Column
自宅改修のレポート 〜その1 外壁
独立前に建てた我が家は,1階に親世帯,2階に私の自宅と事務所
という3つの要素で構成された完全分離の2世帯住宅です。
竣工時は幾つかの雑誌やテレビ番組でも取り上げて頂きましたが
それから20年が経ち,色々が不具合が重なってきたので思い切って少し手を入れる事にしました。
そこで少しでも参考になれば,という思いを込めて,
不具合の出た内容と対処を具体的に紹介したいと思います。
① 外装
現況の外壁は,アイカ工業のジョリパットの鏝仕上げをメインに,
その他スチール部分はシグマフェローという輸入のメタリック塗装,
木部は植物油ベースのオスモカラーです。
ジョリパットは年数の割には傷みが少なく,色変化も比較的無い様ですが
一部地震の影響・隣地の工事によるクラックが発生した部分があるのと,
それに伴って若干塗膜が浮いている部分数カ所見受けられました。
※アイカ工業「ジョリパット」
http://www.aica.co.jp/products/fill-w/jolypate/
↑判りにくいのですが,中央の色が白っぽく見えている所が塗膜が浮いた部分を取り去った状態の部分です
↑駐車スペースの上を見上げた所です
10年ほど前にバルコニーの手すり際からの漏水があり,その対処の経過を
見るのと,入った水が内部に溜まらない様に軒天に空けた穴がそのままに
なっています。
前回の手すり際の対処は笠木の補修と上からのコーキングだけだったので
今回はその周辺の壁を一度壊し,根本対策をしてから軒天の穴も塞ごうと思います。
作業の順番は
1. 写真の様に足場をかけます
今回は住んだままでの改修工事なので,車も出入りができる様に
足場のかけかたも工夫して貰います
2. 壁面全体を高圧洗浄をかけ,間に詰まったゴミを洗い落としますが
塗膜が浮いている部分があれば洗浄によって剥離してくれる事も期待しています
3. ジョリパットは細かい石の骨材とアクリル樹脂塗料を混ぜて厚塗りによって
鏝塗りのパターンをつけてあるので,ジョリパットの基本的な補修は表面に上塗りをする方法となります。
ただ,今回はアイカ工業の勧めでJQ-820
という汚れ防止・耐候性の機能の高いものをローラーで上塗り補修する事としました
※アイカ工業「ジョリパットフレッシュ∞(インフィニティ) JQ-820シリーズ」
http://www.aica.co.jp/products/fill-w/jolypate/jq-800/#jq800
4. 浮いて剥離をした部分だけはその前に鏝塗りのパターンを復元させます
外壁・塗装工事などすべて終了しました
※鉄部はシグマフェローというメタリック塗料はオランダの会社のものなのですが
10年ほど前に扱いがなくなり,7年ほど前に補修の際に
以前扱っていた会社にお願いして大きな缶(20L位かな?)を
ひとつ取り寄せ大切に冷暗所に保管しておいたものが,幸いにしてまだ使用できました。
もう少し残りがあり次回,部分的な補修には使えそうです。
製品は輸入ものに限らず,手に入らなくなるものがあるのは宿命で,
少量でもよいので予備を持つ様に心がけたいところです。