音に聞こえし「名刀正宗」と「妖刀村正」。 この二つの刀にはこんな逸話があります。 村正は刀鍛治正宗の弟子だった。村正はいつも正宗の技を盗むために日頃からその機会をうかがっていた。しかしなかなか決め手が解からないでいた。 ある日正宗は勤め(正宗は僧侶でもあった)に出ていていなかった。村正はその隙に決め手を探していた。すると熱くなった刃を冷やす水にその決め手があることを知った。その温度を測るために水に手を入れたその時、正宗が勤めから帰ってきてその光景を目にし、激怒した正宗は村正の手を切り落とした。しかしその際に村正は水の温度を記憶していた… その恨みを胸に村正は一心に刀を打った。それが妖刀といわれる所以である。 その後、正宗と村正の斬り比べが行われた。 河に二本の刀を並べた。 するとまず、正宗のところに一枚の葉っぱが流れてきた。その葉は見事に真っ二つになった。 一方村正の方に流れてきた葉っぱは村正の所に来ると避けるように流れて、一向に村正の刃先に当たらない。(これは村正の怨念のせいであろうか…) こんなちょっと不気味なエピソードを持つ二人の刀鍛治と、二本の刀… 一体本当はどちらが斬れる刀なんでしょうか? 考えてみてください。 ちなみにこのハナシは倫理の先生の講釈を元にしたもの。曹洞宗の宗主、道元の著書にある話らしいです。
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