2002年9月度MCTツーリングレポート(一泊)・前編

2002年09月16日 第1版公開
2003年01月14日 第2版公開

日時

9月7日(土)〜8日(日)

目的地

米沢市にて昼食(途中挫折....(__;))〜福島県いわき市・いわき湯本温泉【大滝館】

天候

1日目:雨....(__;) 宿近くで曇り   2日目:出発時雨....(__;) その後曇りのち晴れ

1日目] [2日目

9月7日(土):1日目

それまで「晴れ!」の連続だった天気予報に、突如として傘マークが付きだしたのが1週間前のことだった。しかもツーリング日の土日に限ってである!まぁ1週間前の予報だし、これからどんどん変わるだろうな、とあまり気にも留めていなかった。しかし3日前になり前日になっても当日の天気予報から傘マークが消えることはついになかった。かろうじて7日は「曇りベースの雨模様」のような予報に変わってはいたものの、ある程度の雨は覚悟しなければならないだろう。

AM3:00、前日は早めに眠りにつけたのが幸いして目覚まし一発で目が覚めた。目覚ましと同時に My Wife も「起きなさ〜い!」と起こしてくれる。感謝、感謝。

早速外に出て天気の状態をチェックする。すると手のひらに冷たいものが........霧雨が降っているではないか!ホントにシトシトと、やむ気配もなく降り続いている。軽い朝食をとり身支度を整える間もこまめに天気の状態チェックをするが状況は好転せず、結局スタートからレインウェアのお世話になる羽目に。

AM4:30になった。まだ雨はシトシトと降っている。この時点での最新天気予報を i-mode で仕入れる。

場所

9月7日(土)

9月8日(日)

東京
(出発地)

雨のち曇り

6時〜12時

 20%
12時〜18時  20%
18時〜24時  20%

曇り

6時〜12時

 ?%
12時〜18時  ?%
18時〜24時  ?%

米沢市
(1日目昼食地)

曇りのち雨

6時〜12時

 40%
12時〜18時  40%
18時〜24時  30%

曇り

6時〜12時

 ?%
12時〜18時  ?%
18時〜24時  ?%

いわき市
(宿泊地)

曇りのち雨

6時〜12時

 30%
12時〜18時  30%
18時〜24時  20%
曇りのち雨

6時〜12時

 ?%
12時〜18時  ?%
18時〜24時  ?%

すると予報の上では思ったより悪くない感じだ。ひょっとすると途中で雨もやんでくれるかもしれないな、と淡い期待を抱かせる内容だ。

カバーを外しバイクを道路に出してエンジンスタート。キュルルッ、ズボボォン!いつもながら一発でかかる KATANA のエンジン。暖機をしながら荷物をくくりつけるが、もうこの時点で KATANA は雨の洗礼を全身に受けている。KATANA クンかわいそうに。My Wife のお見送りを受けてAM4:50、家を後に。

Motor Cycle Shop Kiyomiya に向かう途中の都道4号【所沢街道】で前方を走るM.I 原氏と思われるバイクを見つける。集合場所のお店前駐車場に差しかかった時、てっきり駐車場に入っていくと思っていたのにM.I 原氏と思われるバイクはそのまま通り過ぎていく。あれ?M.I 原氏じゃなかったのかな?........と思っていたら、やっぱりM.I 原氏だった。どこかで引き返してきたようで、反対方向から再びやってきた。

  

集合場所の Motor Cycle Shop Kiyomiya にはAM5:00に到着。既に来ていたA川氏らに「今日はみんな集合が遅いな」と言われてしまったが、ふとあたりを見回すと確かに集まりが悪い。それでも5分くらいのうちにはだいたいの人が集まってはきたが。

参加メンバー紹介
※順番は走行順

バイク組第1班(比較的遅い組)
 

参加者

愛車

備考

O川氏 GSX1400 今回の幹事1
  T島夫人 Volty T島氏の奥様で今回初参加
  O村女史 BALIUS II T島夫人のお友達今回初参加
  T島氏 VF1000R  
A川氏 CB400SF-S  
M野氏 ZZ-R250  
バイク組第2班(少々遅れてもカッ飛んで追いつける組)
 

参加者

愛車

備考

Y田氏 Bandit1200S 今回の幹事2
  M.I 原氏 SV400S  
  O智氏 CB400SF-HVS II 7月度に続いての参加
  TM田氏 CB1300SF SPECIAL CB750から乗換
  M徳氏 XJR1300 2001年9月度以来の参加
U海氏 CBR1100XX  SB  
S枝 GSX1100S KATANA
クルマ参加
 

参加者

愛車(バイクの場合)

備考

清宮社長   今回の幹事3
H.I 原氏 CB400SF  
K本氏 ZEPHYR1100  
  Y.S藤氏 ZRX1100 2001年6月度以来の参加

以上の17名だ(*印はMCTクラブ員)。一泊ツーリングにしては少な目にも感じるが、隊列になると結構壮観だ。

AM5:10になったがT島氏・T島夫人・O村女史の3人がまだ来ない。と思っていたらO川氏の携帯が鳴った。3人の集合が遅れてしまい、Kiyomiya 前到着がAM5:20くらいになるとのこと。初参加の人(O村女史)がいることもあり、3人を待って出発する。5分後3名が到着し、簡単な朝ミーティングの後早速出発することにする。AM5:20、小雨の降る中 Kiyomiya 前を出発!なお、第1班と第2班に班分けして走ることに。第1班は初心者&中小排気量中心組とし、第2班は少々遅れてもカッ飛んで追いつける組とした。

  

都道4号【所沢街道】から都道15号【小金井街道】へと右折し北上していく。この時間はほとんど信号にも引っかからずに進んでいける。西武池袋線の踏切を越え【柳瀬川通り】から今回は珍しく裏道へ。最近は朝から裏道を利用することがなかったのでちょっとビックリ。その裏道の途中で埼玉県に入る。〔本郷〕交差点から埼玉県道179号を経由しR463【浦和所沢バイパス】に出る。

R463【浦和所沢バイパス】は本日最初の“無料高速ステージ”になるはずだったが、雨のせいかあまりスピードが乗っていかない。先頭が安全運転なのか、R17を越えても遅いクルマをすり抜けていこうとしない。ま、初心者もいることだし、あまり最初から無理しても、とは思うが.........

北浦和駅周辺の雑踏を抜け埼玉県道64号に入る。この道はそんなに太くなく淡々と進んでいくしかない道だが信号にもあまり引っかからずに抜けていける。黙々と進んでいけば、もうすぐR16が見えてくる。

  

R16に入ってすぐ、U海氏がレインウェアの下(パンツ)を履くために一旦停まると言い出した。ここまでU海氏、レインウェアを着ずに走っていたのだ!この頃になると雨も霧雨なんてレベルではなく普通に降ってきていたため、レインウェアを着ていない下半身は既にビショビショのようだった。まぁU海氏なら少々遅れてもドッヒューンと追いついてこれるだろうから心配はしていないが。

さて本日第2の“無料高速ステージ”となるはずのR16だが、雨のせいか初心者がいるためか、先行する第1班のスピードがさほど上がっていかない。それを見た第2班先頭のY田氏は、第1班を抜かしにかかる。第1班を横目に見ながら「お先に!」私らも後に続く。

しばらく第2班が先行する形になってはいたが、Y田氏は新4号の手前の県道経由で新4号に出たいらしく(その方が早い)、後続の第1班を待つためにスロー走行(......とは言っても 50〜60 km/h くらいだったけど....(^^;)している。〔八丁目東〕交差点が見えてきて、埼玉県道320号が現れた。左にウインカーをだす。ちょうどその時、第1班が追いついてはきたのだが、第2班を確認したのかしないのか、第1班はそのまま直進していってしまった。第1班は中央寄り車線を走行していたこともあって、第2班を確認しても左折できなかったのかもしれないが。

Y田氏ご推薦?の埼玉県道320号は、特に特徴のない道だ。農村地帯を走る?道のようにも見えてしまう。でもR16から新4号に左折するのならだいぶショートカットできるので、近道としてならいい道だ。

〔立野西〕交差点で左折し、いよいよ本日第3の“無料高速ステージ”R4【新4号バイパス】に入る。さぁここからどんどんスピードアップしていけるぞ、と思いっきり期待していたのだが、このあたりから雨粒もさらに大きくなり出してきてしまった。だからなのか、先頭のY田氏は 70 km/h 前後で淡々と隊列を引いていくが、最後尾の私のすぐ後ろに迫ってきたワンボックスのクルマがライトを点けてあおってくる。さすがにもうちょっとスピードアップしてほしいなぁ、と思っていた私は、後ろのクルマのこともあり、パッシングして「もっと速く走って!」とアピールする。しかしそのパッシング光をミラーで見ているのかいないのか、Y田氏は一向にペースアップしてくれない。なかなか信号停車できなかったこともあり、しばらくは私がクルマにあおられる状況が続いた。

やっと赤信号で隊列が停まった。すかさず先頭まで行って「(後ろのクルマがあおってくるから)もう少しペースアップして下さい!」とY田氏に頼む私。Y田氏は雨だからと安全運転に徹していたようだが、雨の中後ろから突っつかれるのは逆に危ない。「頼みます!」と念押ししたらY田氏は少しペースアップして 80〜85 km/h くらい出してくれるようにしてくれた。このくらい出してくれれば後ろのクルマも突っついてくることもなくなり、車のライトも消えてくれた。

少しすると前方でクルマがトロトロと(といっても 60 km/h くらいか?)走っている。結局はお願いしたペースアップもすぐに終わってしまったが....(^^; Y田氏はそれらの車の後ろを素直に?ついて走って行く。信号で停まって左右に十分なスペースがあってもおとなし〜く後ろについて信号を待っている。すり抜けしてくれないかな〜?

  

雨の中淡々とR4【新4号バイパス】を進んでいくが、ただでさえ代わり映えのしない景色が雨のおかげでさらに無味乾燥な感じがしている。そんな中を淡々と進んでいくと、突然隊列が路肩に停まった。どうやら次に曲がるポイントがわからなくなってしまっていたようだ。現在地点自体がわからない状態なので、曲がるべきポイントを越えてしまったのでは、との思いに駆られていたようだ。

雨の中まともに地図を広げることもできず、案内標識も目立つポイントを指してくれていない。それでも、私は気づいていなかったが、いつの間にかR50はどうやら越えてきたようだ。そしたら次に大きな交差点としてR352が出てくるはずだ。心配はいらないようだ。

それにしても第1班が全然追いついてこない。10分経っても来る気配がない。そうこうしているときにU海氏が追いついてきた。途中で第1班を抜いてきたそうだ。なんでも、O村女史のバイク“ガス欠事件”が発生していたらしい。厳密にはガス欠ではないのだが、出発するときに満タンにしていなかったのか、少ないガソリンで走行していたら“ガス欠状態”になりストップし、コックをリザーブにしてもエンジンが掛からないので「トラブルか!?」と対処していたらしいのだ。結局は何のことはない、コックをプライマリ(PRI)にすることですぐにエンジンは復活し、すぐにGSに駆け込んだそうだ。

ここで、「なんでコックをリザーブにしてもエンジン掛からないの?」と思った人もいると思うので説明しておこう。
O村女史の乗る BALIUS IIの燃料コックは「負圧式コック」だ。負圧式はエンジン内部でバルブが開きシリンダーが下降した時に発生する負圧で気化したガソリンを吸い込む形式だ。この形式だと、走って動いている最中にガス欠気味になりすぐさまコックをリザーブにすれば、動いている間にリザーブタンクからガソリンが吸い出されるため停まる前に回復することができる。

しかし今回のように、ガス欠気味になってそのまま停止するまで何もしない形で停まってしまった場合、キャブの中に溜まっているはずのガソリンすらも使い切って停まったわけだから、その時点でリザーブに切り替えてもすぐにはエンジンは掛からないのだ。

モチロン、何度もセルを回してシリンダーを上下させていれば、リザーブでもいずれエンジンは掛かるが、その分バッテリーを消耗してしまうため、すぐにエンジンを掛けたければコックをプライマリにするのがベストなのだ。

既にこの時点でAM7:00を回っている。7時を過ぎたあたりで朝食、としていたこともあり、とりあえずここから最初にあるコンビニに立ち寄ることにする。スタートしてすぐ、左手にコンビニを発見!AM7:15、デイリーヤマザキ【小山新4号店】に到着。ここは新4号から見えるのだがちょっと奥まっているため、第1班が来るまでY田氏が表に立って待っていた。15分くらいして第1班も到着。

新4号沿いのコンビニで朝食 雨に打たれて意外と寒い朝食 せっかくの限定車が雨で汚れてしまった…
久しぶりに雨中の朝食となってしまった。コンビニ自体はどこにでもあるデイリーヤマザキだ。 雨に打たれて意外と寒いので暖かいものを食べる人も多かった。レインウェアの中がぐっしょり濡れている人も。 これが限定300台とも450台とも言われる、CB1300SFのスペシャルバージョン。TM田氏の愛車だが雨でお気の毒に。

「トラックのおカマ見た?」「すごかったね〜」口々に第1班の人たちが話している。何のことだろ?そんなの見なかったぞ。........なんでも、R16から新4号に入ってすぐの所でトラック同士が事故していた(おカマ掘ってた)らしい。新4号直前で埼玉県道320号経由とした第2班はその光景に遭遇していなかったのだ。それのせいでも第1班は遅れ気味になってたらしい。

この時点で、レインウェアの下はTシャツ1枚だった私。いくら雨といえどまだ9月上旬なので、逆に雨でレインウェア内が蒸れて暑くなってしまうのでは、と思い、Tシャツのみにしていたのだが、さすがにこの日は雨が冷たく、結構冷えてきている。迂闊にもレインブーツも持参し忘れた私のシューズの中は既にぐっしょり濡れていて、それがさらに体を冷やしているようだ。それでもこの後、時間と共に気温が上がるのでは、と考えて、とりあえずそのままの服装で走って行くことにする。結果的にはこれでかなり体が冷えてしまったが....(^^;

時間的に大幅に遅れている。この時点で昼食目的地の米沢市はほぼ絶望だ。でもせめてその手前の喜多方市あたりまでは行きたいなぁ。この先の進み具合にもよるが、どこかでショートカットする必要がありそうだ。

もうこの時点で米沢行きは諦めたのか?ゆっくりとした朝食タイムとなった。そのわけは、コンビニに隣り合わせにあるGSでほとんどのバイクが給油したことも影響している。最初は給油の予定ではなかったが、“ガス欠事件”のO村女史が給油したのに合わせて「私も、ボクも」と次々にGSに向かったからだ。一度に入らずバラバラに入ったため、それだけ時間もかかってしまったのだ。私は当初給油予定ではなかった(この日ここまではまだ 85 km くらいしか走っていなかったため、まだ給油の必要がなかった)が、みんなが給油するのを見た幹事が「向こう 200 km 給油なしで走るよ」と言ったため、あわててGSに向かう。そんなこともあり、コンビニを出発したのがAM8:20のことだ。第2班がコンビニに着いてから1時間経っている。MCTのツーリングとしては異例とも言える休憩時間だ。

  

再びR4【新4号バイパス】にバイクを投じる。相変わらずあまりペースの上がらないクルマ達の流れだ。しばらく走ると上三川町に入る。するとR352へと下りるランプが現れる。ここで新4号に別れを告げ、あまり太くない国道へと進んでいく。

雨は一向にやむ気配はない。それどころか、逆に強くなってきている気さえする。石橋町・壬生町と通過し鹿沼市内へ入った所でR121とR352の重複線となる。道はだんだん細くなり、今市市に入るときにはセンターラインすら無いほどに。

雨もさらに強くなり、そうこうしているうちに日光名物【日光杉並木】の中に突入していく。すると雨の強さもさることながら、杉並木から落ちてくる雨粒も加わって雨自体がさらに強烈に。道もプールのような状態になってしまい、前走車や対向車が容赦なく水しぶきを浴びせてくる。その量が半端でないのだ。対向車が跳ね上げた“水のカーテン”の中に突っ込んでいく感じなのだ。道自体が狭いため避けることもできず仕方なく全身で水を受けていたら、その異変は突然やって来た

やっと信号が赤の交差点に差し掛かった。当然停まる。するとアイドリングが極端に低くなったかと思ったらストンッ!とエンストしてしまった。あれ?おっかしいなぁ。セルを回してエンジンを掛けるがまた同様にエンストする。そうこうしているうちに青信号になり隊列がスタートしたので発進するが、ズボボボッ、ズボボボッ、とギクシャクしだした。ヤバい、嘘だろーー!どれか1気筒が死んでいる!何とか走れはするものの明らかに異常だ。

最初は4番気筒(一番右側=対向車側の気筒)がやられているのかと思っていた。対向車から一番水を受けやすかったからだ。ところが次の信号待ちの時に確認したら、どうやら2番気筒(左から2番目の気筒)が燃えていない様子だ。2番気筒のエキパイが水を蒸発させていないのですぐにわかった。うーーむ、まさかこんなところでトラブルを抱え込もうとは。

それでも停まることもできず何とかみんなについていく。排気量があるおかげで1気筒燃えていなくても何とかかんとか走れるので助かった。杉並木は相変わらず強い雨を激しい雨へと増幅し続けている。対向車や前走車の水しぶきも相変わらずだ。「早くこの杉並木抜けないかなーーー」がこの時の私の思考を支配していた。

ようやく【日光杉並木】を抜けると一部R119を経由する形で再びR121とR352の重複線で北上していく。片側2車線の道路で再び第1班を追い抜いていく第2班。ところが調子に乗って走っているうちに、前方に有料の【鬼怒川道路】が見えてきた。有料を走る予定はなかったので料金所の手前で停まる。ちょうどいいのでY田氏に私の KATANA のトラブルの話をする。話をしても治るものではないが、知っていてもらった方が後々何かあったときに対処しやすいし。

追い抜いてきた第1班が来ないので、ここでUターンして一般国道の方に引き返すことにした。あらためてR121とR352の重複線を走り、先ほどの【鬼怒川道路】の終点と合流してすぐ、右手の広い駐車スペースに第1班が入っている。とりあえずここで小用タイムのようだ。

ここで私の KATANA のトラブルをO川氏に報告する。O川氏が急いで見てくれ始めるが、いかんせんここは屋根がない。雨の降りしきるこの中ではプラグも外せないので対処のしようがない。仕方がないので、次に屋根のある場所があったら見てみよう、ということになった。

........と、ここで不意にタンクバックの中に入れたデジカメや携帯の安否が気になった。タンクバックにも専用のレインカバーを着けてはいるのだが、高性能のレインウェアですらこの雨に負けて中まで染みてきている状況を考えるととても安心できたものではない。恐る恐るレインカバーを外しタンクバックの中を見てみると........

うぎゃーーー!タンクバックが床上浸水だーーー!!

なんてこった、急いで助け出さねば!幸いタンクバックの比較的高い位置にあったデジカメ&携帯は表面を濡らしただけで何とか無事のようだ。急いで水分を拭き取り、リアシートに括り付けた完全防水の荷物の中に避難させる。これで何とか大丈夫だろう。荷物を括り直し早速出発する。でもこれで、雨がやまない限り休憩の都度デジカメでツーリング写真を撮影することは事実上無理になった。

少し走って左手のコンビニにすべり込んでいく隊列の先頭。ここで一旦休憩するのかな?とも思ったが、屋根を求めて停まったようだ。しかしコンビニでは雨をしのげないのでトラブル対処はやっぱりできない。やむなく手前にあったGSの軒下を借りることにし、O川氏と共にGSに向かう。他のメンバーはそのままコンビニで休憩していてもらうことにする。AM10:30のことだ。

間もなく現れたGSに、ワケを話してサービスピットの部分を借りることにした。

どうしたんだ、カタナ! O川氏に様子を見てもらうの図。こういうトラブルの時オートバイショップのスタッフが同行していてくれると安心感が違う。

可能性は低いがまずはキャブを疑い、キャブの中のガソリンを一旦抜いて再始動。変化なし。次にプラグを疑い、プラグレンチでプラグを外す。すると見事に2番気筒のプラグが湿っている。よくよく見るとプラグキャップがかなり劣化していてヒビだらけだ。プラグキャップの劣化は2番気筒だけではなかったが、中でも2番気筒の劣化具合が一番ひどかったようだ。幸い、1番気筒のプラグを2番気筒のプラグキャップに差すと正常に火花が飛んでいたので、電気系が死んだわけではないようだ。そのまま2番気筒に1番気筒についていたプラグを差し、湿ってしまった旧2番プラグをライターで焼いて乾かした後1番気筒に差す。そして恐る恐るセルを回す........
キュルルッ、ズボボォン!おぉ、ちゃんと掛かった。スロットルを何度か開け閉めしてみるが、どうやら正常なレスポンスに戻ったようだ。スムーズに回っているエンジンの感触を確かめ、とりあえず作業終了!

O川氏の作業中、清宮社長に電話を入れてみる。AM10:45のことだ。コトの次第を社長に伝えるが、一番ショックだったのは

 清宮社長「こっちは今水戸まで来ているけど晴れてるよ」との言葉。な、なんですとーー!?
 私     「こっちは大雨ですよーー!」

なんてこったい、山間を行くバイク隊の方に雨が降り、海沿いを宿に直行するクルマの人たちは晴れているなんて!どうせなら雨に降られても大丈夫なクルマ達の方に降ってほしかったな、雨さんよ。何せ雨さえ降っていなければこんなトラブルにも遭わずに済んだだろうし、なによりもっと先まで行けていたハズだからだ。

さぁやれやれ、みんなの待つコンビニに向かおうか、と工具をしまい出したとき、KATANA の車載工具を留めるゴムバンドが無いことに気づいた。あれ?どこにいったんだろう?二人で散々探すが見つからず、仕方がないので工具をO川氏のラゲッジスペースに入れていってもらうことにした。でもこのゴムバンドに触れたのはO川氏だけなので、どこにやったかはO川氏でないとわからないんだけれども?何気にO川氏のバイクの中にありそうな気がするが........?

  

ようやくのことでコンビニで待つメンバーと合流できたのがAM11:30になっていた。さすがにここ鬼怒川で11時半ではとてもじゃないが米沢まで行って昼食なんてできやしない。いや、その手前の喜多方ですら無理な話だ。行ったはいいがいわき市の宿にいったい何時に到着できるコトやら........?

処置を終えみんなの待つコンビニに帰還! O川氏による処置を終えてみんなの待つコンビニに無事帰還できた私。みんなを1時間くらい待たせてしまった。申し訳ない!m(_ _)m

そんなワケで、大幅にルートを変更することにする。現在地の近くで昼食がとれる所で昼飯とし、コースをショートカットして直接宿に向かうことにした。残念だけど仕方がない。激しい雨の中みんなずぶ濡れになりながら走っていて、一刻も早く宿に着いてお風呂に入りたい衝動に駆られている人がほとんどだからだ。かく言うこの私もその一人だ....(^^; 米沢や喜多方は、またの機会の楽しみにとっておくことにしよう。

そうと決まれば昼飯処探しだ。幸い2年前の一泊ツーリングで同じルートを通ったこともあり、このすぐ先に【龍王峡】があることがわかっている。その先に行くと田島町まで店がないので迷わず【龍王峡】に決定!すぐにスタートする。

10分ほど走ってAM11:40【龍王峡】到着。今回は2年前に昼食をとった隣の店に入ることにした。

今回の昼食は2000年9月に来た所の隣のお店 昼食処は2000年9月にも昼食処とした【龍王峡】。今回はその中で2000年9月に入ったお店の隣にある【渓谷】というお店にした。

昼食の席で改めてルート変更を決定し、R400から東に進路をとっていわき市の宿に向かうことにする。幸い雨も小降りになり、一時は完全にやんでいた。よし、それじゃ出発!と思ったPM0:25、店を出ようとするとまたしても!雨が降り始めてきた。誰か強力な“雨男・雨女”がいるのかな?と思えるような見事なタイミングで雨が降り出す。雨と共に移動しているようだ。

ここで、冷えた体をせっかく温めた?食事の後ということもあり、レインウェアの下Tシャツの上にバイクジャケット(夏用)を着込むことにする。何で朝食の後着込まなかったのか?と思うほど暖かくなり(この9月上旬の時期に「暖かい」という言葉を使うことになるとは思わなかった)、この後の走行が少しだけ快適になる。

お店のおかみさん?に見送られながらPM0:30、【龍王峡】をあとにする。

  

この後しばらくは KATANA のエンジンは元に戻って快調だった。普通に走っている分には雨降りの中でも特に問題はない。でも水しぶきには気をつけなくちゃ。

R121とR352の重複線をさらに北上していく。このあたりは特に記すような特徴もないが、適度なワインディングになっていて、晴れていれば快適な道のハズだ(2000年9月度レポート参照)。雨でもそれなりの速度で走って行くが、楽しくはない。バイクのタイヤの排水性やウェットグリップ性能を考えながらの走行が続く。

しばらく走るとT字路にぶつかる。これを左に行くのが本来の予定ルートだったのだが、今回は右に進路をとりショートカットすることに決定している。本来行くはずだった左側を眺めつつ、右にウィンカーを出して曲がっていく。

..........実は、先ほどの【龍王峡】を出発してから程なくしたあたりから、膀胱が異様に溜まっているのを感じていた。お昼に食べたチャーシュー麺の水分と、雨で冷えた下半身のために無性にトイレに行きたくなってしまっていた。しかしスタートしたばかりで隊列が停まることなど期待できない。ガマンするしかない........でもそれにも限界がある。R400に入ったら停まれる所があるかな?と期待しながら40分ほどガマンの走行をした頃、幸いにも隊列の前に遅いクルマが何台も連なっていてペースが全然上がらない所に来た。山道なので抜かせもしないだろう、と読んだ私は、「ガマンは体に毒だよね」と自分に言い聞かせ(....f^^;)、思い切って横にスペースのある所で停車し用を足させてもらった。ガマンしていただけあり、用を足した後は下半身が軽い....(^^; 急いでバイクをスタートさせ、隊列に追いつかなくては。

前方ではU海氏がスロー走行で私を待っていてくれた。たぶんまた私のバイクにトラブルが出たのかも?と思ってスロー走行してくれていたのだろう、U海氏、そんなワケだったので申し訳ない!m(_ _)m でもありがとう!

道が急に広くなり、前方視界が開けたと同時にスロットルオープン!次々にクルマを抜いていく。前方では私とU海氏が付いてこないことを認識していた第2班が停まって待っていてくれた。心の中で「申し訳ない!」と謝りつつ再合流する。

東北自動車道の〔西那須野塩原 IC〕を越えたあたりで第1班が自販機のところに停まっている。あれ?ここで休憩するのかな?と思ったら、O川氏を先頭にUターンしていく第1班。あれ?あれれ??なんでUターンしていくんだろう?道はこのまま真っ直ぐで正しいハズなんだけど........U海氏が確認のため第1班を追いかけてUターンしていく。それ以外の第2班メンバーは、そのままその自販機のところに留まっている。道が正しいことに自信があったため、Y田氏も留まったままだ。

しばらくすると第1班のメンバーが再び現れた。なんでも、途中にあったR4への案内標示板がわかりづらかったため、確認しに戻ったらしかった。ヤレヤレ、間違わずに戻ってこれてよかった。

再びR400を東進し、R4までやって来た。これを左折しR4【陸羽街道】へと入っていく。少し進んだ所でGSに入っている第1班を見つけ、第2班も給油のためGSへ。この時点でPM2:00になっていた。給油の間10分程度休憩できたが、全車給油が完了すると第1班からすぐさま出発する。少し遅れて第2班も出発!

  

R4【陸羽街道】を北上し、次に目指すはR289だ。降りしきる雨の中進んでいくが、ちょっと気を抜いたその時、直前を走るU海氏の跳ね上げる水しぶきをまともに受けてしまった!やっ、ヤッバイなーー..........と思った途端、案の定また先ほどのトラブルが再発してしまった!今度は全然停車できないので何番気筒が燃えてないのか確認できなかったが、たぶん同じ2番気筒がトラブルなのではないだろうか?「まいったなーー、まったく........」と心の中で叫びながらまたしばらくガマンの走行を強いられてしまった。当然、この後U海氏の後ろで距離をとって走ったことは言うまでもない。

その後の隊列はハイスピードで流れていく。それはR4からR289に入っても変わらなかった。それが幸いしたのか、R289に入ってしばらくすると突然エンジンがもとの調子に戻ったのだ!たっ、助かった〜!信号待ちの時にスロットル全閉してもアイドリングは安定している。今回のは走っている間に乾いてしまったのか、その後調子が悪くなることはなかった。結局何番気筒が調子悪かったのかはわからずじまいだったが。ただ、また同じように水を浴びれば再発することが十分予想できたので、今まで以上にU海氏の後ろで距離をとって走ることは怠らなかった。

  

ある程度の距離、R289は快適だった。棚倉町に入った所でR289がR118と重複線状態になり、標示板からR289の表示が消えた(R118だけの表示になった)時には「間違えたのか?」と一瞬迷いかけたが何とかパスできた(しばらくR118の表示しか出ていなかった間は「ホントにこのルートでいいのか?」と疑っていた)。

ところが快適な道は続かない。再び峠道になって暫くした頃、突然道路工事が始まっているではないか!それもただの泥状態ではなかった。雨の中、舗装をする前段階なのか、セメントが混じった状態のドロドロ泥だ!みな極端にスピードを落とし(5〜10 km/h くらい)慎重に進んでいくが、どうしてもセメント泥を跳ね上げてしまう。あとで見たら、跳ね上げられたセメント泥があちこちに付着してこびり付いている。こりゃ洗い流すの大変そうだぁ。........それにしても、なんでこんな所で工事なんかしているんだーーー!!

セメント泥後日談
ツーリングを終えた2日後、雨の降っていない時を見計らって早速洗車したが、まーーそのセメント泥のしつこいこと、しつこいこと。洗車シャンプーで洗っただけでは全然落ちなくて、硬めの小さいブラシでしつこくこすってもなかなか落ちない。泥が付着してから相当走ったためこびりつくと言うより焼き付いているような感じになってしまっているためだ。ワックスで磨き落とせる所もあったが、細かい所(エンジンフィンの奥など)まで完全に落とすには相当根気がいりそうだ。

私のバイクのような5年以上も経っているバイクならまだ「汚れも仕方ないな」と思えても(思えないが)、TM田氏のように買ったばかりのピカピカの新車でのセメント泥汚れは結構ショックに違いない。お気の毒に.....(__;)

道路工事の場所を抜けるとようやく雨がやんできた。道も平坦路に変わりつつある。自然とペースがアップしていくのは当然の成り行きか。

  

それにしても先行しているはずの第1班が全然見えてこない。確かPM2:00のGS給油時点の話では3時前後にどこかで休憩しよう、という話になっていたはずだが、走れど走れど追いつかない。そんな中、第2班先頭のY田氏が左に寄せて停まった。別に店があるわけではない。何にもない所だが、どうやらおトイレタイムのようだ。そして「第1班に追いつかないんだけれども」。そう、追いつかないのだ。時計を見ると既にPM4:30だ。休憩予定のPM3:00はとうに過ぎている。途中にあったコンビニはちゃんとチェックしながら通過してきたが第1班の姿はどのコンビニにもなかった。かといって路上で追い抜いてきたわけでもない。おーーい、どこ行っちゃったんだ、第1班?

第1班から何か連絡が入っていないかと完全防水荷物の中から携帯を出して見てみるが、残念ながら第1班の人からは入っていなかった。代わりというわけではないが清宮社長が電話をくれていたようだ。伝言が残っている。「清宮です〜。電話くださーーい」着信はPM2:05だ。あいにく停まった場所は携帯がみな圏外になってしまう所で、ドコモですら入らない。なので連絡入れたくても不可能だ。

停まって待っていても来る気配もないのでやはり先に行ってしまったのだろうか?わからないままこの場所に停まっていても仕方がないので走り出すことにする。それにしても、第1班はどこに行ってしまったのだろう?

  

第2班はR289をさらに東に進んでいく。常磐自動車道の〔いわき勿来 IC〕を越えれば、間もなくR6が見えてくるはずだ。

R6【常磐バイパス】に入ると雨は完全にやんでしまった。今まで走ってきた方角(西の方)は相変わらず黒い雲に支配されているが、海沿いの道(R6)では道路も完全ドライで雨が降っていた形跡もない。雲はちょっと黒い部分があるものの、もう雨の心配はなさそうだ。今まで以上にスロットルも開いていく。

〔住吉〕交差点までやって来た。ここからR6の旧道の方に方向転換し、いわき湯本温泉を目指す。湯本駅を左に見ながら〔常磐立体〕交差点(......交差点というよりは、まんま立体交差だ)で立体橋で線路を越え、突き当たりの信号を右折し福島県道14号に入る。入ったと思ったら 150 m ほど走ってさらに右折し温泉街に入る......と、すぐ右手に【大滝館】の看板が。やったーー、着いたぁ!エンジン音を聞いてか清宮社長らが表に出て迎えてくれた。PM5:20、第2班は無事【大滝館】に到着した。

大滝館 全景 【大滝館】全景。正面からはあまり広くないように見えるが、奥にズドーンと長い旅館だ。
汚れきったバイク達 お疲れ様!のバイク達。今さら屋根の下に停めても、ねぇ......(__;)
いわき湯本温泉 大滝館

TEL  0246-43-2032

FAX  0246-43-2033

〒972-8321 福島県いわき市常磐湯本町三凾187

よくよく見ると他にバイクがいない。も、もしや........

 私     「O川氏達(第1班)は?」
 清宮社長「え?まだ来てないよ」

や、やっぱり........第2班の方が早く着いてしまったようだ。でもどこでも抜かした覚えはないのに、第1班の人たちはいったいどこに行ってしまったのだろう??

  

宿ではお昼過ぎに着いたというクルマ参加のメンバー達がすでに一杯やっていた。「早くお風呂入ってきなよ」と勧められ、雨に打たれて冷えてしまった体を温めるためにお風呂に入ることに。残念ながら泉質や効能をチェックし忘れてしまったが、硫黄のようなニオイが漂っている。疲れには効きそうだ。

風呂から上がり脱衣所で体を拭いているとき、第1班の人たちが到着したらしい音が耳に届いた。急いで服を着て第1班の人たちのもとへ。時間は確かPM6:20頃だっただろうか?ずいぶん離れてしまったな。

聞くと、R289のどこかで双方の班が一部違うルートを通ったらしく、その時に第2班が先行する形になっていたらしい。私ら第2班はまさかそんなことになっているとはつゆ知らず、前を行っているはずの第1班の影をひたすら追いかけていたようだ。追いつくワケなかったのだ、前にはいなかったのだから!まぁ、みな無事に到着できたのでヨシとしよう。

それにしても、予定のコースを諦めショートカットしてこの時間の到着だ。もし予定通り米沢まで、また米沢は無理にしても喜多方あたりまで頑張って行っていたとしたら、宿に着くのはいったい何時になっていたことだろう?考えただけで疲れが増してしまう。

宿地をいわき市にするのなら、米沢まで行けるのは雨が降らない恵まれた時でないと無理だ、ということが改めて確認できた格好だ。

PM7:00になった。宴会が始まる時間だ。今日はもういくら飲んでも帰る必要がないから思う存分楽しめるゾ!ここからしばらくは宴会写真をどうぞ....f^^;

宴会の様子 宴会料理 酒だ酒だ! 宴会の様子
物静かな面々 初参加の女性二人
ツーリング談義で盛り上がる クルマ参加のメンバー ハチマキO川氏はM.I 原氏のことを「クレイジー I 原」と呼ぶ 意外に飲んべ?のM野氏・日本酒を片手に

この後PM9:00過ぎにお開きになった後は“遊び部屋”でトランプ大会があるなど各自めいめいに過ごし就寝。おやすみなさい..........zzZZ......

1日目の走行距離:367.9km

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後編に続く