著作権と肖像権

[2004/10/20]報告です。　　美麗
2003/08/29　抄録と翻案（著作権関連）　　wind
2003/04/23　2000年4月23日、大和村「ふるさと勝頼公まつり」湖衣姫の写真について。　　美麗
2002/10/02　記事の転載について　　thch
2002/07/25　他のサイトへの無断転載を禁止します　　wind
2001/09/29　Yahoo! copyright agentへのメール案　　wind
2001/07/31　Yahoo!Clubsの問題に関連して　　wind
2001/06/16　もし、しってらっしゃったり許可を与えてらっしゃってたらごめんなさい。　　ふる〜つP
2001/05/08　クレーム出しました　　橋本
2001/05/02　longnaturalasianhairによる画像無断転載　　wind
2001/04/28　floorlenghthairclubによる画像無断掲載　　wind

ayayaさんの「簡単ホームヘアエステ」からの流れです。
ＴＶ番組を文章で短く要約することが著作権に違反するかどうかの議論は、
法律家・専門家の信頼できる法解釈はweb上では見つけられませんでしたが、
文献については、社団法人著作権情報センターのサイトに説明がありました。（URL参照）
それによれば、著作権審議会第４小委員会報告書（昭和51年９月）は、
「文献の存在について指示を与えるだけであって、内容の把握については本文を
必要とする程度のもの」(指示的抄録）
は著作権には違反しないとしています。一方、翻案は著作者の許可が必要ですが、
翻案とは、
「原著作物の主要な部分を含み、原著作物にあたらなくても主要な部分を認識さ
せるような抄録」
のことだそうです。
   
　ただ、実際に抄録する場合、どこまでが指示的抄録で
どこからが翻案に当たるのかの線引きは難しいです。
　現代的なよい抄録とは、短文でありながら本文（抄録対象の文献）の主要な
結果・主張をその中に含み、本文の内容の概要を把握できるものです。というより、
そうでなければ、抄録としての価値がありません。とすると、現代の抄録は大半が
「翻案」であって著作権法違反になってしまいますが、本当にそうなのでしょうか？
　また、自分の会社・団体が誰かから公共の場で文書で非難されたとき、反論の文章を
書くときは、その元の文書の主要な内容を要約して含まなければ意味の通らない
反論文になってしまいます。このとき、非難している文章の著作者に、
その人の言っていることを要約した上で反論したいので要約の許可をして下さい、
などと承認を取る必要は全くありません。
　最近の例で言えば、フジテレビの「ワンナイ」で２週連続でコントが問題になり、
ダイエー球団と和光堂から抗議を受けています。このとき、抗議する側は、
コントのどこが問題なのかを文章で詳しく具体的に指摘していますが、その部分は、
番組内容を見なくても主要部分を認識させるものです。でもだからといって、
事前にフジテレビ側に了解を取ったうえで抗議声明を書いているはずはありません。
   
　TV番組の場合、ぼくも仕事でTV局と交渉経験がありますが、こちらがどんなに
必要性・公共性を訴えてもTV局側は絶対に番組を収録したビデオを渡してくれま
せん。「指示的抄録」は誰でも本文にアクセスできることが前提ですが、
TV番組の場合、後でアクセスする手段がないのです。また、映像メディアは、映像・
音という膨大な情報を含むものです。その内容を短文に要約するのは大半の情報を
落としていることになりますから、法的に問題はないんじゃないかな、と
感じます。どなたか詳しい方がおられましたら教えて下さい。
　万一気になるようでしたら、次のような書き方をすれば全く問題ありません。
   
　文章は全体として自分独自の表現（感想・批判・意見など）を目的とするもので、
その目的達成のために、他の文献を要約・引用する（出典明記が必要です）。
なお、引用部分は元の文献の必要部分を正確に書き写す必要があります。
自分独自の表現が主で、要約・引用部分は従の関係でなければなりません。
（文章の少なくとも過半数は自分独自の表現である必要がある、という立場もあります。）
   
　ついでですから書き添えますが、伏せ字は出典を意図的に不正確にすることで、
問題のある書き方だと感じています。伏せ字は検閲を逃れるため、
という時代もありましたが、今はそういう時代ではありません。
ロングヘアマガジンの掲示板では伏せ字は使わずに、
明確に出典・人物名・会社名・商品名を書くか、そうでなければ
「ある人」「ある商品」等という書き方で、一切伏せるかどちらかに
していただければ嬉しいです。
   

[2003/08/29 00:12:42]