり車のバッテリーの+端子
  2. 救援車のバッテリーの+端子
  3. あがり車 のバッテリーの−端子
  4. 救援車 のエンジンフックなど

B.救援車 のエンジンを始動し、回転を少し高めにする。

C.あがり車 のエンジンを始動する

D.ブスターケーブルをつないだ時の逆の順にはずす。

※注2ブスターケーブルを接続する時の注意事項

・救援車のバッテリーは、あがり車 と同じ電圧で、同程度の容量のものを使う。

・両車のサイドブレーキを引いておきましょう。またあがり車のギヤはNかPに入れておく。

・ブスターケーブルの+端子と−端子をショートさせないようにする。


バッテリーの性能も非常によくなってきていますが、バッテリーを使う電装品の数も増えています。
いざという時のために、ボンネット内部の安全点検も定期的にしておきましょう。


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