自分の目で見ることができる、海や山、川、畑、工場、町の様子など、地表面の様々な様子のことを、景観 と言います。地域調査の極意の「鳥の目になろう」はまさしく、この景観を自分の目で確かめるための方法でした。

目の前に広がる景観から、いろいろなことが観察できます。
最初は「うわーきれいな景色だな〜」で終わっていたものが、景観を見る目をトレーニングしていくと、いろいろな情報を手に入れ、選択することができるようになり、地理的な見方・考え方の基本と養うことができます。

地理的な視点で景観写真から見ることを、景観写真を読むと言います。

景観を見る目をトレーニングすることは難しくありません。
次の視点をいつも意識すると簡単に景観を読む達人になることができます。

視点〜じっくり観察して、何があるのかを発見する。
 
 (1)目立つものがあるか?
 (2)たくさんあるものがあるか?(少ししかないものは?)
 (3)自分が住んでいる地域の景色と何が違うか?


地域調査を行うとわかりますが、実際には、自分の目に飛び込む情報量があまりにも多いため、混乱してしまいます。

そこで、はじめは景観写真から景観を見る目を育てるトレーニングをしましょう。

景観写真は、その目でみることができる範囲が限定されているため、情報量が限られています。
また、もちろん写真ですからじっくり観察することもできます。

そして、実際に行くことのできない場所でも、写真なら本や雑誌、またインターネットからもたくさん見ることができます。

では、この夏休みクイズ1の写真から
景観写真の読み方をトレーニングして見ましょう。

(   )の中にどんな言葉があてはまるか、写真を観察して考えてみましょう。

(1)目立つものがあるか?

   これは、もちろんありますよね。( 1 )と( 2 )です。
   その( 1 )もコバルトブルーの色をした大変きれいな( 1 )です。
   また、よーく観察すると( 1 )の色が手前と沖の方では違っています。

   ( 1 )の上には、やはりきれいな( 2 )がありますね。
   そして( 2 )には、白い( 3 )が見ることができます。
   ( 3 )の形をよく観察すると、夏の( 3 )であることがわかります。
   つまり、景観写真をよく観察すると、季節がわかることもあるのです。おもしろいですね。
(2)たくさんあるものがあるか?(少ししかないものは?)

   たくさんあるものはなんでしょうか?
   数で言うと手前に見える緑の( 4 )でしょう。
   この写真では写っていない右側、左側にもずーとこの( 4 )があることが予想されます。
(3)自分が住んでいる地域の景色と何が違うか?
 
私が住んでいる東京には、やはりこのきれいな( 1 )はありません。
まして、東京には建物がたくさんありますが、この写真には建物が写っていません。
みなさんの住んでいる地域(都道府県)には( 1 )がありますか?
もし( 1 )がない地域に住んでいる人は、きっとこの写真の県に行きたいと強く感じるかも知れませんね。
また、( 1 )がある地域に住んでいる人も、自分の地域の( 1 )の色と比べてみましょう。

さあ、景観写真の見方の視点はわかりましたか?
あとは、より多くの写真を見て、地理的な視点で写真を読むトレーニングをたくさんすればするほど、景観写真を読む達人になります。

勉強なんて思わないで、自分の知らない地域を旅行するつもりで、楽しんで地理的な見方を身につけましょう。

トレーニングの答え

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