看板のはなし
その2



【さるや】

歯科関連で動物の看板が最初に使われたのはなんだろう?
良く江戸時代のさるや楊枝店の店先の絵をみることがあります.楊枝を持って座っているサルの置物があったりします.
看板といえるかわからないが,シンボルとして猿の置物が置かれていたようです.
当時「唐の猿は歯あかく顔白し,日本の猿は歯白きゆゑに楊枝の看板たり」といわれ歯が白い猿が看板として使われたようです.(唐の猿はいわれているように歯が赤い訳でないですけどね)そんな訳で,白い歯のさるやという楊枝屋は,当時かなり多くあったようですね.
今でも「さるや」はまだあるということで,行ってきました.
日本橋三越のすぐ近所,小網町にあります.創業1704年,もうじき300年になろうとしています.上の画像は店先ですが(しかし消火栓の柱がぁ (^^;)),店の中にはちょっとした資料コーナーも設けてあり(右の画像),また楊枝師(と今でもいうのか?)さんが数人,楊枝の袋詰めやら梱包など,伝統にのって作業されていました.とっても静かな雰囲気で,写真を撮らせていただくのも気が引けて・・・(^_^;ゞ
こういう伝統にのっとった楊枝屋さんは,もう数少ないんだそうですね.そういえば自分もいわゆる爪楊枝という安物を使うことが多いです.
こういう機会ですから(^_^;ゞ,買ってきた楊枝の画像は桐の箱入りで,100本ほど楊枝が入って700円+税.他にも色々種類はあり,ちょっとしたプレゼント(粗品,と言ってしまうと失礼か?)に使えそうです.中にはさるのラベルも入っていて楽しいですしね.
参考:歯の歴史館/日本医療文化センター


楊枝の詳しい話は,大阪のつまようじ資料室で. 2001.01.11


看板のはなし その1
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